堀田創のレビュー一覧
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優位性を確立したとしても他社にすぐ模倣される。すぐ模倣されない持続的な優位性は何重にも利益を生み出す源泉を作りそれらを継続的にループさせることと説く。そしてそのループには人間も入ってデータを育てAIを成長させる。すなわち育てて収穫する農業のようにビジネスを行う時代だと啓蒙し具体的な進め方までしっかり解説しています。利益を生み出す源泉と考えたことが違っていたりすることもあるだろうし、試行錯誤のPDCAも回す必要もありそうで、実行するのはとても大変そうですが、うまく複数の収穫のループが見つかれば、それを回し続けることでビジネスが大きく成功しそうです。ちなみに、本書でもっとも刺さったのはエピローグで述べられているの地球規模の全体最適とおわりにの自分が作りたい未来でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ■単なるコスト削減にとどまらない
- [ ] 入力作業から解放された担当者がセールス業務に注力したことで、売上アップに繋がった。つまり、データ入力というのはセールス担当者にとっては余計な仕事にすぎないわけで、それを免除されれば、本来彼らにしかできない仕事に専念できる。
- [ ] 「業務標準化」の価値はコスト削減ではなく売上エンジンへの更なる注力となる。
■自社事業やサービスをつくらず全てをAPIやSaaSで賄おうとする弊害
- [ ] 自社にデータを貯める仕組みが無いため、強いループ構造を生み出すことができない。
- [ ] 最近複数のSaaSを提供されている企業は特に痛手になるのではないか?自社で新規事業を生み出す必要がある。
- [ ] そのため、ただのSaaS提供は別の不を産み出している可能性がある。新規事業とSaaSをセットで提案するのが顧客目線な気がする。
- [ ] コスト削減以外のアウトカムを提供する。
以下メモ。
ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン
「技術」から「戦略デザイン」へ
〜AIブームの背後で起きた「ゲームチェンジ」に気づけているか〜
・肝心なのは「AIをどのように企業の戦略の中に組み込んでいくか」。
■日本企業には「勝ち続ける仕組み」が欠けている
AIがコモディティ化し、ゲームのしょうてんが「技術」ではなくなった今、求められているのはAI活用の「戦略デザイン」。これからのビジネスは以下を問うべきフェーズに来ている。
アフターデジタルの世界においては、人々のリアルな体験=UXを通じて人々の行動データが集まってくるようになる。行動データをAIによって解析すれば、人々の行動をなめらかにサポートできるようになる。
・AIを取り入れることで、御社の持続的な競争優位性を高められるか?
・AI実装によって何重にも利益を生み出すループを描けているか?
・御社のAI活用は勝ち続ける仕組みをデザインできているか?
■「DX=デジタルシフト」という致命的な誤解
・AIは目の前の勝負に「勝つための手段」では無い。むしろAIは「勝ち続けるための仕組みづくり」においてより大きな威力を発揮する。
・そのためには、AIがより賢くなるようなループ構造を作って回すのが第一のステップとなる。だが、ほとんどの企業はこの段階でつまずいている。ループ構造がつくれていないから、せっかくAIを導入したのに、大した効果が得られないのだ。
・そのため、蓄積されたデータによって、AIの精度がどんどん高まっていくループ構造をつくるのが当面の目標となる。それができるだけでも、競合に対するアドバンテージとなるだろう。だからこそ、もはやAIの本質は、技術論ではなく戦略論の方にある。
・そこで必要なのは、競争力の源泉を1つだけつくって満足するのではなく、二重、三重のループをつくって、複数の競争優位を築くことである。これこそが「ダブルハーベスト」の狙いであり、デジタルを駆使して会社を丸ごと進化させるDXの1つの理想形といってもいい。そこまでやってはじめて「AIを使いこなした」といえる。
■AIと人間のコラボレーションの価値は、単なるコスト削減にとどまらない
・世界有数のメガバンクグループ「HSBCホールディングス」のケース。ローン審査にまつわる書類の入力作業を1万人以上のセールス担当者がそれぞれ行なっていた。その作業の一部をAIによって自動化したところ、単なるコスト削減以上の効果があった。
・入力作業から解放された担当者がセールス業務に注力したことで、売上アップに繋がったから。つまり、データ入力というのはセールス担当者にとっては余計な仕事に過ぎないわけで、それを免除されれば、本来彼らにしかできない仕事に専念できるということ。
■AIの学習にユーザーを取り込む「ユーザー・イン・ザ・ループ」
