坂本貴志のレビュー一覧
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小さな仕事に従事する人が増え、多くの人が仕事に満足しているという「幸せな定年後の生活」だった。日本社会を救うのは、「小さな仕事」‼️【目次】
第1部 定年後の仕事「15の事実」
事実1 年収は300万円以下が大半
事実2 生活費は月30万円弱まで低下する
事実3 稼ぐべき額は月60万円から月10万円に
事実4 減少する退職金、増加する早期退職
事実5 純貯蓄の中央値は1500万円
事実6 70歳男性就業率は45.7%、働くことは「当たり前」
事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数
事実8 多数派を占める非正規とフリーランス
事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少
事実10 デスクワークから現場仕事へ
事実11 60代から能力の低下を認識する
事実12 仕事の負荷が下がり、ストレスから解放される
事実13 50代で就労観は一変する
事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活
事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である
第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで
事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍
事例2 週末勤務で会社を支える
事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立
事例4 近所の学校で補助教員として働く
事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ
事例6 幕僚幹部から看護師寮の管理人に
事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する
第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済
1.定年後も働き続ける人に必要なこと
2.高齢社員の人事管理をどう設計するか
3.労働供給制約時代における経済社会のあり方 -
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人口の増減が今後の経済成長率と深くかかわっているようだ。
ドイツが移民でこだわるのも経済成長率に拘泥しているからだろう。
経済学的にパイが減れば分け前も減る。
そのパイを減らしたくないのだろう。
日本の人口はジェットコースターのごとくぐるっと下がる下り坂の手前を経験しつつある。
日本の経済が貧困化するのは労働力の減少と関わっている。
因みに欧米諸外国は出生率は軒並み減らしているらしい。ただ日本と違うのはその減少が緩やかであること。その要因に移民政策が人口減少の緩和に作用しているらしい。
ただ移民政策は政治的にどの国も曲がり角に来ているようだ。
果たして日本の選択はどうなるだろう。
日本の経済の現在地をわかりやすく説明している好著だと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ老後2000万円問題、あるいは年金不払い・逓減の恐れ等、老後の問題に関する話題は巷間かまびすしい限りであります。
しかし、実際はどうなの?というと、ファクターが多すぎてようわからん、となってしまいがちです。もちろん、絡まった糸を解けば分かるのですが、日常で忙しい多くの方には難しい。
そのよく見えない老後の解像度を、本書はかなり上げてくれると思います。
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私が一番良かったなと思うのはやはり、第一部定年後の仕事「15の事実」。
とりわけ定年後の収入と支出のデータを年齢別にグラフで示している点。
ざくざくザックリ言えば、65歳以降の2人以上世帯の平均収入は25万円程度、平均支出は32万円程度、とのこと。
支出の細目も出ていますが、一番大きなものはその他。つまり家賃でも医療費でも食費でもないと。加えて個々人で費用の性向が異なることを考えるならば、より減らすことは当然ながら可能。加えて年を経るごとにこの平均支出32万は逓減し、80代で25万強まで減るそう。
一方収入ですが、主に年金になることが予想できますね。公的年金の平均給付は19万円程度だとのことです。ですからグロスの平均25万と公的年金等の19万の差し引きがバイト等の稼ぎとなります。
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うちのようにキャリアの途中で海外に移住してしまうと、基礎年金は任意加入可能ですが、厚生年金は当然加入できません。ですので給付も少ないので上記の限りではないです。
とは言え、上記から分かるのは、「平均なみ」に生活するのならば月々10万弱のバイト(しかも二人以上世帯、両輪駆動なら一人5万)で概ね貯金を減らさず生きていけることになります。
もちろんこれに加えて資産がある方は緩やかに使ってゆくことで労働から解放されることになります。
これなら、なんとかいけそうな気がする、って思えてきませんか?
