【感想・ネタバレ】ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」のレビュー

あらすじ

人手が足りない!
個人と企業はどう生きるか?
人口減少経済は一体どこへ向かうのか?

なぜ給料は上がり始めたのか、経済低迷の意外な主因、人件費高騰がインフレを引き起こす、人手不足の最先端をゆく地方の実態、年間労働時間200時間減のワケ、医療・介護が最大の産業になる日、労働参加率は主要国で最高水準に、「失われた30年」からの大転換……
10万部突破ベストセラー『ほんとうの定年後』著者がデータと取材で明らかにする、先が見えない今こそ知りたい「10の大変化」と「8つの未来予測」――。

【目次】
プロローグ――人手不足の先端を走る地方中小企業の実情

第1部 人口減少経済「10の変化」
変化1 人口減少局面に入った日本経済
変化2 生産性は堅調も、経済成長率は低迷
変化3 需要不足から供給制約へ
変化4 正規化が進む若年労働市場
変化5 賃金は上がり始めている
変化6 急速に減少する労働時間
変化7 労働参加率は主要国で最高水準に
変化8 膨張する医療・介護産業
変化9 能力増強のための投資から省人化投資へ
変化10 人件費高騰が引き起こすインフレーション

第2部 機械化と自動化――少ない人手で効率よく生産するために
建設 現場作業の半分はロボットと
運輸 自動運転は幹線輸送から
販売 レジ業務は消失、商品陳列ロボットが普及
接客・調理 デジタル化に伴いセルフサービスが広がる
医療 非臨床業務の代替と専門業務への特化
介護 記録作業から解放し、直接介助に注力する体制を

第3部 人口減少経済「8つの未来予測」
1.人口減少経済でこれから何が起こるのか
2.人口減少局面における社会選択

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Posted by ブクログ

これまで、既知のものとして論じられていた、「日本の経済ってこうだよね」ということを、データを用いてとても分かり易く説明してくれた上で、今まさに局面が変わっているということを示している。
ここのところずっと、「なんとなくそうなんじゃないかな?」と思っていたことがクリアになり、腑に落ちた。
結局、経済だ金融だというのも、全部人の営みの結果ということを再認識。
古い考えの人たちに、まずは読んでほしい。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

日本で非正規雇用者、低所得者が増えている理由を、数値から読みといている。ニュース情報をただ鵜呑みにするだけでは思い至らない考え。目から鱗。

全体通してむちゃくちゃ面白かった。私とたった一歳差の筆者に感服。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ


ベストセラー「デフレの正体」と同じく、人口動態の影響が物価トレンドに影響を与える、という視点は共通するが、こちらは、「インフレの正体」と正反対の方向で分析しているので、とても興味深く読みました。
人手不足、賃金上昇のトレンドをいち早く分析した本ではないか。統計データに地方でのヒアリングも加えて、アベノミクスの金融緩和の効果よりも、人口減少の中での労働力の逼迫を主な要因とする立場。
人口減少は消費者の減少、総需要の減少になるという発想に対し、高齢者は介護・医療の需要が多い点から、需要過多になるメカニズムの見解や、労働時間の減少が、経済成長にマイナスに寄与しているという分析は、本書で知りました。
人口減少というと悲観的な将来がこれでもかと説明されるのかと思ってしまいます。しかし、例えば、労働力の余剰がDX等への投資を控えさせていたのであれば、著者が主張するように、イノベーションの加速を期待できるなど、希望も示唆する内容でした。

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

統計を用いて論理的に説明されていたので非常に分かりやすかった。
人口減少社会に入り、労働者と企業の需給関係が変わって来ている、確かにどこも人手不足との話を聞く。すでに、女性や高齢者の労働参加率は他の先進国に比べて高いというのは知らなかった。とすれば、労働人口はこれ以上増えようがない。これから賃金は上昇傾向になるだろう。特にエッセンシャルワーカーが多い業種は、デジタルを用いた生産性の向上が不可欠。
筆者は外国人労働者を増やすことにはあまり賛成していなかったが、今の出生率からすると、人口は加速度的に減少していくので、個人的には外国人を増やす政策が必要と思われる。都市部はまだしも、地方から人がいなくなり、凋落してしまう。