・AIと人間のコラボは、社内人材やエキスパートだけにとどまらない。ユーザーに参加してもらってAIの精度を上げていく「ユーザー・イン・ザ・ループ」というアプローチもある。その典型は、グーグル翻訳の右下についている翻訳結果のコピーボタンだ。
・今まではグーグル翻訳で訳された結果が使われているのか、使われていないのか、グーグルには把握できなかった。
・ところが、ここにコピーボタンをつけたことによって、使われたかどうかが分かるようになった。コピーされたということは、その訳が正しい(あるいは使える)とみなされたわけで、翻訳結果が正しいかどうかという判定をユーザー自身がしていることになる。それによって、AIが学習するための教師データがどんどん溜まっていく。
・さらに、もしユーザーが翻訳結果に満足しなければ、AIでも分かるように、文章表現を簡単にしたり、主語述語の関係をはっきりさせたりして、似たような言葉を入力し直すこともあるだろう。すると、コピーボタンを押さずに再度入力された文字列が、翻訳結果のズレを修正するためのトレーニングデータになる。これがユーザー・イン・ザ・ループの破壊力だ。
・コピーボタンを置いたからといって、グーグルはユーザーに何かを強制したわけではない。ただ、翻訳結果をコピペしたい人にとっては、ボタン一発でコピーできた方が便利だという「UX(ユーザー体験)の改善」に過ぎないのだ。
・しかし、その延長線上で、AIのトレーニングデータが自然と溜まっていく仕掛けになっているところがすごいのだ。まさにデータを育てて収穫する「ハーベストループ」の考え方そのものだ。
■AI戦略は水平分業から垂直統合へ(E2E学習)
●出来合いの機能を組み合わせればすぐに始められる。
・学習によってAIをどんどん賢くしていくためには、教材となるデータを育て、収穫する仕組みをつくる必要がある。私たちはこれを「ハーベストループ」と呼び、いち早くグループ構造を回すことを目指している。
・一方、すでに述べたように、AIは既にコモディティ化して、誰でも安く利用できるようになっている。今や利用可能なさまざまなAIのモジュールが公開されていて、それらを組み合わせるだけで、誰でも簡単にAIの恩恵を享受できる。
・そのため、手っ取り早くハーベストループを回すには、利用可能なAPIやライブラリから必要な機能を引っ張ってきて、それらをレゴブロックのように組み合わせるだけでいい。それだけAIは身近な存在になっているわけだ。
■借り物は借り物でしかないという現実
・グーグルを筆頭に、すでに学習済みの有用なライブラリがいくつも公開されているので、そこから定評のあるものを選んで組み合わせればいい。借り物のパーツの寄せ集めでも、全体で65%くらいの精度はすぐに実現できるだろう。それだけでもかなり負担が軽減されるはずだ。
・ところが、こうしたアプローチでは、AIを自分たちの思ったように賢く育てることはできない。公開されたライブラリは、ある特定の機能を提供してくれるだけで、再学習する機能はほとんど提供されていないからだ。
・もっとこうしたい、こういう風に使いたいというファインチューニング(微調整)ができてはじめてAIを賢く育てられるわけで、最初からそうした機能が提供されていなければ、いつまでも精度65%のまま利用し続けるしかない。ループを回すことで学習用のデータを自動的に収穫し、それをAIに再学習されることで精度を上げていくのが本来の狙いなのに、再学習する仕組みが無ければ、AIは永遠に同じ精度のままだ。
■AIを賢く育てるにはE2E学習が不可欠
・そこで、次に求められるのが、自前でAIモデルを構築することだ。パーツの寄せ集めを脱すれば、最初から最後まで一気通貫でAIをトレーニングすることができる。これを「E2E(End to End)学習」という。E2E学習は、ハーベストループを回し続けるための前提となる。
・つまり、スタート時は何よりもスピードが大事なので、ありもののAPIやライブラリを組み合わせていち早くAIモデルを実現する。しかし、いったんモデルができ、ループが回ってデータを収穫できるようになったら、出来るだけ速やかに自前のシステムに移行して、E2E学習でAIを賢く育てていく。こういう二段構えの取り組みが求められているのだ。
・E2E学習が有利なのは、最初から全体最適を目指して訓練できるからだ。自分たちの目的に応じて独自に育て、収穫したデータを自前のAIに与えて、自分たちで再学習を進めるからこそ、精度を上げていくことができる。最終的に85%以上という高い精度を実現できれば、借り物のパーツでシステムを組んだライバルよりも2割増しで優位なポジションにつけられる。それだけ精度に差があれば、コスト競争力上でも優位だし、AIによって実現するサービスの質にも開きが出るだろう。
・APIやライブラリの組み合わせだけでは、差別化のための戦略デザインが完成しない。E2E学習の考え方を取り入れていかないと、これからの競争に勝ち残れないことは肝に銘じておくべき。
■AIが実現する5つの「最終価値」
