フィリパ・ピアスのレビュー一覧

  • 真夜中のパーティー
    フィリパ・ピアスという作家の名前は「トムは真夜中の庭で」と「まぼろしの小さい犬」という2つの作品と密接に結びついている KiKi にとってこの本は今回が初読でした。  で、この本を今回手に取ってみたきっかけはこのブログの柱企画「岩波少年文庫全冊読破計画」の一環であるのと同時に「宮崎さんの推薦文」にも...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    読みながら何となくピーターラビットの世界を思い浮かべた。主人公達はウサギじゃなくて人間の子供達だけど、舞台が同じ、イギリスだからかな?

    子供達の心を動かす、日常生活の一コマが各短編に描かれている。子供の心って単純であり複雑でもある。自分もかつてはこんな心を持っていたのだろうなと懐かしい気持ちになっ...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    これも小学生の頃、父から譲り受けて。同著『トムは~』より更に好きな短編集。表題作では幼いながらにずっと感じていた不安(耳に虫が~という切迫した、しかし大人は聞き入れてくれない事件)が書いてあり、当時非常に安心した記憶がある。自分だけじゃない!という。
  • 真夜中のパーティー
    謎めいたお隣さん。宝物の秘密の貝。子どもの日常生活におきる、小さいけれど忘れがたい不思議なできごとの数々。夢と現実の世界を行き来する印象的な8つの短編をおさめる
  • トムは真夜中の庭で
    時を超えて出会う少年少女。
    ハティ少女の時代にトム少年が遊びに行く形だが、トムにとってハティの空間では何時間も遊んでいたつもりなのに、現代に戻れば数分しかたっていない。
    深夜に大時計が13時の鐘を鳴らす時、裏庭に通じる扉から秘密の庭園へ行けるのだ。

    思ったより意外性はなかったが、幽霊のように扉を通...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
     きょうだいのピーターのはしかがうつらないよう、おじおばの住むアパートで休暇を過ごすことになってしまったトム、そこは一軒の邸宅を区切ってアパートにしたものだったが、一階には、時間は正確だが鳴らす音の数がでたらめという大時計があった。
     特にすることもなく退屈しきりだったトムが、夜眠れずに時計の鳴る音...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
    フィリパ・ピアス(1920~2006年)は、英国ケンブリッジ州の村に生まれ、ケンブリッジ大学ガートン・カレッジ卒、BBCでラジオの教育番組の制作に携わった後、児童文学の執筆を始め、1958年に発表した本作品でカーネギー賞を受賞した。
    本作品は、英国の児童文学の代表作に数えられると同時に、「時」をテー...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    子供の日常で起きるささやかだけど、大きな出来事の短編。

    近所から嫌われていても気にせず、動物を飼っている謎めいたお隣さん。

    川で見つけた貝を、いとこにあげる前に逃がしてしまおうとしたこと。

    古い木の解体途中でとんだいたずらをしてしまい、それでもそれがきっかけで、男子グループに入れたこと。

    ...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    子どもの頃に感じた小さな冒険心や、心細さや苦い気持ちが思い起こされる短編集。「真夜中のパーティー」と「ふたりのジム」が好き。
  • トムは真夜中の庭で
    最初は何を言っているのか全然わからなかった。でもだんだん時のつながりが見えてきてドラ○もんを読んでいるような感覚で読めたからとても面白く、どんどん進めた。最後のところが特に印象的でまさか現代で2人が再開するとは思わなかった
  • トムは真夜中の庭で
    児童文学でありながら大人も楽しめる素晴らしい作品。不思議でたのしいファンタジーとして読みつつも、トムの時間軸とハティの時間軸を考えるとあたまの中がこんがらがる。毎晩寝る前に布団の中で少しずつ読み進めると、トムの真夜中の冒険に一緒に行ってるみたいだった。最後はちょっと泣けてしまった。
  • トムは真夜中の庭で
    昔読んだ懐かしの児童文学。
    真夜中庭に出たら、タイムスリップしてて〜というストーリーは朧げながら覚えていたけど、細かい点や最後はすっかり忘れていた。
    最後、トムとお婆さんのハディが抱きしめ合うシーン、遠い昔に置いてきた楽しくも郷愁ある思い出、多分楽しい子供時代の後、戦争や家族を亡くした描写がさらっと...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
    弟のはしかが治るまで、親戚の家で夏休みを過ごすことになったトム。

    友達もいない、時間を潰すものもない状態に
    うんざりしていたトムが、真夜中に聞こえた十三時を知らせる古時計の音に導かれて
    昼間はなかったはずのアパートの庭園で過ごした日々。

    ヴィクトリア朝時代の庭園で出会ったハティという少女と遊んだ...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
    日本語のタイトルがいいと思います。直訳の「トムの真夜中の庭」でなく。

    時空を超える話はちょっと苦手なので、肝心のハティとトムが庭で過ごすところはちょっとはしょって、現実の場面をしっかり読みました。

    ヴィクトリア朝のことは勉強になったし、おばさんのところへ行く途中にイーリーの大聖堂に寄ったことも伏...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
    最後まできっちり読んで、面白さが倍増。
    頭に戻って再読したくなりました。

    翻訳が古いので、言葉が今にそぐわない感じもありますが、美しい日本語のリズムでテンポよく読めました。

    お屋敷や庭のクラシカルな雰囲気と言葉がとてもあっていて、イメージが膨らみます。

    小学校高学年に読んでもらいたい。
  • 真夜中のパーティー
    表題作を含む短編集。
    実際に起こった出来事をモチーフに
    書かれているから、自分が昔に体験
    したような気持ちになる。

    子供の話の中に出てくる大人が悪かったり、
    子供のように純粋だったり、
    その為に他の大人から馬鹿にされていたり、
    多くの大人は子供の感情を忘れているけれど、
    本当は繋がっていたはずなの...続きを読む
  • トムは真夜中の庭で
    赤いスケート靴が今でも記憶に残ってる。

    夜、キッチンの裏戸を開けると時空を飛び越えちゃうんだよね。
  • 真夜中のパーティー
    フィリッパ・ピアスの8話短編集。
    どれも子どもの何気ない日常を切り取り、見落としてしまいそうな出来事に光を当てている。
    子どもの感情の機微を丁寧に拾い集めている。
    子どもの世界は決して広くはない。その分、近くで起きていることにじっと目を凝らし考えていることに気づかされる。そんな事々を心に焼き付けなが...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    「性格描写が少ないと主人公に共感や自己投影できない」って思っていたけど、そうじゃないんだ。ピアスが描く無口な、どちらかというと目立たないごく普通の子供が、読み進めると、自分そっくりなのに気付いて驚く。この本には魔法は一切出てこないけど、やっぱり魔法がかかっていると思うよ。分類としては児童書だけど、子...続きを読む
  • 真夜中のパーティー
    短編集だったので読みやすかったです。

    物語が子供目線で書かれてて、ワクワクしながら読みました。
    特に
    ・ふたりのジム
    ・カッコウ鳥が鳴いた
    が好きです。

    子供の発想や心ってキラキラ~☆