フィリパ・ピアスのレビュー一覧

  • トムは真夜中の庭で

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    久しぶりにいい本に出会えた。庭の美しさと癒やし、少年の心の動きの描写が澄んだ水のようなキレイさで描かれている。翻訳がおかしいところがたくさんあるけど、そのおかしさをはるかに超える気持ちよさ、心地よさを感じながら読み続けられた。映画があることを知ったので、近い内に見てみよう。

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    2025年11月18日
  • トムは真夜中の庭で

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    弟がはしかにかかり、一人で親戚のお家に預けられたトム。
    おじさんのアパートで退屈しきっていたトムは
    真夜中、不思議な庭に通づるドアを見つけます。
    バーネットの「秘密の花園」みたいな雰囲気。
    ラストは期待を裏切らない「薄々そうだとは思ってましたよー!!」
    魅力あふれる庭で、トムと一緒に思いきり遊べる一冊です。

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    2025年09月17日
  • トムは真夜中の庭で

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    主人公トムは、夏休みをおじさんの家で過ごします。その理由は弟ピーターが、はしかにかかったため。やむなく預けられるのです。

    退屈な夏休みかと思うとそうではなく、真夜中になると、昼になかった素敵な庭園がトムの前に出現し、ハティという少女との出逢いがありました。想像の世界は広がります。自然描写にうっとりです。

    自分にとっての、ハティにとっての「時」や「時間」とは何なのか。自問自答するトム。

    最後にトムが、真にハティのことを理解する物語の展開、構成は素晴らしいとしか言いようがありません。謎が解けたとき、感動が溢れました。

    本書の巻末に作者ピアスの文章があり、この作品の理解が深められます。

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    2025年06月26日
  • トムは真夜中の庭で

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    ネタバレ


    自分もトムと一緒に真夜中の庭に遊びに行っているようなそんな気持ちになりました。

    スケート靴をみつけてからどんどん面白くなってきました。
    ラストシーン素敵でした。

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    2025年05月30日
  • トムは真夜中の庭で

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    導入部分では風景描写が延々と続き、長いなー、と思ったし、バーソロミューのおばあさんが、まあ、そうだろうと初めから考えてたが、中盤になるにつれ、物語に引き込まれた。最初は長いと感じた風景描写も全く気にならなくなり、自分がトムになったように庭園や街を散策していた。最後から考えてた結末だったにもかかわらず、それを忘れたかのよに驚き、感動したのはなんなんだろう。
    作者の後書きにみんな自分の中に小さな子どもを持っていると書かれていたが、私もこの本を子どものトムとなって読んだ。とても面白かった。

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    2025年04月21日
  • トムは真夜中の庭で

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    尊敬する作家のひとりである小川洋子さんが、忘れがたい作品として挙げていた一冊。本当に素晴らしかった…!
    できるならば子供の頃に読みたかったし、トムとバーソロミュー夫人の間の年代である今読んだからこそ、どちらの気持ちも感じ取れた気もする

    イギリス児童文学らしく、庭園にまつわる描写や、それを愛で、共に成長する人々の暮らしの様相が手に取るように伝わってくる
    そもそもが個人的にイギリス文化贔屓なこともあり、この点だけでも100点満点の読み応えだったのだけど、更に素晴らしいのが、トムやピーター、幼いハティらの子供らしい感覚を、「未熟な大人」として見下したり、過剰に幼く無知に描いたりは決してしていないこ

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    2025年04月14日
  • 真夜中のパーティー

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    どうしてこんなに、子どもそのものが描けるんだろう。
    子どもの気持ちで、なんて言葉が陳腐に聞こえるくらい、ここには子どもそのものがいる。
    できなかったことができるようになった瞬間。自分より小さな子に振り回され、うんざりしたり、大人からしたら危なっかしくてハラハラする小さな冒険。
    でも、いつだって大人の目を盗んで、叱られそうなことをやってしまう。だってワクワクするから。
    やっちゃったあとのがっかり感と疲れ切った気持ち。
    そういう子ども時代の感情が記憶の彼方から思い出された。

    トムは真夜中の庭で、に比べるとこちらは短編だし地味かもしれないけど、子どもそのものが描き出されているという意味ではこちらの

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    2025年03月29日
  • 真夜中のパーティー

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    1959~1972年の作品
    ピアスはなんで子どものこと(特に少年の冒険心)がこんなにわかるんだろう。
    何気ない日常の中に、ああこんなこともあった、こんなこともあったと自分の子ども時代を思い出した。
    さ、す、がピアス。

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    2025年01月01日
  • トムは真夜中の庭で

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    ストンとハマった。児童文学を読み漁る結果を生んだ元凶だ。描写が生きていて、その庭が目に見えるようで、流れがいい。少しずつ読み進めても、昨日の内容を覚えている。面白さで素直な私を生んだファリパピアスの世界。別の物語も読んでみたい。

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    2024年12月14日
  • トムは真夜中の庭で

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    児童書なんだけど、おとなのほうが楽しめるかも?
    めちゃめちゃ面白かった。

    冒険への期待と不安、部屋からスケート靴が出てきたときの興奮!ハティとの別れを予感したときの寂しさ、再会できたときの喜びときたら!