・1.売上増大
・2.コスト削減
・3.リスク/損失予想
・4.UX向上
・5.R&D加速
■AI導入を戦略デザインに組み込むための基盤づくり
・AIを使ってある価値を実現したとして、それを1回限りの勝利にしないためには、AIが学習するためのデータが半ば自動的に入り続ける構造をつくる必要がある。それによってAIを育て、勝ち続けるためのハーベストループを回し続ける。
■「機能」と「データ」のかけ算で「最終価値」を実現する
・「最終価値」は「機能(Function)」と「データ(Data)」のかけ合わせによって実現される。
■「UVP」をキープするのが戦略立案の目的
・戦いに「勝つ」とはどういうことだろうか。「市場で1位になること」という捉え方では単純すぎる。むしろ、ここでは「自分たちが決めた軸で1位になること」を定義したい。
・そして、ライバルよりもユーザーに対して手厚いフォローアップをするにはどうすればいいかを考え抜くことで、戦略が見えてくる。
・最終的には、ユーザーに選ばれなければトップになれないので、「顧客に対してどのような価値を提供するのか」という視点を抜きに、戦略は語れない。他者には無い唯一無二の価値を提供するという意味で、これを「ユニークバリュープロポジション(UVP:Unique Value Proposition)」と呼ぶ。
・UVPがあれば、他社に対して競争優位になる。他とは違う自分たちだけのユニークな価値を提供できるから。そして、「勝ち続ける」というのは、そのユニークさがずっと維持されている状態を指す。
・UVPを維持するには、ユニークさを不断に追求し続ける必要がある。さもなければ、一時的にユニークな価値が提供できても、やがて他社に追いつかれる危険がある。
■データを“狩る時代“から“育てて収穫する時代“へ
・AIがブームになる少し前は、ビッグデータという言葉が流行っていた。データを握ったものが勝者になるという意味で、「データ・イズ・キング」と考えられていた時代だ。しかし、単にデータをたくさん持っていれば勝てるというのは幻想に過ぎないことが分かってきた。
・ビックデータ時代にもてはやされたのは、すでにあるデータをどう活用するかという発想だった。典型的なのが「こんなデータが取れました」「こんなデータもあります」「それを使えば、こんな傾向が読み取れます」というパターンで、大量のデータからインサイト(洞察)を抽出して、それを競争力に繋げていこうという考え方が主流だった。
・ビックデータ時代にもてはやされたのは、ストック型のデータだった。しかし、AI時代に使い勝手がいいのはどんどん流れてくるフロー型のデータであり、フロー型のデータを扱うには、データがリアルタイムで入ってくる体制をいかに築くかが勝負を決める。
・ビッグデータ時代は既存のデータを探して狩る狩猟の時代だったと表現できる。だが今は、必要なデータを自ら育て、できたそばから収穫する農耕の時代に突入した。
・そして、データを育て収穫するサイクルこそが、本書が提唱するハーベストループに他ならない。データを握った者が勝つのではなく、リアルタイムでデータが入ってくるループ構造をつくった者が勝ち続ける。「データ・イズ・キング」ならぬ、「ループ・イズ・キング」の時代の到来だ。
■AIプロジェクトに向いているのは「生データ+アジャイル型開発」
・今では、どんなデータが必要なのかを最初から決めなくてもいい、という見方が新たに広がってきた。つまり、とりあえずテキストデータを全部残したり、現場の様子を丸ごと録画・録音したりしておいて、そこから何を抽出するかは、運用しながら考えていけばいいし、状況に応じてどんどん変えていけばいいという発想。
・とにかく見切り発車でも始めてしまえば、あとからいくらでも調整できる。その意味で、AIプロジェクトというのは、走りながら考えるアジャイル型の開発に向いている。中小企業でもAIに取り組みやすいのは、アジャイル型だと初期投資が少なくて済むから、という面も忘れてはいけない。
■人間にしかできない仕事にメスを入れる
・今まで構造化できなかった領域にこそ、人間にしかできない仕事が含まれている。いわゆる職人芸の世界だ。属人的な要素が強すぎて、うまく言語化できない。あるいは言語化されてこなかった領域にメスを入れて、その一部だけでもAIで代替することができれば、レバレッジが効く。
・すでにある程度自動化できていた部分でAIを使っても、効果は限定されるのに対して、これまで自動化とは無縁だった職人芸の世界で、たとえ3割でも自動化できれば、その効果は絶大だ。
・職人の勘と匠の技で培われてきた世界にAIで切り込めば、今まで個人間でしか伝承できなかった技の一部が横展開できるようになる。親方の背中を見ながら10年かけて身につけた知識と技が、たとえ一部であってもAIによって代替できれば、相当な強みとなる。
■データを複数つなげば無敵になる 自社しか持てないリンクデータ
●自社固有のユニークなデータとは何か?
