麻宮好のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
太平洋戦争に向かいつつある昭和初期に、家族も亡くしたハジメが、住み込みで働いていた牛飯屋で親しくなったのは卓三だった。
卓三がハジメに見せた『セザンヌゴオホ画集」の向日葵の絵の強烈さから感じとったものにより、2人は演劇の世界に興味を持つ。
冨美に冴子が加わり、やがて一三座を作り活動するが、戦争間近になると警察や軍部による検閲や大衆の目が厳しくなる。
卓三が兵役に取られ、東京大空襲に巻き込まれるが、奇跡的に生き残る…。
戦争という抗えないものに翻弄される者が多いなか、ハジメや卓三は演劇に対して真摯であり、みんなに希望を与える力を持ち続けているのが凄いと感じた。
その時代に演劇を続ける勇 -
Posted by ブクログ
女形の歌舞伎役者・二代目瀬川路京は人気低迷に足掻いていた。天に授けられた舞の拍子「神の音」が聞こえなくなっていたのだ。路京は座元と帳元の強い勧めもあり、現状打破のため、因縁の演目を打つことに。師匠の初代路京が舞台上で殺され、さらに瀬川家が散り散りになったきっかけの「母子月」だ。子役として自分も出演した因縁の公演を前にして、初代殺しを疑われた者たちが集まってくる。真の下手人は誰なのか?初代はなぜ殺されてしまったのか?
終幕に明かされる真相に涙を流さずにはいられない感動の時代小説。
非常に面白かった♡
残念ながら歌舞伎に詳しかったら更に良いんだろうなぁ(๑•́ ₃ •̀๑)
美しい容姿と -
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たくさん学ぶことというか、知ることができた。
私自身も人のためって思ってしていたことは、
自分のためだったのかと思って、
今まで自分がしてきたことってなんだったんだろうと思ったり、
理穂ちゃんがだんだん心を開いてくれる様子や、
裕太くんを守るための優しい嘘とか切なくて、
最後は本当に悲しかったし
全部が全部温かい話ではなくて、姑の美月に対する態度や、美月の気持ちが痛いほど理解できて、作者さんの言葉のセンス?が良いからか、刺された事ないのに刺された気になって私まで辛くなった。
奈美が美月にハッキリ言うところ、
私も噂話や真実かもわからないような話を信じるのはやめようと思った。
自分自身 -
Posted by ブクログ
麻宮好さん初読み。時代小説の新鋭として活躍中とのこと。
時代小説の師匠・みんみんおすすめありがとうございます。
舞台は江戸。公演中の芝居の最中、歌舞伎の女形が毒殺される。
その役者の後を継ぎ、看板役者となった男子が本作の主人公となります。
二代目としての不幸な生い立ち、役者向きの容姿、真摯な稽古。
少年時代には、それらは かえって彼の立場を悪くしていました。
歳を重ねて人気も落ちつつある彼の元
彼を疎んでいた少年達が 歳を重ねて
再び芝居小屋に集まり
過去のトラブルを振り返ります。
このあたりが きちんとミステリーに繋がっていきます。
先日「性別越境の歴史学」という企画展を見てきました -
Posted by ブクログ
ネタバレ付喪神なのか妖に近いのかわからないけれど
硯や墨が言葉を話す。
書道を少ししていたので、硯や墨が言葉を話していたらなんて楽しいのだろうかと思いました。
そんな硯を持つ主人公の数馬と、
姪の春佳のもつ過去。
単なる火事なのか、何かが起きたのか。
物語が進むとともに、数馬の記憶が蘇っていく。火事が起きて兄たちが、ではなく何かが起きて兄がわざと…?
とても続きが気になる終わり方でした。
もちろんそれぞれの話もおもしろく、
人情あふれる物語だと思いました。
子供が関連している話が多いことには理由があるのでしょうか?
主人公と姪の関係性から?気になります。