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なお本書の後段では、生き甲斐としての労働に焦点を当て、40代・50代から「いつまでも出世レースに居れない」ことの現実を見る旨を促すことが再三繰り返されます。
窓際を自称する私も、反面はルサンチマンの塊であり、このあたりはどうしたものかと苦慮するものであります。頑張りたい!偉くなりたい!褒められたい!これが本音。
しかし筆者は、出世コースからおりて、この一種の諦め・諦念が得られたのちは、より「小さい」仕事・単純労働・エッセンシャルワークに生きがいを見出せる可能性が高いということでした。
性欲も食欲も落ちたけど、そのあたりの自己顕示欲はまだ落ち切っていないなあ、と感じる今日この頃。
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加えてですが、お金の心配は実はそこまで起きないかもしれない、と個人的には本書を読んで安心しました。もちろん、まだまだ全く気が抜けませんが。
むしろ問題は、じゃあ今を・今以降をどう生きるか、ということ。どのように定年後に備えるか。
そこでやはり参考になるのは、この前読んだ『DIE WITH ZERO』です。お金を使い切るということにも増して、必要以上に稼ぐよりも、貴重な今を楽しむためにお金を使う・経験をするべし、と説いていました。
坂本氏による本書でも、飽くまで健康を維持できた人々の定年後の勤労を描いている、という話もありました。『DIE WITH ZERO』でも自分・家族・親友などがいつ健康を害するか分からないと。
だからこその今であり、健康に配慮することもスタートさせるのだ、という事になります。そして今、やりたいことをやる、という事になります。
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となると私なぞはマジで仕事をやる気が失せてしまうのです。
昇進や大きな責任を持つことは状況的にほぼない。現在の業務に関する難関資格のチャレンジも考えましたが、日本全体で65歳以上の95%以上は会社に残ったりしないことを考えると、そして定年後もちょびちょび稼げばよいことを考えると、前向きな取り組み姿勢も出来かねます。
やっと50になろうかという事ですが、現在やる気ダダ下がりで本人困っています。本が読めまくっているのもそれが一端であります。困った。
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ということで、定年後の労働についての本でした。
個人的にはお金についての心配は結構取れました。
残りは、これからの人生をどう生きるか。それを考えるのがこの一年ですが、大きなこと(会社を買う、難関資格に挑む等)をするのはタイパ的に無駄な気もしており、悩むところです。
近々、ジャーナリング、ブレインダンピングをして気持ちを改めて整理したいと思います。 -
Posted by ブクログ
定年を迎えた高齢層がけっこう仕事をするようになっている現代。彼らが「小さな仕事」をけっこう満足感をもってやっている実態が紹介されている。正直なところ、定年後も働いている人って、経済的に働かざるを得なかったり、あるいは現役時代の七光りのおかげで名誉的な立場があったりというのが主要なイメージで、もちろん働きたくて働いている人もいることは想像つくけど、それほどの数でもないような気がしていた。ところが、実際には多くの人が60歳や65歳といった定年を迎えた後も働いていて、しかも現役時代とは異なる仕事をしていることも多い。そして、現役時代のプレッシャーから逃れ、けっこう気ままに楽しく働いている像が見えてきた。肝心なのは、現役並みを目指して奮闘するよりも、どこかで気持ちやワーク・ライフ・バランスを切り替えて、収入は減るけどプレッシャーのない仕事にシフトチェンジすることなのだと思う。お金のことはそれほど心配しなくても「小さな仕事」と公的年金で何とかなりそうな気がする。時代の変わり目でそこからこぼれそうな人たちのセーフティーネットはしっかり張っておくべきだけど。
そして、そういう「小さな仕事」があちこちでなされるからこそ、これからの人口減少時代が何とか回っていく。そのためには「小さな仕事」でもそこそこ暮らしていけるような社会の仕組みや人々の意識を整えることが必要だというところまで論は進む。経営が厳しい企業が安価な労働力を求め、外国人雇用に走ることなどにも巡り巡って「小さな仕事」の担い手が不利を被るからと警鐘を鳴らす。