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2025年06月21日

Posted by ブクログ

定量的データを元にした大局的な分析と、個々の業種における機械化•自動化の事例収集を組み合わせて、これからの日本経済の行く末と処方を論じた書籍です。読んでいて、「概ねこんな方向性なんだろうなぁ…」と理解することができました。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

第3部の未来予測。腹落ち。とんでも論でもなく根性論でもなく、第1部と2部で書いてあることをシンプルに受け止めていて、頭に整理になる。良い!

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2025年03月03日

Posted by ブクログ

素晴らしかった。少子高齢化、労働力不足、インフレ、賃金などについて、忖度や、余計なレトリックを使わず、データにもとづいて簡潔に説明していく。
内容については、うなずけるものがほとんどであったが、労働集約的産業の、技術開発やプロセス改革による今後の生産性向上の可能性については、やや楽観的に過ぎるように感じた。

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2025年01月31日

Posted by ブクログ

これからの日本に起こることが網羅的に語られている。キーワードは高齢化、人口減少、人手不足、賃金上昇、地域経済が成り立たなくなる、医療介護不足、インフレ。90年までの日本経済発展、バブル崩壊からの人余り、デフレとは違う新しいステージに突入する。今までと同じではないという意識は重要。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

リクルート系研究所アナリストである著者による、日本経済の現状と今後の考察を行った一冊。
前作「ほんとうの定年後」の内容が印象深かったので、続けて本書も手にとってみました。
マクロ経済の統計や人口動態などを分析している内容の書籍はいろいろありますが、本書では、それぞれの業界において、どのような変化が起きているか、AIやロボットなどをどのように活用しているかといった現場の情報を紹介してくれていますので、非常に現実味があり、将来に向けた不安な面とここまで進んでいるのかと改めて思い知った内容も多く、参考になります。
そういった現状を踏まえつつ、今後についていくつかの提言を行っており、どれも重要なものばかりです。最近、人手不足を原因とする倒産件数の増加、参議院選挙の争点の1つとして外国人問題があがるなど、本書でしてきされている内容も現実に見てとれます。
私たち全員が今後どのように社会が変わっていくのか、そのために何が課題になっているか、どうすべきかを考えなければならないと身が引き締まる思いになりました。

▼人口減少と少子高齢化が引き起こす経済現象の正体は、むしろ医療・介護などを中心にサービス需要が豊富にあるにもかかわらず、それを提供する人手が足りなくなるという供給面の制約だったのである。
▼現状経済に起きている変化は、景気変動に伴う一過性の現象だけではなく、構造的なものである可能性が高い。そう考えれば、今後もその時々の景気循環による影響を受けながらも、日本経済の供給能力が十分に高まっていくまでのしばらくの間、現在の経済のトレンドは続いていくとみられる。
▼年齢階層が高い高齢者ほど医療・介護をはじめとする労働集約的なサービスへの需要が高く、サービスの派生需要である労働需要も高くなっていると推察できる
▼労働投入量変化と労働生産性変化には緩やかな負の相関があることがわかる。つまり、労働生産性が上昇している業界は労働投入量が減少している傾向がある。逆に労働生産性が停滞している業界は、労働投入量が増大する傾向にある。このように生産性が上がらない産業に労働力が集中する現象は一般にボーモル効果と呼ばれるが、近年の日本の産業構造をみると、そうした効果が確かに顕在化している様子が見て取れる。
▼働き手が減少していくこれからの日本の人口動態を前提とすれば、日本におけるすべての産業がこれまで蓄積してきた資本や技術を活用しながら、少ない人手で生産する業態に変容していかなければならない。そのためにはボトルネックになっている産業の生産性を高め、より少ない人手で効率的に生産できる体制に変革させることが重要になる。
▼労働市場は必ずしも国内で閉じるものではない。開放経済のもとでは、国内の労働市場はそれとも緩やかにつながっているのである。