・ハーベストループを回すときは、どんなデータをためればいいのかというのが中心的な議論になる。誰でもためられるようなデータでは、他社と差別化できず、戦略上の価値はあまりない。そこで、ここでは「データをためる時のコツ」を紹介していく。
・どんなデータなら、ユニークといえるのか、他社に真似されにくいデータ、自社にしかためられないデータとはどんなものなのだろうか。この問いかけがすべての出発点となる。
・結論からいうと、データを単独で持っていても、実は、大した効果は期待できない。そうではなく、いくつかものデータをお互いにリンクさせることで、他社にはない、ユニークなデータが手に入るのだ。
・たとえば、オンライン英会話サービス。そのようなビジネスを展開している場合、おそらく授業のあとに毎回簡単なアンケートに答えてもらえば、顧客満足度のデータは簡単に取ることができる。しかし、それだけでは、講師の評価には使えるかもしれないが十分ではない。たとえば、レッスンの様子をすべて録画するようにすれば、何が起こるだろうか?生徒の表情データを元にすれば、顧客の感情分析ができる。とはいえ、これだけでもまだ、「その企業だけのユニークなデータ」とはいえないかもしれない。表情データそのものは、Kaggleなどを探せば、オンライン上にたくさん見つかるからだ。
●複数のデータをつなげればユニークネスが生まれる。
・しかし、ここで、顧客満足度と表情データをリンクしたとすると、どうだろうか。この表情のときには満足していて、この表情のときには満足していないということが関連づけてデータ化される。このデータはオンライン上に転がってはいないし、他社には取れないデータである。
・さらに、生徒の学習の進捗データともリンクさせてみよう。すると、満足度は高くても、学習進度は遅く、悩んだ顔をしている。といったことが分かってくる。学習進捗データと表情データと満足度データの3つをかけ合わせると、いろいろなことが分かる。
・しかも、進捗データがあれば、パーソナルラーニング(学習状況に合わせた個別指導)の領域に入ってくる。1人ひとりの個性に合わせたパーソナライゼーションは、差別化戦略の王道の1つだ。
・それだけではない。さらに講師の表情データ、声のトーンのデータなども合わせれば、講師サイドのクオリティ向上やトレーニングにも役立てることができる。生徒のUXが向上し、講師のスキルもアップする。ダブルで効いてくるから、非常に強力なループとなる。
・複数のデータをリンクさせればさせるほど、それを1つにまとめて持っている人が他にいる可能性はゼロに近づく。そのデータも、生徒や講師個人のIDと紐づいているから、その価値は右肩上がりで増えていく。
・このように、データとデータをリンクさせるというのが最大のポイントだ。単独では大した価値を生まないデータでも、複数集めてつなげれば、思わぬ価値を生み出す可能性がある。データは王様ではなくなったが、リンクデータには大きな価値がある。
■「どうやるか?」よりも先に自問すべきことがある
・「戦略」の観点だけではビジネスは成り立たないというのも事実。
・事業で最も大事なのは、「どうやるのか(HOW=戦略)」ではなく、「なぜやるのか(WHY=目的)」。 -
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健全な合意形成とは、公平な情報と心理的な安全性が保たれた場で、参加者全員が互いを信頼し、参加者それぞれが自らの選択として到達しようとする意思の一致のことです。 つまり、依存・操作・忖度といった外的コントロールが排除された状態になります。
第一章 まとめ
・人は決断の責任を避けたいがために、無意識のうちに「支配されたい」と願うことがある。
・自分の思考を絶対的な事実だと信じ込む「認知的フュージョン」が、他者への依存や指示待ち状態を生み出す原因となる。
・リーダー自身も、部下からの反感や衝突を恐れるあまり、無意識に部下に「支配されたい」と願うことがある。
・「支配する側」と「支配される側」の関係は、短期的には楽に見えるが、長期的にはチーム全体の主体性や創造性を失わせる。
・この負の構造から抜け出す第一歩は、まず自分たちの間で起きている「支配・被支配の現象」に気づき、それを客観的に認識すること(脱フュージョン)である。
第二章 まとめ
・どんなに不健全な職場でも、チームが機能している以上、そこには何らかの「暗黙の合意」が存在している。
・問うべきは合意の有無ではなく、その合意が健全かどうかである。不健全な合意は、黙認や同調によって形成される。
・多くの人が「自分だけが違和感を覚えている」と誤解し沈黙することが、不健全な空気を生み出す(多元的無知)。
・不快な現実と向き合わず、その場しのぎの安心を優先する「ご都合主義の合意」 が、問題の先送りを生み、やがて大きな負債となる。
・「不健全な合意があるかもしれない」と気づくことが、チームを健全な状態へ作り替えるための第一歩となる。