    今目の前にいるハティは、いったいいつのハティなのか?庭園の謎も深まり、ミステリー要素もあって、思わず懸命に推理するはめに。

    結末は予想しやすいけど、十分泣ける。

    印象に残ったシーン。

    「トムは「過去」のことを考えていた。「時」がそんなにも遠くへおしやってしまった「過去」のことを考えていた。「時」はハティのこの「現在」をとらえて、それを「過去」にかえてしまった。しかしそれは、いまここで

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    2024年06月20日
  • トムは真夜中の庭で

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    物語は時間を支配している。現実と過去と、かるがる思い出さえも飛びこえてしまう軽やかさに、もうただただ最後は泣くことしかできない…やさしい…SF

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    2024年02月21日
  • トムは真夜中の庭で

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    ネタバレ

    ビクトリア女王末期に生まれたハティと20世紀のトムが真夜中の庭園で出会う不思議。お互いを幽霊と思いながら少年のトムと少女のハティは毎日庭で遊び木登りをし弓矢を作ったり機の上に秘密の小屋を造ったりする。
    だが、トムの時間とハティの時の流れは同じでなくいつのまにかハティは大人の女性になっていく。自分の時間とハティの永遠を交換することでハティとの世界を留めようとするトム。過去と現在が混ざり合いそして最後に一つに繋がる再会のシーン、夢や幻想が溶け合って存在する不思議。風景描写と共にとても美しい物語でした。

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    2023年07月30日
  • トムは真夜中の庭で

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    岩波”少年”文庫だけど、やはり岩波少年文庫。
    大人が読んでもしっかり楽しめる。
    緻密に編まれたストーリー。
    時空を超えて育つ友情。
    ラストシーンはずっと胸に残る。

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    2023年07月29日
  • トムは真夜中の庭で

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    ネタバレ

    小川洋子さんの本で紹介されてて。

    少年少女に自分の居場所があるということ
    庭の植物たちが、生き生きと描かれてる
    こんな庭、冒険の時間があるということ、人生を豊かにしてくれる
    本を読んでの体験でも

    緻密な構成
    ファンタジーだけど、納得感あり

    思いが重なって庭で出会えていたということ。
    時間の概念。
    外へ飛び出していくこと、、
    夢中になって遊ぶこと、、
    ひたむきさ

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    2023年07月27日
  • トムは真夜中の庭で

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    ネタバレ

    前半はなかなか物語に入り込めなかったが、諦めずに最後まで読んで良かった!
    時を越えて同じ時を過ごす2人に秘密の抜け道や油断大敵など共通認識が生まれていく過程がたまらない。

    最後まで読んでから、また初めに戻りたくなる。

    トムの冒険のようでいて、ハティの人生を辿る物語なのがたまらない。

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    2023年02月09日
  • トムは真夜中の庭で

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    ネタバレ

    これは確かに名作ですね。児童文学ながらページをめくる手が止まりませんでした。

    近所に住む気難しいお婆さんが昔は木登りする少女だったなんて、子供には想像もつかないことだと思います。頭では理解できても、感覚としては分からないでしょう。これは子供にかぎらずかもしれません。見知らぬお婆さんは生まれた時からお婆さんだし、さっきすれ違ったおじさんは一生おじさんのまんまの存在として、なんとなく受け流しつつ生きてませんでしょうか。でもそれが今を生きてる感覚なんだと思います。

    トムは真夜中の庭でハティと友情を育みます。2人の生きている時代は違っても、2人の過ごした時間は同じです。同じ時間を子供として共に過ご

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    2022年10月10日
  • 真夜中のパーティー

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    この方の作品の雰囲気が好き。
    子どもの描き方がリアルで、変な創作感がない。
    緊張感の高め方がうまい。特に最後の作品の一連の描写。

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    2022年08月20日
  • トムは真夜中の庭で

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    星5個じゃ足りないくらい。
    読み終えるのが勿体ない、でも先を知りたい、そして読み終えてみると、また反芻したり、読み返したくなるような、本当にステキな本に出会えました。

    弟がはしかにかかり、隔離するために、子どものいないおじとおばの家に預けられることになったトム。
    退屈な日々を送ると思っていたところ、夜中の0時にホールの古時計が12回ではなく13回鐘を鳴らしたことを不思議に思い、階下へ、そしてもう既にないはずの裏庭への戸をくぐると、そこには広い庭が広がっていたのです。
    時代をまたがる不思議な世界でハティーという少女と出会い、遊び、夜だけ楽しい時間を過ごすのですが、ハティーは会うたびに小さくなて

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    2023年11月30日
  • トムは真夜中の庭で

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    ・川をスケートで下っていく話は素晴らしかった。読んでいてこれほどいい気持ちになったのはめったに無い。ビクトリア朝時代のイギリスはこんなことができるくらい寒かったんですね。
    ・時間と記憶。

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    2022年05月18日
  • 真夜中のパーティー

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    余分なものがなく、淡々としているけど、いつの間にか自分もその空間に滑り込んでいるような感覚。こんなに素晴らしい本だとは思っていなかった…。

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    2020年11月11日