▼人口減少経済「8つの未来予測」
①人手不足はますます深刻に
②賃金はさらに上昇へ
③労働参加は限界まで拡大する
④人件費の高騰が企業利益を圧迫する
⑤資本による代替が進展
⑥生産性が低い企業が市場から退出を迫られ、合従連衡が活発化する
⑦緩やかなインフレーションの定着
⑧優先順位の低いサービスの消失
▼人口動態の変化は経済の需給環境を変化させる。そして、需給環境の変化は、企業、労働者、消費者の行動様式に変容を促す。
▼これからの経済の需給環境を決定する主役は財政・金融政策ではなく、人口動態の変化に伴う構造的な人手不足に移りつつあるということである。今後の日本経済においては、政府、中央銀行による積極的な介入なくしても、人口動態の変化に伴って自然と市場の需給はひっ迫した状態が常態化していくだろう。そうなれば、これからの日本の経済を占ううえで重要になるのは、経済全体の供給能力をいかにして高めていくかという、経済学が本来想定している問題に回帰していくことになる。そして、これからの人手不足が常態化する局面においては、市場メカニズムが健全に発露するなかでそれが企業の変革を促す圧力となり、日本経済のさらなる高度化を促す原動力となるのである。

▼人口減少局面における政策的な論点の整理
①外国人労働者をこのまま受け入れるのか
②企業の市場からの円滑な退出をどう支援するか
③地方都市の稠密性をいかに保つか
④デジタル化に伴う諸課題にどう対応するか
⑤時刻の比較優位をどこに見出だすか
⑥超高齢化時代の医療・介護制度をどう構築するか
⑦少子化に社会全体としてどのように向き合うか

▼日本の企業経営者や個々の労働者が持つ潜在的な力への厚い信頼を基礎として、市場メカニズムに身をゆだねながら必要な町営を促していくという考え方になってくるのではないか。こうした前提のもとでは、政府の政策による関与についてはあくまで市場ではどうしても解決できない問題にとどめるべきであって、民間経済への政府による不要な介入は原則として避けるべきだと思う。


<目次>
プロローグ――人手不足の先端を走る地方中小企業の実情
第1部 人口減少経済「10の変化」
変化1 人口減少局面に入った日本経済
変化2 生産性は堅調も、経済成長率は低迷
変化3 需要不足から供給制約へ
変化4 正規化が進む若年労働市場
変化5 賃金は上がり始めている
変化6 急速に減少する労働時間
変化7 労働参加率は主要国で最高水準に
変化8 膨張する医療・介護産業
変化9 能力増強のための投資から省人化投資へ
変化10 人件費高騰が引き起こすインフレーション
第2部 機械化と自動化――少ない人手で効率よく生産するために
建設 現場作業の半分はロボットと
運輸 自動運転は幹線輸送から
販売 レジ業務は消失、商品陳列ロボットが普及
接客・調理 デジタル化に伴いセルフサービスが広がる
医療 非臨床業務の代替と専門業務への特化
介護 記録作業から解放し、直接介助に注力する体制を
第3部 人口減少経済「8つの未来予測」
1.人口減少経済でこれから何が起こるのか
2.人口減少局面における社会選択

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

日本の問題は少子化。労働人口を維持できなければ、安価な外国人を雇うしかない。それが嫌なら、物価の高騰を受け入れる覚悟が日本人には必要である。労働人口人口を争奪するために高額の賃金を払うか、今まで通りの安価な労働賃金を望むなら外国人を雇うしかない。加えて、これからは設備投資というより省人化の方向へ投資がむかうということもわかった。最近の経済動向を良く分析していた本である。

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2025年07月11日

Posted by ブクログ

長年デフレだった日本経済が
インフレに転換期になり、そこから現在のテクノロジーの進歩や人口減少といった影響を受けて
今後の日本経済がどのようになるか予想したビジネス書