真のエンパワーメントは、「最終説明責任は私が担うが、プロセスと判断の責任はあなたが持つ」と責任の領域を具体的に分解し、共有するという行動から生まれます。リーダーが自己犠牲を手放し、部下とともにリスクを「適切に分担」できるかどうか。その采配こそがマネジメントであり、チームの自律性と成長速度を決定づけるのです。結局のところ、「全責任を取る」という宣言が真に機能するのは、責任を循環させる設計思想に裏打ちされている場合に限られるのです。
第三章 まとめ
・リーダーが自分を犠牲にしすぎると、燃え尽き症候群(サクリファイス・シンドローム)に陥り、組織全体のエネルギーを枯渇させる。
・リーダーの過度な自己犠牲は、メンバーの主体性や成長機会を奪い、チームを依存体質にさせるリスクがある。
・リーダーが自己犠牲に走る背景には、メンバーとの衝突や批判を避けたいという「自己防衛」の心理が隠れている。
・一見責任を引き受けているように見える自己犠牲は、実はメンバーの「教育責任」と組織の「管理責任」という二重の責任放棄につながる。
・自己犠牲のループから脱却するには、問題を個人の資質ではなく「構造」として捉え、RACI表などで責任を明確に分担することが有効である。
「2本の境界線」を維持するための、6つの対話ステップ
ここで、より実践的にこの2本の境界線を維持するためのコミュニケーションのステップを紹介します。
STEP1:セルフ・センタリング―――軸を整える
会話を始める前に、深呼吸を1つ置き、「私はこの対話で何を守りたいのか」をメモに書き出しておくとよいです。「感じる自由」「意見を持つ自由」「人格を否定されない権利」 など、たった10秒の書き出す儀式が、昂った感情を沈め、後の判断をプレにくくしてくれます。
STEP2:スクリーニング――最初の門で「聞く価値」を選別
もし相手の言葉が罵倒や人格攻撃であれば、わざわざ門を開く必要はありません。正義感の押しつけや劣等感の刺激、倫理観、依存心の刺激といった三大トリガーの操作的なものに対しては、「その表現ではお受けできません。言い換えていただけますか?」と明確に伝えるようにしましょう。それで応じてもらえないなら、「失礼します。この話題はここで終わりにします」と静かに対話を打ち切る。これは拒絶ではありません。自分の尊厳を守り、建設的なやり取りにのみ時間とエネルギーを投じるための当然の選択であることをしっかりと胸に刻むことが大切です。
STEP3:一次受容――1本目を開き、要点だけを仮置きする
スクリーニングを通過した言葉には耳を傾けます。まずは「状況をもう少し詳しく教えてください」と促し、相手が語り終えたら感情を排して事実や要点だけを要約して返します。
たとえば、「つまり、納期が迫っていてご不安なのですね?」というように、理解を示すこの一言が、相手への最大のリスペクトとなります。つまり、相手の言葉を受容しているか否か、という点についてクリアにすることの非常に有効な一手です。同時に、内容はまだ自分の中で「検討棚」に置かれた状態であり、受け入れる義務は発生していないことを明確にします。
STEP4:余白の確保――1本目と2本目の間で深呼吸
STEP3で受け取った情報に対して、即時に反応しようとすることはおすすめしません。むしろ、咀嚼する時間を確保することが大切です。ここで大切なことは自分の気持ちをちゃんと把握しておくことです。本当に圧力に負けていないか。実は気持ちがざわざわしていないか。実は恐怖がないか。
ここは、上司や他の人に相談するための期間ではなく、あくまで自分の気持ちの整理の時間です。もし少しでも違和感があれば、数時間でも一晩でもクールダウンしましょう。 この冷却期間は判断の質を劇的に高めますし、合意の健全性を飛躍的に高めます。ここが2本目を開くか閉じるかを決める「中間スペース」となります。
STEP5:意思決定――2本目で「引き受ける/断る」を宣言
STEP4での検討の末、2本目の境界線で最終判断を下すことになります。引き受ける場合は「承知しました。○○の条件で対応します」と条件を明確に。断る場合は「申し訳ありませんが、今回はお受けできません」と潔く。主語を「私」にして、曖昧な表現を避けて、I-Messageで伝えましょう。それは相手を裁くためではなく、自分のリソースと責任範囲を示すうえで重要なのです。
STEP6:代替案とクローズ――協働感を残して締めくくる
STEP5でNoを告げたとしても、関係を断ち切る必要はありません。相手の意図を聞き入れたのであれば、そこに対しての思いやりを示すことにより、人間関係にヒビを入れないことができます。
「私は受け入れられませんが、□□さんをご紹介できます。いかがでしょう?」
「では、私がA案を、あなたがB案を担当するというのはいかがでしょうか?」
代替策や役割分担を提示して合意を確認すれば、相手の目的も尊重しつつ対話を円満に終えられます。
第四章 まとめ
・健全な合意の条件は、相手の自由な意思決定を歪める「操作」が存在しないことである。
・人は他者を操作する前に、まず自分の違和感をなかったことにするための「自己操作」を行っている。これが不健全な合意の温床となる。
・人を無意識に追い込む操作には、「優劣比較」 「一貫性の利用」「正義感への揺さぶり」という三大トリガーがある。
