岡田亜希子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
フードテックで変わる食の未来
著:田中 宏隆 ・ 岡田 亜希子
著者は、フードテックを、狭義では食のシーンにデジタル技術(特にIOT)やバイオサイエンスなどが融合することで起こるイノベーションのトレンドの総称としてきた。フードテックとは、何か特定の技術というわけではなく、食に関わる無数の技術の集合知とも言える。デジタル・AI時代だからこそ、過去の匠の技や知恵も含めて今の時代に再定義していくものである。
テクノロジーは進み、未来は変わる。受動的に受け止めるだけではなく、未来を共に描き続けること。主体的に関わること。食の未来に関係ない人は誰もいない。多くの人が、食の未来を共創することに関われ -
Posted by ブクログ
フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義
著:田中宏隆 , 岡田亜希子、瀬川明秀
監:外村仁
世界各地のフードテックカンファレンスに参加した著者達が強く感じているのは、このグローバルで起きているフードイノベーションを、日本流で「正しい方向」に導くことが必要だということである。今こそ、日本人が大切にしてきた食の価値観や考え方(おいしさ、健康そして環境配慮のバランス、多様性を重視する食風土、「もったいない」という精神、安全・安心なものをつくるマインドなど)で、このトレンドを牽引していく存在になるべきである。
本書の目的は、2つある。1つは、フードテックの全体像が起こってき -
Posted by ブクログ
食の世界にも変化が起きている。
素材が変わる
加工が変わる
買い方が変わる
料理人が変わる
素材
代替肉、培養肉は、とても期待したい。
食用にされる動物のこともそうだし、
それらを育てるための環境負荷も課題と
なっている。
加工
料理はこれまで、人の感覚によるところが
多かったが、そこに科学とテクノロジーが
入ってきた。
つまり、様々なデータをもとに、
おいしさ、健康を考えた食が作られる
家庭では、キッチンOS、
つまり、誰がどんな料理を誰と食べたか、
というデータをとる戦いがおきている。
レシピを起点に、IoT家電と連携するだけでなく、
素材も連携されるようになる。
レストランでは -
Posted by ブクログ
非常に興味深く読むことができた本だった。
ビジネス書というカテゴリーではなく、ドキュメンタリーとしても、今後の「食」の考え方の在り方としても非常に考えさせられる本である。
本書は、インポッシブルミート等を始めとした次世代の「お肉」のことから、昆虫食、パーソナライズされた食事、人口激増後の食の在り方、そしてウィズコロナ、アフターコロナを見据えた新しい食事の風景など、その内容が非常に多岐にわたっており、それぞれ興味深い。
2050年には人間の人口は100億人を超えると言われているが、その多くの人のお腹を満たすには、いまの食糧事情では無理である。特に畜産業は将来的にその規模を2倍3倍にすることは -
Posted by ブクログ
フードテックという大きなトレンドを概観でき、面白かった。発行が2020年という時期のせいか、コロナ禍に絡めた話題も多い。
ここしばらくの新しいサービスや商品を思い起こすと、フードテックにカテゴリできるものが沢山ある。そういう、気付いたら当たり前になっていたものも含めてトレンドとして捉え、その背景を理解し、未来を感じることができた。
フードテックに類すると思うサービスを思いつくままに書き出してみる。他にも沢山あると思う。
完全栄養食(ベースフードとか)、植物性代替肉(大豆ミート)、デリバリーサービス(UberEatsとか)、配膳ロボット(すかいらーくのBellaBot)、コカコーラの高機能自 -
Posted by ブクログ
業界のことを知るには良書。
400ページあり読み応えはすごいがさまざまな国と企業の今が記載されておりファクトを押さえるにはとても良い。
例えば海外の事例も多くて英語の翻訳本だととても読めないが、日本の書籍なので難しい内容も理解できるように噛み砕かれていた。
食の価値の再定義
昔は大量生産大量販売
今は欲しいもののない世界
生活必需品はみんな持ってる時代
1to1のコミュニケーションが必要
さらにコロナで食事を作ることでリラックスして生活が豊かになることを実感する人も
時短、時間をかける、両方の価値を求める人がいる
食あり方
食のユニクロ
代替え肉
レベル1-6
キッチンOS -
Posted by ブクログ
自身が想像してた未来の「食」がすぐそこまできているのだと思い知った。話題の植物肉を一例に、キッチンのハイテク化(本書ではキッチンOSと呼んでいた)が当たり前になるのだ。いままで効率性を重視していた「食」が健康やコミュニティ、表現など様々な側面をもち、必ずしも効率性だけが必要ではないのである。そしてその重要性を知っているのが今も活躍しているシェフだったりする。そんな食のエキスパートであるシェフと食品会社、そして業界外の会社個人組織が合わさって食の本来のあり方を見つけるのだと理解した。自身もその一部に入れるよう、食への在り方を今一度考え直したい。
-
Posted by ブクログ
ネタバレフードテックの最前線の実例が色々と紹介されていて興味深く読めた
レシピをダウンロードして調理法などが自動で設定されるスマート調理具や、DNAテスト結果をもとに個々の買い物客に対して最適な食材をすすめる店など。
スマート調理具の代表であるInstantPotは全米の家庭の2割に普及しているそうだが、これも好き好きか。最近のレトルト、特に冷凍食品は本当によくできたものが多くなっている反面、日本でもミールキットが流行ってはいる。たぶん、あまり自動化が進んでしまうと外食や宅配との区別がつきにくくなるし、作り手の罪悪感みたいなものも惹起されるので、ミールキットみたいに一手間かけるものがそれなりの人気を博