〜感想〜
働き手不足が顕著になり、益々賃金上昇の波がくるがそれが必ずしも経営者目線やキャリア形成を踏まえると良いことばかりでは無いということが知れた。
建設業の完全ロボット化は20年ぐらい先になる見込みであり、高齢化社会で増える医療・介護・サービス業はまだまだ代替え出来る部分が限られてしまっていることを知れた。物事がIT化する事に50代までは歓迎的なのでそのニーズを応えられたらビジネスの幅が広がりそう。

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2025年06月19日

Posted by ブクログ

人口の増減が今後の経済成長率と深くかかわっているようだ。
ドイツが移民でこだわるのも経済成長率に拘泥しているからだろう。
経済学的にパイが減れば分け前も減る。
そのパイを減らしたくないのだろう。
日本の人口はジェットコースターのごとくぐるっと下がる下り坂の手前を経験しつつある。
日本の経済が貧困化するのは労働力の減少と関わっている。
因みに欧米諸外国は出生率は軒並み減らしているらしい。ただ日本と違うのはその減少が緩やかであること。その要因に移民政策が人口減少の緩和に作用しているらしい。
ただ移民政策は政治的にどの国も曲がり角に来ているようだ。
果たして日本の選択はどうなるだろう。
日本の経済の現在地をわかりやすく説明している好著だと思う。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

これからの日本は「楽しい日本」になるのだろうか。




頭の中身が昭和止まりの窓際が中心でいる限り、明るく楽しい日本の姿を想像することは難しい。




飲食店やスーパーでは、セルフレジが増えている。




スーパーでは、商品についたバーコードを「ピッ」と読み込んで会計をすます。




飲食店、例えばガストでは、配膳をロボットに任せる形になっている。




人が少なくなっていくのだから、これからこの動きは加速する。




著者は、深刻化する人手不足の陰で、「人が安すぎた時代」は、少しずつではあるが着実に終焉(しゅうえん)に向かっていると述べている。




安い給料や時給で人を雇いたいという、感覚では人がやって来ないだろう。特に介護や建築のような業界だと。




政治家が「有権者受けする」政策を語るのではなく、著者も指摘しているが、今のままだと社会が持たないので、補助金漬けはもう無理ですと言っても、無駄を省く政策を語れるか。




そして有権者が受け入れるかにもかかっている。

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

なんとなく感じていたり聞いていたりする日本経済の現状と先行きを、豊富なデータでの裏付けとともに分かりやすくまとめられていた。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

正直日本の未来は悲観的なものしかないと想像していたけど、ある種の定常は得られる可能性があるという内容が、ちょっと希望がもててよかったです。(日本で育ったと言うだけですが、日本がそこそこ好きなんだなとも感じました)

自分自身が具体的に何をすべきなのかと言うのは見えてはいませんが、海外に逃げるしか子供達に未来を与えてあげられない、、、、という思い込みは部分的に解消されました。

ネガティブな印象のデータが多いので、ちょっとブルーになる部分もありますが、著者のあくまで客観的な視点での分析で、自分ごとしながら各章を読みきれる良書と感じました。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

良書。
数値を解析、分析して説得力がある。
日本の人口減少は避けられない。そこでどうするか。
高齢者の消費は増加するので需要はそんなに減らない。人不足で企業は窮地に落ちる、今までとは違う局面に対応がせまられる。

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2025年02月08日

Posted by ブクログ

人口減少が加速する日本において今後何が起こるのか?データに基づいた予測が書かれてわかり易かった、国にせよ企業にせよよ難しい判断が要求されます

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2025年02月03日

Posted by ブクログ

すでに購入した人に、こんなことを言っても意味ないのだが、本書を「電子書籍」で買うか、「紙の本」で買うか。
とにかく、グラフが多い。いや、ほんとに。
本屋さんで手に取ったとき、
「あ、これだけグラフが多いなら、絶対に『紙』の本のほうが見やすい」と確信して、購入。