・操作は「相手を信用していない」という態度の表れであり、メンバーの主体性を奪い、チームの心理的安全性を破壊する。
・操作を防ぐには、相手の要求を「聞く/聞かない」自由と、要求を「受け入れる/受け入れない」自由という「2本の境界線」を明確に持つことが重要である。
聞き手の心に響かせる「TONE」という対話フレーム
これまで、いかに相手の操作を促す概念(善悪判断・優劣判断・一貫性・依存の誘発など)を利用せず、I-message でストーリーを語りきるか、ということを考えてきました。
しかしながら一歩間違えば、「自分語り」と見なされてしまい、メッセージとしての効果がなくなる可能性もあります。そこで重要になるのは、相手の気持ちとの「共鳴」する仕掛けをメッセージに仕込んでおくことです。ここでいう共鳴とは、「あなたも私も同じ地面にいる」という体験を共有することであり、立場の上下を持ち込まない概念です。
その共鳴を生み出すための、4つの仕組みを紹介します。ここでは4つの頭文字をとってTONEと名づけてみます。
1.Tentative 「かもしれない」で扉を開く
「きっと」「絶対」と断定した瞬間、話し手は評価者になり、聞き手は守勢に回ります。そこで用いるのが「かもしれない」「もし~なら」という仮定形です。断定や命令形よりも、 選択肢を残す仮定的な言い回しは、状況や個人差を踏まえつつ反発を抑えやすいことが研究で示唆されています。扉はたたかず、そっとノブに触れる。これがTentative の力です。
2.Open 問いで文章を開きっぱなしにする
語尾を「どう思う?」「他に案は?」と問いで結びます。あるいは読点で余白を残したまま止めてみる。終止符を渡された聞き手は、操作される側ではなく、物語の共同編集者になります。主導権が自分に滑り込むことで聞き手の自律性が守られます。Openとは、 文章の最後に「誰もいない席」を残しておく作法です。
3.Narrow 一点フォーカスが鏡をつくる
「あれこれ大変だよね」と広く曖昧な共感は心に届きません。代わりに「永遠に流れるエラーログを見てると、まるで終わりのない戦いに誘われたようで吐き気がするような気持ちになる」など、共通しそうな体験を一点に狭めて具体的に描写します。輪郭がはっきりした像は、相手の心に鏡像を結びやすくします。Narrowとは、言葉のカメラを望遠モードに切り替える行為です。
4.Empathic―「あなたも大変だったよね」で温度を帯びる
最後に、その一点体験で相手が抱えたであろうストレスや努力を労いの一言で包みます。「本当に胃が縮む時間だよね」「あの沈黙はきつかったと思う」。この一言がメッセージに温度を宿し、T・O・Nで開いた扉の向こう側に柔らかなクッションを敷くのです。Empathicとは、相手の重さを想像で肩代わりする作法です。
共鳴をストーリーに織り込む5つのステップ
では、実際にこの「TONE」を使い、共鳴を生むストーリーを紡ぐための5つのステップを見ていきましょう。
1.事実を置く
最初に据えるのは、誰が見ても同じ「カメラ映像」のような、客観的な事実だけを述べます。
例:「今朝のリリースが3時間遅れました」
形容詞や副詞をつけた途端、それは評価に変わります。まずは、映像だけを切り出してください。
2.感情を名詞で差し出す
続いて、自分の内側に最初に立ち上がった一次感情を述べます。
例:「いろいろな約束事もあったので、正直、仕事に手がつかないくらい焦りを感じました」
3.ニーズを抽象名詞で描く
求めている「状態」を伝えます。行動を要求すると操作になります。
例:「私は、今後の見通しがあると、それだけで安心につながります」
4.TONEで編む共鳴フック
ここが核です。「TONE」の4要素を守りながら、相手と自分を重ねます。
例:「永遠に流れるエラーログを見てると、まるで終わりのない戦いに誘われたようで吐き気すら覚えます。(Narrow) きっとみんなも同じ気持ちなのではないかと思いますが、 どうでしょうか? (Tentative & Open) 本当に、胃が縮む思いでしたよね。(Empathic)」 決めつけも命令もなく、それでいて相手の心にもすっと届くような表現です。
5.選択肢を開いたまま提案する
最後はYes/Noも代案も歓迎することを伝えます。
例:「だから、品質確認プロセスが前日までに完了しなかったら、翌日のリリースは潔く諦める、というルールはどうだろう? 他に良い案があれば教えてほしい」
ここで初めて「行動」が顔を出しますが、選ぶ権利は相手にあるため、操作にならないわけです。
操作を手放すことは、責任を手放すことではありません。むしろ相手の自律性を尊重したまま、こちらの願いを投げかける――それがリーダーの、あるいはチームメンバー一人ひとりの成熟したストーリーテリングです。
心理的安全性を育む5つの連続アクション
次に大事なのはメンバー自身の欲望をどう引き出すかです。