これは定年世代に限ったことではなく、これから多様で柔軟な働き方を取り入れることで、仕事以外の生活も充実させていく全世代にとって必要なことだと思った。そういう点が定年後世代に顕著に表れるということなのかもしれないけど、書題からするとその世代だけに限ったことになってしまいそうでもったいない。
p.143で紹介されていた「年齢別の付加価値創出額の変化」の表。2007年と2019年を比較しているんだけど、ちょうど自分の世代に限って、平均給与が下がってる。世代ごとの経済規模では上位3位に入るのに。日本の雇用環境ではいつでもこの世代がこういうことになるのかもしれないけど、いわゆる氷河期世代、ロスジェネゆえかもしれないと思うと損した気分。実際のところどうなんだろう。
また、p.248の「サービス品質の日米比較」の図。日米比較すると日本の人もアメリカの人も日本のサービスの質のほうが高いと評価している。にもかかわらず日本はサービスへの代金が安い。日本の産業は生産性が低いといわれるけど、それは仕事のしかただけでなく、そこから生み出される代価の多寡にもよるのだから、代価が低ければ当然のように生産性が低いことにされてしまう。いまさらながらだけど、生産性ってやつもあやしいもんだ。 -
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これからの日本は「楽しい日本」になるのだろうか。
頭の中身が昭和止まりの窓際が中心でいる限り、明るく楽しい日本の姿を想像することは難しい。
飲食店やスーパーでは、セルフレジが増えている。
スーパーでは、商品についたバーコードを「ピッ」と読み込んで会計をすます。
飲食店、例えばガストでは、配膳をロボットに任せる形になっている。
人が少なくなっていくのだから、これからこの動きは加速する。
著者は、深刻化する人手不足の陰で、「人が安すぎた時代」は、少しずつではあるが着実に終焉(しゅうえん)に向かっていると述べている。
安い給料や時給で人を雇いたいという、感覚では人がやって来ないだろう。特に介護や建築のような業界だと。
政治家が「有権者受けする」政策を語るのではなく、著者も指摘しているが、今のままだと社会が持たないので、補助金漬けはもう無理ですと言っても、無駄を省く政策を語れるか。
そして有権者が受け入れるかにもかかっている。 -
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ネタバレ女性就業率 欧米並み
20~59歳 全年代で70%以上(2018年
65~69歳の男女高齢者の就業率も増加
増加する女性、高齢労働者の低賃金が
労働者の平均賃金平均値を下げる
1997年432万円から徐々に、2019年385万円にダウン
2018年までの10年間で女性45~65歳10%以上上昇
20代前半も上昇、40代男性のみ減少=優位低下
高齢者の滞留、中堅層=団塊ジュニア 役職つけず
雇用者報酬=総和 2011年から上昇
500万人の未婚非正規労働者
非正規雇用者2165万人 38.3% /2019年総務省 増加中
35~44歳非婚率32% だが非正規雇用者86% 71万/83万人非婚
若年非婚者そのまま非婚 女性も同様
生活保護者207万人/2018年 65歳以上の高齢者で増加
消費税の増加と社会保障にリンクしてない 国債の償還へ
配偶者の収入が増加 保険費増加で相殺
退職金の減少 大卒2499万円/2003年 1788万円/2018年
高齢者が就きやすい仕事=一人で完結する体を使う仕事
無理がない、時間、責任、人間関係
生涯仕事を持ち続ける 減少傾向 13.6%(2018年
60歳から74歳 生活満足度 上昇 -
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労働実態、賃金、高齢化や格差、年金等社会保障制度など日本社会の現状を各種統計調査、世論調査のデータから分析、これからの日本人の働き方を考える。
賃金が上がらないというのは統計がもたらす錯覚である。実際は女性や高齢者の就労が拡大したり、労働時間の縮減が進んでいることで平均賃金が押し下げられていることが背景にある。
非正規の働き方は、企業の都合というより、子育て中の人や高齢者などの就労ニーズに即したものになりつつある。
問題は、企業において中核的な戦力であるべき人が現場労働を中心とした非正規雇用者になっていること。どうやって彼らの職業能力を開発して賃金を引き上げていくか。
少子高齢化が進む日本の未来を見据えるとき、高齢者が働きを継続することが生産、消費面での経済の循環維持につながる。また、高齢者に彼らが選好する現場労働を担わせることで、無理なく社会に役立たせることが可能。