「なぜ、セルフレジが増えてきているのか?」
「なぜ、物価が上昇しているのか?」
「なぜ、初任給の引き上げが始まっているのか?」

“人口減少”という視点から上記の疑問に答える。
逆に言えば、“人口減少”以外の切り口はほとんど語られていないのだが、だからこそ本書は分かりやすい。
テーマを“人口減少”に絞っている。

出生率の低下は世界のトレンドである。

なのになぜ、日本だけ人口減少が進んでいるのか。
移民の受け入れ状況が、その一つの理由ではある。
が、移民の受け入れについては、できれば避けたいと、多くの日本人は考えている。
著者もそのように考えているわけだが、
「じゃあ、人口減少を発端とする様々な課題を、どうやって乗り越えるか」
少々大げさだけど、日本人全員が考えなければならないな、と。

「人口が減っているなら、そのぶん消費も減るんだし、別に供給不足にはならないのでは?」

人口減少に加えて、高齢者人口の増加、“少子高齢化”という問題がある。
労働者であった人が、高齢になるとともに、完全な消費者へと変わる。
また、高齢になるほど、人手を必要とするサービスを多く需要する。
(一般的に、高齢になるほど支出がへるというが、ほとんどは保険でまかなわれているにすぎない)

事務仕事は効率化が進んでる。
事務仕事の部署によっては、人が余っているところもあるだろう(在宅勤務でやりくりできるように)。
その一方で、介護や医療などの現場仕事は人手不足である。

医療や介護だけではない。
すべての分野が、人口減少の影響を受ける。

需要の増加に対し、供給が追いつかない。
需要不足なんてのは、昔の話で、これからは供給制約に時代が変わっている。

人口減少による人手不足の対策として、効率化・省人化を進めていく必要がある。
プロダクトイノベーションよりも、プロセスイノベーションに焦点が当たる。
需要に供給が追いついていない分野ーーエッセンシャルワーカー(サービス業、介護医療、運輸)の機械化、自動化、効率化が特に重要である。
経営者は、賃金上昇はこの先も続くと判断し、費用がかかっても設備を導入する。
しかし、いくら最新機器を駆使しても、それだけで改善するだろうか。延命措置でしかないというか、現実的には難しいんじゃないかと私は思ってしまう。

人口減少により人手不足に悩む企業は、若い人の採用に奔走する。
初任給、賃金を上げることで人材を確保しようとする。
一方で、人件費分を売上で回収しないといけない。
賃金上昇、人件費高騰の結果、物価が上がる。
インフレーションがおこる。

賃金は、年収水準ではなく時給水準で考えるべきだと著者は言う。
日本においては、年収は微増だが、
労働時間が大幅に減った結果、時給水準は上がっている。

“労働時間が減り、時給は上がっている”。

この意思決定は、一体誰が行ってきたのだろう?
企業だろうか?
私たち自身が選択してきたのではないか。

昨今、ツイッターで次のような言葉を目にする。

「『一日8時間労働、週5日勤務』、そもそも働きすぎでしょ」

労働時間を増やすことよりも、減らすことを選択した。
年収を上げることよりも、時給を上げることを選択したのは、私たちなのではないか。


移民受け入れに、国は積極的であると感じる。
事実、移民の人口数は日本において増えてきている。
また、人口減少に対する対策だけでなく、低賃金で雇えるという、企業側にとってのメリットもある。だから、ますます増える。

どうしたものか。

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

人口減少。出生率低下による超高齢化社会における労働力の減少。地域の存続等、経済を通じて様々な問題を挙げている。現状をざっくり把握するのに最適な一冊だと思う。

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2025年01月21日

Posted by ブクログ

人口減少は避けては通れない問題。
この本を読んで、問題に対してどのように 
なって行くのかよく分かった。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

