小嶋淑子のレビュー一覧
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購入済み
本好きにはたまらない
ちょうど長く勤めた会社を辞めたところで、全てのストーリーに少し涙した。でも、そう本は私にもいつも素敵なインスピレーションを与えてくれる。それを改めて思い出させてくれた本だった。とてもいい本だった。息子に勧めよう。
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ネタバレこの作者さんの本は初めて読んだが、一言で言うととても読みやすかった。登場人物の心情描写が無駄なくリアルに描かれていて、共感できるシーンが多かった。個人的に、カステラ作りをきっかけに自分の生活をちょっとずつ豊かにしていく朋香の章と、自然淘汰の社会に居場所を見つけられなかった浩弥が変わっていく章が印象的だった。また、小町さんがレファレンスする彼らの抱える悩みとは一見かけ離れた1冊の本が、1人1人の推察力・行動力によって、結果的に意味のあるものになっていき、彼らの人生を後押しする些細なきっかけになっているのが素晴らしいと思った。
ただ、前提として主人公たちの心の中に潜んでいた、ある対象への熱意、夢中 -
Posted by ブクログ
司書の小野さんがセレクトしてくれる本が、相手に気付きをあたえ、前向きにさせてくれる。
司書の小野さんが超能力者かと思う程、相談相手の悩みを解決してくれている。
新しい道に行く、このまま今の場所で頑張る等、登場人物によって様々です。
一章~五章で主人公が違い、様々な悩みを抱えています。初めは小野さんセレクトの本の意味が分からないけど、読み進めて行くと面白い関連性が見つかります。
そして、登場人物が何だかんだ言ってどこかで繋がっているのがより面白さを引き立てているように感じます。
読みやすくて、心が軽くなるような物語になっています。(登場人物と同じような悩みに共感してしまうかもしれません) -
Posted by ブクログ
町のコミュニティハウスに併設された小さな図書室には白くて大きい名物(?)司書さんがいる。
一見すると話しかけづらそうに見える彼女は実は聞き上手で、利用者がぽろりと溢した悩みに寄り添うようなレファレンスをしてくれる。
抱える悩みは皆それぞれ違うけど、薦められた本と小さな付録がヒントとなり新たな一歩を踏み出す⸺
特に印象に残ったのは司書さんの選書と付録の妙。
本に人生の指針が書かれているわけじゃないし、付録も悩み事に直接関連があるモチーフじゃない。でも受け取った側は本の中から、付録から、ほんの少しの気付きや勇気を貰う。それは誰かから言われたからではなく、自分で見つけた気付き。読みながら読み手も -
Posted by ブクログ
「何をお探し?」
図書室に引き寄せられた何人かの物語。
皆、繋がっていた見えない糸をたぐりよせる。
最後には自分でつかんだ。登場するみんなが。
原田ひ香の古本食堂とはもちろん全く違っているけれど、人生の道標になりそうな本を紹介する、という所は似ているというか。けれど、それ以上にわかりやすく、たんに行動描写しているだけの古本食堂より、ずっといい。
求めた本ともう1冊別の本を選び、ふろく、と渡す羊毛フェルトは、その先に出会う何かというのも面白く、2話目から楽しみになった。
私は今、始めたい、変えたい、わけではないし、今の生活に満足していないけれどだからどうしたいともない。
この気持ちが、少し