IT革命による生産性の向上によって、事務職の仕事量はメールや電子情報があふれたことで、むしろ増えた。
等々、色々な分析や主張の中には意外性や新鮮さを感じるものもあったが、年金や定年後の就労など、老後の人生についての考察は、65才の自分に照らし、頷けるものが多かった。
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定年退職後、あるいは間近を迎えている人に向けた本。数々の労働市場における統計や聞き取りを元に、高齢者の働き続け方を考える。腑に落ちてくる話が多く読みやすい。
繰り返し出てくるのが「悠々自適に過ごす老後」「定年後も働き続けたいか」という話。国としては年金制度の維持の都合、高齢者にも労働参加して欲しいと「人生百年時代」「生涯現役」という啓蒙をしている。その働き方の強度は個人差が大きいだろうが、「現役時代のようなプレッシャーの中では働きたくない」や、「年金以外で生活費を稼ぐ必要があるから」働くのだということが、統計の読み込みとヒアリングから浮かび上がる。
いつまで働き続けなければならないかも個人差は大きい。本書では年金支給額の仕組みから、非正規労働でも「定年後○年」働けば生活が維持できることを示しており、過剰に不安を抱くことはないと安心させてくれる。
いたずらに不安や怒りを煽るより、冷静に分かりやすく伝えれば将来のこともある程度楽観的に考えられる。 -
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『ほんとうの定年後』において、定年後の実態と働き方を提案した著者による、定年後の仕事のガイドブック。
著者は、本書の冒頭で、本書は、「定年後」に特化した仕事図鑑であり、データに基づき職種を整理し、タイトルに図鑑を銘打ったものとしては、はじめての本と紹介しています。
会社員が「定年後」に仕事を探すときの網羅的な情報がこれまで存在せず、ガイドが必要ではという思いから執筆したとのことです。
著者は、定年後の生活において、月の収支が10万円以内の赤字になることを踏まえ、無理なく労働収入を得る必要性を説きました。本書は、様々なデータを紹介しながら、具体的な職業をまとめています。職業ごとに、平均年収、平均労働時間、高齢者の就業者数と比率のランキング、男女比などを詳細に示すととともに、実際働いているかたの週の予定表やインタビューを交え、具体的な内容となっています。間もなく定年を迎えようとするかたにとっては有益な情報であると感じます。
今後、人口減少・労働者不足が深刻化していく中で、高齢者にはこういう仕事しかできない、という固定観念で見るのではなく、この仕事は誰が担うべきか、ということを考えていくことで、多くの人にとってよい職場環境を作っていけるのはないかと感じます。
▼「定年後の仕事探し」の前提
①定年後の仕事は、必ずしも現役時代の延長線上にはない
②家計の状況と照らし合わせて、その時々で働き方を決める
▼定年後に余った時間を使って無理に溶け込もうとか趣味を持とうとするよりも、無理のない範囲で地域で仕事をしてみるということが、実は現代日本人の様々な問題を解決する方法になるのかもしれない
▼人生100年時代と言われるように生活時間が以前よりも延びていく中、また公的年金だけに頼るというわけにもいかない時代背景の中で、高齢期に経済的な余裕を作り出し、かつ自身が納得をして楽しく仕事をしていくためにはどのような選択肢があるのか。
▼仕事を通じて日々の生活における経済的な余裕が生まれ、かつそれが現代人が失った高齢期の居場所を取り戻すことにもつながれば、高齢期の仕事はきっと多くの人にとってかけがえのないものになるとも感じています。
<目次>
第1部 定年後、仕事探し「以前」の基礎知識
第1章 「定年後のお金」について知る——なぜ月10万円が必要なのか?
第2章 「定年後のキャリア」について知る——仕事探しはどう変わるのか?
第2部 月10万円稼ぐ「定年後の仕事」厳選100
第3章 経験を活かせる仕事——事務・営業
第4章 マイペースでできる仕事——警備員・施設管理人
第5章 体を動かす仕事——運転手・運搬・清掃員・包装
第6章 女性が活躍する仕事——販売員・調理・接客
第7章 人とつながる仕事——介護・保健医療サービス・生活衛生サービス・生活支援
第8章 自然と触れ合う仕事——農業・林業・漁業
第9章 モノづくりの仕事——生産工程
第10章 長く続けられる仕事——その他専門職・サービス・運搬・清掃等