リーダーがI-messageとTONEで堂々と自分の本音を語ることは、「ここでは本音を言っても大丈夫だ」という心理的安全性のファーストシグナルになります。しかし、それだけでは十分ではありません。メンバー自身の欲望や不安を引き出すためには、リーダーによる継続的な働きかけが必要です。
1.舞台を設定する――まずリーダーが「自分勝手」を宣言する
「私は○○にワクワクしている」「××がしたくてたまらない」とI-messageで感情を放ち、欲望や気持ちを語ること自体が歓迎される空気を示します。
2.口火を切る本音が出る場を「習慣」にする
雑談ミーティングやカジュアルQ&Aを定例化し、立場を横に置いた対話を日常化します。
3.声を歓迎する出てきた意見をジャッジしない
誰かの意見が出てきた瞬間に、意見を出したという行動そのものを歓迎します。ただし、メンバーが何かしらの他者批判や操作的意図を持った意見を言う場合は後述する対処が必要。
4.試行錯誤を称える失敗を学習イベントに変換する
ミスや荒削りなアイデアを「学び」に変えるための振り返りの場を用意し、失敗は組織進化のチャンスであることを共有しましょう。
5.異能と多様性を祝い続ける――「違い」が価値だと発信する
成果や成功事例を共有し、視点の違うメンバーを公に称えます。「あなたの違いが価値だ」と明示的に承認し、心理的安全性をイベントから文化へ昇華させます。
第五章 まとめ
・「善悪」のような単純化されたストーリーは、組織に分断を生み、本質的な課題を見えなくさせる危険がある。
・チームに本物のエネルギーを生むのは、リーダーの「私はこうしたい」という生々しい本音(わがままなー-message)である。
・リーダーが不安や弱さを開示することは、チームに「完璧でなくても話していい」というメッセージを伝え、心理的安全性を高める。
・相手との共鳴を生むには、「TONW (Tentative, Open, Narrow, Empathic)」 という4つの要素を意識した対話が有効である。
・「稼ぎたい」「認められたい」といった個人の欲望を肯定し、それをチームの共通ゴールに転換することで、組織は強いエネルギーを持つことができる。
そのうえで、中長期的には「自律分散型の組織設計」「権限委譲」「透明な情報共有インフラ」などで合意形成をそもそも簡素にできる組織文化を育てること、②短期的には 「論点を先に共有して会議時間を圧縮する」「決裁者を事前に巻き込む」といったテクニックを駆動させること―――この2つを両輪で回すのが最も効果的です。すなわち、合意形成コストを「すぐ下げる工夫」と「下がり続ける体質づくり」を同時に設計することが不可欠なのです。
第六章 まとめ
・意思決定に伴う調整や手戻りなどの「合意形成コスト」は、組織における最大の隠れたコストである。
・合意形成コストは「F (コスト) = μ(摩擦係数)×N(合意内容の複雑さ)」という方程式で捉えることができる。
・摩擦(μ)を下げるには、「共有認知(頭の地図をそろえる)」と「心理的安全性(声の通路を開く)」の2つを確保することが鍵となる。
・複雑さ(N)を下げるには、「分割」「並列」「接続」「標準化」という4つのアプローチで合意形成のプロセスを効率化する。
・支配や操作によって作られた不健全な合意は、後になって摩擦(4)と複雑さ (N)を増大させ、合意形成コストを爆発させる。健全なプロセスこそが最大のコスト削減策である。 -
Posted by ブクログ
管理職の本来の仕事である“操作や忖度のない健全な合意を作ること”についてのノウハウを紹介する一冊。
指示をバンバン飛ばす上司、部下のやる気を出させるために強い言い方や不安を煽る上司、自ら多くを片付けてしまう上司…職場には様々な上司がいて、そして様々な部下がいます。
皆さんの職場の課題に合致する話題もきっと載っていることでしょう。
管理職の私にとっても反省する内容が多く、今後に活かせればと考えさせられました。
特に印象に残った箇所の引用を結びとします。
“・決断を求められると上司に確認したがる
「これで大丈夫ですか?」と、何かを決めるたびに上司の承認を求める。自分で判断する責任を避け、確実な安全策を求める行動です。
・責任を周囲に転嫁しがち
問題が発生したときに、「この方針を決めたのは上司だから」「こうするよう言われました」と、責任を外部要因に押しつける傾向があります。
・重要な意思決定を回避する
複雑な状況に直面した際、「お任せします」「指示をください」と、自ら判断を下すのを避けたがります。
・過剰に失敗を恐れる
小さな間違いでも大きく気にし、「これ以上失敗すると取り返しがつかなくなる」と恐怖を膨らませ、行動自体が消極的になります。
・周囲の意見に流されやすい
他人の意見やグループの方針に過剰に同調し、自分の考えを曲げてしまう。孤立を恐れる心理の表れです。
・自己評価が低く可能性を否定する
「自分には無理」と、挑戦する前から拒否し、成長の機会を逃してしまいます。”
“楽という言葉が意味するもの
自己犠牲的なリーダーは周囲から「すごく頑張っている」と評価されがちです。でも、 同時に「自分一人が奮闘すれば衝突も避けられるし、全員がハッピーでは?」という楽な思考回路に陥っていないでしょうか?