人口減少時代における労働市場という観点から日本経済を論考している。
統計データ・グラフが分かりやすくまとめられており有用な一冊。また、特に地方の労働環境やエッセンシャルワーカーの状況についても、現場の声を含めた詳細な記述があり、事実の認識や今後の課題を整理することができた。人手不足と言われているが、エッセンシャルワーカー業務の機械化・自動化がポイントであること、切に感じた。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

最近頻繁に論じられるテーマかな。出生率の低下、人口減少局面、生産性の向上、外国人労働者の受け入れ、そして政府の各種保障や助成金のあり方などなど。読みながらふと思ったけど、日本に47の都道府県なんて必要?もっと統合して効率化図れないの?本書でもこれからの人口減少局面において地方が平等に繁栄することはありえないと書いてあるし。。みたいな思い切った施策、政策が必要になってくるのだろう。そこで問題になってくるのが政治ですかね。今の政治家にどれくらい強いビジョンやリーダーシップをもって前進させてくれる人がいるのでしょうか。無理ですよね。結局は日本は民間頼みということになるのかな。

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

過去、日本の労働市場は労働力の買い手すなわち企業に有利な環境が長く続いてきた。労働者は不本意にも非正規雇用として働かざるを得ない状況に追い込まれた。しかし、現在は人口減少や高齢化の影響で人手不足の状況にあり、正規雇用が増え、不本意な非正規雇用が減ってきている。明らかに環境が変化し、これが長期にわたって続く可能性が高い。人手不足の深刻化は、賃金の上昇をもたらし、持続的な賃金上昇が物価の継続的な上昇を引き起こすと予想される。   本書は、労働市場を起点に人口減少による人手不足が進む日本経済の構造や行き着く先を豊富なデータで分析、解説する。
既に新聞紙上でよく目にする論点も多いが、それをデータや事例から、より深く切り込んでおり、わかりやすい。
盛りだくさんの内容だが、頭に残ったのは、人口減少の日本社会において、深刻なのは需要不足ではなく、医療・介護をはじめ、運輸・宿泊などサービス供給の制約だという点。
いわゆるエッセンシャルワーカーと呼ばれる職種の仕事について、AIやロボティクスを活用したオートメーションがどこまで広がるか、それが今後の日本経済の行方を大きく左右する。
この点についてのポイントは間接的業務をデジタル化したり、AI、ロボットで代替化したりして、代替しにくい直接的業務に人手を回すようにすること。
このあたりは、事例を通してよく理解でき、勉強になった。

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2025年01月01日

Posted by ブクログ

流し気味に読んだ。

ネット記事で引用や広告の印象からは、不安を煽るようなタイプの新書かと勝手に思っていたが、データをいろんな角度から考察しているなど、丁寧な本だった。(とはいえ、完全な中立というのは難しく、そこまで悲観的になる必要はない、というニュアンスに落ち着いている。)

未来社会予測のベースとなる材料があり、副読本、という位置付けととらえている。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

人口減少社会で起こっていること&起こること。人口減で、需要不足が来るかと思いきや、先に供給不足(人手不足)が来た!という現状。確かに、高齢化も進んでいるけど、高齢者向けのサービスってケア労働とか労働集約的な産業が多いもんね…。プラスにいうと、高齢者向けの技術や産業・サービスにビジネスチャンスもあるといえる。
あとは、老朽化するインフラやこれからの街づくりが大きな課題だなー

新書って、目次が小刻みで詳しくてよい。内容忘れても、目次見るとだいぶ思い出せて。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

目新しいことは特になし。
人手不足と賃金水準の上昇
なんと言ってもやはり国の維持には人!

