さくだゆうこのレビュー一覧
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短編5つ。ちょっと話ができすぎている、いい話すぎる、ような印象を最初の2つでは感じたが、話としては好きだった。
夏美、浩弥の話は、すごく好きで、読んでて泣きそうだった。
どの話も、人は人に影響し合っている、という事が伝わってくる話で、感動した。 同じような感動を、昔読んだ伊坂幸太郎の透明ホッキョクグマ?だったかで、感じた記憶がある。 自分は人との繋がりに憧れるけど、人との繋がりを作ることが上手でないと自覚しているから、こういう話を読むと身に沁みるんだと思う。昔は慰めのように捉えていたが、最近は、真実だと素直に感じられるようになった。コテンラジオで深井龍之介も、偉人でなくても生きているだけで人は影響を及ぼしていて、生まれた意味があるみたいな事を言っていて、感動したのと同じ気持ちだ。
進化論に関わったダーウィンとウォレスと、さらにその周りの無名の人たち。
酢豚のパイナップルの話も良かった。
「少数派かもしれないけど、酢豚のパイナップルを好きな人はいて、その人たちはちょっと好きってレベルじゃなくて、ものっすごい好きなんだと思うんです。好きの熱量の問題っていうか。たとえ多数に受け入れられないとしても、その人たちがいる限り存在が守られるんだと思うんです」
自分は酢豚のパイナップルは好きじゃないけど。 -
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小町さんのセリフは刺さります。『いつかって言ってる間は、夢は終わらないよ。無計画な夢も悪くない。日々を楽しくしてくれるからね。だけど、夢の先を知りたいと思ったら、知るべきだ』と言うやいなや、びっくりするくらいのスピードで(北斗の拳のケンシロウの手さばきみたいに)キーボードを打って、おすすめの本一覧を出してくれる。それには、思いがけないおすすめ本が必ず書いて合って…
自分が2つの仕事を掛け持ちしているので、《パラレルキャリア》という表現にハッとした。パラレルキャリアには主従がなくて。両方やることで、どっちも苦しくならなくなる。本当に、そう。どちらも一生懸命にやれる、やる。
雑誌編集者だったのに産休から復帰したら閑職に回されていた夏美さんのストーリーはかつて自分が経験した悔しさややるせなさがリフレインしてきて涙ぐんだ。
著者のストーリー構成力がすごい。全然、一筋縄じゃいかない。先が予想できない。一冊の本がきっかけになって、人は自分で色んなことに気づいていく。気づいて、動けば、周りの人も動いて変わっていく。 -
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ネタバレ青山さんの著書の中で一番好き。悩み事や元気のないときにそっと寄り添ってくれるような作品。
司書の小町さんが銭天堂の紅子さんそっくりだな。姿形はもちろん、お客様にぴったりの駄菓子を見つけてくれるところと似ている。小町さんの方が付かず離れずの距離感でさりげなく伝えてくれているのだけれど。私にはどんな本を選んでもらえるのかな?
心に残った文章を抜粋
P194〜
「百人につきひとり、と考えると、百分の一で、一パーセントだな」
「でも、自分のやりたいことをやるのは自分なんだから、自分につきひとり。となれば、
1分の1で、百パーセント」
「ん?」
「百パーセントの可能性がある」
P293
人と人が関わるのならそれはすべて社会だと思うんです。接点を持つことによって起こる何かが、過去でも未来でも。
会社だけじゃない。親子の間にもちゃんと「社会」があったのではないか。
わたしはこれまでずっと、前へ前へと歩いてきた。人生は縦に伸びているものだと思っていた。
でも今、横歩きの景色には何が見えるだろう。 -
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かなり好きな本だった!!心ぽかぽか
前に同じ作者さんの「木曜日にはココアを」を読んでいいな〜と思ってこっちも読んでみたけど、私はこっちの方が好きだった。「木曜日〜」と同じく、章によって主人公が変わる、けど話はほんのり繋がってる話の運び方。いちばん好きな章はワーキングお母さんのお話だった。仕事復帰の大変さ、子供は可愛いんだけど仕事するにあたっては煩わしく感じちゃうこと、夫からの理解のなさ(言葉不足)、、、でも最後は主人公の考え方が変わって、元担当してた作家のおばあさんからの言葉に涙したところで私も一緒に泣きました。というかこの本ちょこちょこ泣けてきて一旦閉じながら読み進めていた。読んでよかった。 -
購入済み
本好きにはたまらない
ちょうど長く勤めた会社を辞めたところで、全てのストーリーに少し涙した。でも、そう本は私にもいつも素敵なインスピレーションを与えてくれる。それを改めて思い出させてくれた本だった。とてもいい本だった。息子に勧めよう。
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同じ町の図書室を描いているから当然ではあるけど、違う章に前の章の主人公が出てきたりしてほっこりする。登場人物たちがゆるーく繋がっていて、世界って案外狭いんだなあと思うけど、嫌な狭さじゃない。自分のそばにもこんな人がいるのかもしれないと思える本だった。
小町さんの「本も、そうなの。作り手の狙いとは関係のないところで、そこに書かれた幾ばくかの言葉を、読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを得るんです」という台詞を読んで、私が本を好きなのってこういうことだよなと思った。正解は作者しか知らないし、作者も正解を持っていないかもしれない。でも本を読んだ時に、どこかで自分と重ねたりして何かを感じとる。そうやって読んだ人の世界が少し豊かになったりするのが本の面白さだなと思った。
この本を読んで、今まで見向きもしてこなかった生涯学習センターにどんな講座がやってるのか見に行ったりした。本を起点に私の見える世界が少しだけ広がって、呼吸が楽になるような気がした。 -
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青山美智子さんは、人がうまく言葉にできずに抱えているモヤモヤや葛藤をすくい上げ、丁寧な心理描写で表現するのが本当に上手だと思う。登場人物たちに自分の姿を重ね、心がざわついたり、涙がこぼれたりする場面もあった。
それぞれに迷いや生きづらさを抱えた人たちが、小町さんとの出会いと一冊の本をきっかけに、自分の人生を少しずつ動かしていく物語。何かを劇的に変えてもらうのではなく、答えはすでに自分の中にあり、ほんの少し見方や行動を変えることで道が開けていくところが、とても温かく心に残った。
本は知らなかった世界への扉になり、人との縁や新しい一歩にもつながっていく。読み終えた今、優しく背中を押してもらったような気持ちになれる一冊だった。 -
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自分の心に余裕がなくなったときに、また読みたいと思える本だった。
主人公たちはそれぞれ自分の人生に悩んでいるときに、司書の小町さんと出会い、本を紹介してもらう。その本をきっかけに、自分では気づいていなかった思い込みに気づき、少しずつ物事の見方が変わっていく。世界が広がるというよりも、一生懸命に生きているからこそ見落としていた、すぐ近くにある幸せに気づいていくような感覚があった。
心に余裕がなくなると、どうしても目の前のことしか見えなくなってしまう。この本は、そんなときに少し立ち止まって、自分の見えている世界を広げてくれるような本だった。