・メンバーに個別に意見を聞くのは時間がかかる
・全員の合意を取ろうとすると対立が起こるかもしれない
・ 自分の負担が増えるのはしんどいが、一番手っ取り早い
このように、短期的な「面倒を省く」選択が結果的に責任放棄へとつながり、合意形成を疎かにしてしまうのです。” -
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不健全な合意は確実に「負債」となるし、絶対に後で爆発する…
エンゲージメントが低下する、責任感が希薄化する、人が成長しない、優秀な人材が辞める等
組織開発の教科書として、めちゃくちゃ活用できる一冊ではないでしょうか。
----本文より----
支配は、短期的な秩序をもたらす一方で、長期的には組織の思考力を奪います。
「健全な合意=誰かの操作によって、人々の意思決定が歪められることがない状態」
マネジメントを可視化する方程式
F(合意形成コスト)=μ(摩擦係数)×N(合意内容の複雑さ)
摩擦(μ)を下げるには、「共有認知(頭の地図をそろえる)」と「心理的安全性(声の通路を開く)」の2つを確保することが鍵となる。
複雑さ(N)を下げるには、「分類」「並列」「接続」「標準化」という4つのアプローチで合意形成のプロセスを効率化する。
支配や操作によって作られた不健全な合意は、後になって摩擦(μ)と複雑さ(N)を増大させ、合意形成コストを爆発させる。健全なプロセスこそが最大のコスト削減策である。
#マネジメントの原点 -
Posted by ブクログ
AIを自社のビジネス戦略(ループ)に組み込むための指南書。AIは完全ではないが部分的に活用し人間が介在する(ヒューマンインザループ)することで上手く活用することができる。まずはAIを活用した戦略において何を最終価値とするか、目的を定めることが大切であるが、マイケルポーターもいう『競争優位性』=どの部分で他社との差異化を図るのかということが最も重要(コストリーダーシップなのか、付加価値創造(UX向上)か)。
本書ではUVP(ユニークバリュープロポジション)という。
AIに何のデータを投入するのか、人間に関わる定性的なデータの方が良いと書かれてる。自社にどのようなデータがあるかを探し出すこと(自社特有のものが良い)。そしてそれを活用してどのような価値(ハーベスト)を生むことができきるのかを検討する。重要なのは一度勝つだけではなく、その結果蓄積されるデータをさらに活用(ダブルハーベスト)し、他社に圧倒的な差をつけることができる。
面白かったのは、データは人間に関わるものなら何でも良いということ。まずは蓄積しそれを試行錯誤しながらアジャイルで自社戦略に組み込んでいくことという点である。AIありきの戦略ではなく、まずは市場シェアを高める競争優位となるストーリーを描いた後、そのなかで自社の保有データをAIを使ってどう活用するのか、さらにループにしていく仕組みをアジャイルで進めていくことが、非常に重要であると感じた。 -
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リーダーシップに関する本。
「メンバーのやる気を上げるためには、外的要因ではなくない内的要因はあげなければいけない」というありきたりなメッセージだが、ではどうするのか、というところに切り込んでいる。
自己効力感、言い換えると、「やれる気がする」という気持ち。(この本ではエフィカシー)
根拠がなくとも自信がある人は、その達成のための具体的なアクションに映していく。ちょっと面白いのは、言い換えると、自信がない人はちょっとサボっているかのような、なかなかアクションに移さないと言うことである。
なので、言い換えると、リーダーの仕事は、行動をとることではなく、認知を作ることによってみんなの内部モデルを書き換えることである。
ステップ1自分自身の真ののWant toに気づかせる
それが組織のパーパスにほんの1部しか重複してなくても構わない
ステップ2組織のパーパスを自分ごと化させる
ステップ3ゴールへのエフィカシーを高めていく
大事なのは現状の延長線上におかないこと、か。
未来のディスカッションに対して、「なせ?」と聴かない、とか、逆説的でいいな。 -
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ネタバレリーダシップの在り方について、認知科学という新しい視点で書かれた本。根性論とか精神論ではなく、とても興味深かった。
※備忘※
◉「行動」を変えようとするのではなく、「認知=ものの見方、見え方」を変える(ことで、自ずと行動変容が起きる)
◉現状の枠を超えた達成が難しいゴールを設定し、できる気しかしない!というエフィカシーを高めていく
◉Feedforwardの考え方
パーパスをどんな風に実現させていくか、実現した未来はどうなっているかを考える
◉OODAの概念
観察Observe → 真のwant toの発見
方向づけOrient → パーパスの自分ごと化(組織のパーパスと個人のパーパスとの重なる部分を見つける)
決断Decide → 決断が先、プロセスは後
行動Action → 行動変容
◉数字の上積み以外の目標がない組織は、みんな熱量を失っていく。その数字を達成する意味が分からなくなるから。Have toを捨て、Want toに真剣に向き合う。 -
Posted by ブクログ
技術的には既にコモディティ化しつつあり、誰でも気軽に利用できるようになっているAIを、持続的競争優位につながる戦略に活用するためのフレームワークや実践に向けた要諦という観点から解説した一冊。
著者は、まず目指すべき最終目的(売上増大やUX向上等)に合わせて、活用するAIの機能(認識・予測・対処)とデータを組み合わせ、どこまで作業を自動化するのか(ヒューマン・イン・ザ・ループ等)を決定し、顧客に対するUVP(ユニークバリュープロポジション)を生み出す「シングルライン」のビジネスモデルを構築した上で、そこから収集・蓄積されるデータを学習してAIが強化され、サービス品質や効率化がさらに進む好循環の仕組みを「ハーベストループ」と名づけ、そのようなループを複数回す多重構造が競争優位の確立につながることを、複数の事例を用いて解説する。
最新の技術動向や「ダブルハーベストループ」の構築に向けたAIプロジェクトマネジメントの進め方等も含め、素人でもわかりやすいよう極めて平易かつ読みやすく整理された構成で書かれており、既にこの道に詳しい人には物足りないかもしれないが、AIの技術的な側面はともかくとして実際のビジネスにどうやって活かせるのか手っ取り早く知りたいという向きには最適な一冊。