賃金上昇は始まっており、時短で高給になってきているので、全体的には急上昇はしていないように見える、というのは納得。ただやはり人の総数が少ない…

企業の生産性の上昇と、市場環境の変化と、生き残りをかけた淘汰が社会でも住環境でも起きていくことかと… がんばれ日本

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』(坂本貴志著)読書メモ

【概要】
本書は、日本経済の現状とこれからを「人口減少」という最大の構造変化を軸に、豊富な統計データと現場取材をもとに読み解く一冊。著者は官庁エコノミストとしての経験を活かし、労働市場、産業構造、技術革新、地域経済、社会保障など多様なサブシステムを横断的に分析している。特に地方中小企業の現場事例を重視し、マクロデータと現場のリアリティを橋渡しする構成が特徴。

【主な論点と要点】
・日本は人口減少と高齢化が同時進行し、労働力不足が深刻化。
・労働参加率は女性・高齢者の就労拡大で過去最高水準。
・一方で年間労働時間は減少傾向、賃金は上昇しつつも物価上昇に追いついていない。
・医療・介護産業が今後さらに拡大し、社会保障の持続可能性が大きな課題となる。
・人手不足を補うため、省人化・自動化投資が産業横断的に進むが、中小企業では資金調達や技術習得の負担が大きい。
・地方経済では賃金格差が縮小傾向にある一方、後継者不足や人口流出などの課題も顕著。
・社会全体として「許容可能な均衡」を模索するジレンマが随所に見られる。例えば、労働力確保と労働者の負担増、技術革新による効率化と雇用の質的変化、社会保障拡大と財政制約など。

【ファクトチェック・現実との整合性】
・労働参加率や労働時間、介護人材不足などの主要データは公的統計と整合。
・建設業や物流の自動化目標も国の政策目標と一致。
・ただし、賃金上昇と物価上昇のバランス、地方中小企業の自動化投資の実効性など、現実には課題が残る。
・社会保障財源や移民政策の抜本改革など、政治的には踏み込みきれていない部分も多い。

【本書の構成意図・特徴】
・統計データだけでなく、地方中小企業の現場事例を冒頭や第二部で詳述。
・これはデータと現場のギャップを埋め、読者が変化のリアリティを実感できるようにするため。
・人口動態を主軸に据え、他の要因(イノベーション、企業ガバナンス等)はあえて脇に置くことで、構造変化の本質を明快に伝えている。

【印象と考察】
・本書はデータ重視で、感情的な議論やイデオロギー色は薄い。
・人口減少を「不可避の前提」として、現実的な対応策や均衡点を探る姿勢が一貫している。
・ただし、人口減少以外の要因や、より大胆な政策転換の可能性についてはやや踏み込みが浅い印象も。
・労働市場や社会保障の現実を直視しつつ、今後の日本社会の選択肢を冷静に考えたい人におすすめ。

【今後の課題・問い】
・賃金と物価のバランスをどう取るか
・社会保障の財源をどう確保し、世代間の公平性をどう実現するか
・中小企業や地方経済の持続可能性をいかに高めるか
・技術革新による雇用や働き方の変化にどう対応するか

データと現場の両面から「これからの日本」を考える上で、現実的な視点と課題意識を与えてくれる一冊。

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2025年05月11日

Posted by ブクログ

・日本の労働生産性は堅調に上昇
・労働の供給制約がますます厳しくなる
・特にハイスキル人材やエッセンシャルワーカー
・その一方で高齢化により需要は増大
・IT、ロボットなど労働供給が低下する前提で生産性の向上が不可欠
・業務を分解して自動化
・すでに各業界で取組は進んでいる

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

人口減少を前提にした社会の、今と将来を伺うための一冊。

本編は大きく3つの章に分かれる。最初はデータで見る経済の現状。とかく感情的な主張が出てくるテーマだが、中立的に述べてくれ、受け入れ易く感じた。
次はDxの現状。やはり、機械と人間の共存がまだまだ必要と実感する。
最後は今後の予測。ボリュームたっぷりで、日本の経済について色々と整理できると思う。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

人口減少期の日本で今後おこることをデータを紐解きながら説明してくれます。
人口減少と賃金高騰の因果関係、需要と供給のバランス。労働者人口減少が促す技術革新、居住地域の集約化、企業の新陳代謝などなど。
丁寧に紐解いていて、今後の生き方の指針として、参考になるかも。

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2025年01月30日

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