ティモシー・スナイダーのレビュー一覧
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3.4 (5)
Posted by ブクログ
まず、ものすごく読みやすかった。
こういった類に知見がない私でも何の抵抗感もなく読み進めていくことができたし、とても興味深く面白く感じることができた。
世界は本当に複雑だなぁ、そして、その世界のトップ達はよくもまあそんなに争えるなぁとも思い、
自分がいかに思考停止しながら平和を享受しているのかがよく分かる。
(これを悪いことだとは思わない)
民主主義の衰退なんかは無知な私でもなんとなく感じるところではあるけど、日本が民主主義国家じゃなくなることなんて想像もできない。
しかし、人類によってこの世界はいかようにも変化してきた歴史は紛れもないものであり、他人事ではないなとちょっぴりですが思います -
3.4 (5)
Posted by ブクログ
ネタバレユヴァル・ノア・ハラリ
かつての富の主な源泉は金鉱、小麦畑、油田などの有形資産だったが、今は知識や技術となった。油田は力ずくで手に入れられても、知識は奪えない、他国を征服して得られるものは、小さくなっている!
教育費の代わりに、軍事費が増やされるようになり、国家間の信用度も下落。。懸念は大きい!
ジャック・アタリ
プーチンは2021年7月に「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」という論文を発表。ロシア専門家が、今回のウクライナ侵攻を予測できなかったのは、非常に問題。
EUの成功と繁栄は、プーチンにとって極めて耐え難い。プーチン独裁国家は「民主主義には、人々の幸福を守る力がない」と証 -
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テーマは利己性と利他性、社会性。集団によってどのように暴力性は生まれるかといった考察は興味深い。
エドワード・O.ウィルソン
高度な社会性を形成する真社会性は、生物進化の歴史上、少なくとも17回実現している。テッポウエビで3回、スズメバチで2回、キクイムシで2回、ハダカデバネズミで2回など。人類では、300~100万年前にグループ間の競争があった。競争を好む性質は、群選択によってもたらされた。社会的生物では、グループの中では利己的な個体が有利になるが、グループ全体として行動する場合は利他的なグループが有利になるという法則がある。宗教信仰は部族主義から生まれてきた。哺乳類のバイオマスのうち、人 -
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ウクライナ危機後の世界
以前読んだウクライナ紛争とは別の論考で非常に興味深い論考でした。
特に印象深いのはこのウクライナ紛争が民主主義の衰退を表している、コロナとウクライナ紛争による脱グローバリゼーション
、世界的インフレなど今問題になっていることが取り上げれている。また国際政治情勢も非常に理解できます。
ただ、一つ驚きが結構日本を美化しているのはちょっと驚いてます。
ここにかかれている今後起きる問題を日本の政治家や日本人がどれだけ理解しているかが心配です。
ここにあげられている方はかなり有名なので、興味ある方は読むことを薦めます。
私はジャックアタリの本は結構すきです。
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3.8 (5)
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「貧しい言葉が全体主義を招く」ジョージオーウェルが1984年の小説の中で用いた言葉であり、本著でも紹介される。言葉を用いる事で人類のミームが進化し、生物学的には大差の無いこの数百年の人類が、しかし確実に社会を進化させる事で医療が行き渡り、戦争や暴力、飢えによる生きづらさは減少した。
論語「民は由らしむべし、知らしむべからず」、これも本著で引用される言葉だ。従わせることは可能だが、道理を理解させることは難しい、という意味。言葉がミームとして、つまり文化的遺伝子として浸透しなければ、個体間の格差を無視して相互に円滑なコミュニケーションなど難しい。社会ルールや公式の原理、商品の構造を理解せず、盲目 -
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ユヴァルノアハラリのコメント、信用の喪失による文明の崩壊。戦争が起こり、国内でも国家間でも様々な場所で信用が喪失し、不信感が広がっているように思える。この意味は深い。戦争により、他国に対する信用が低下すれば、一国だけでは対峙できないような、核問題、遺伝子操作、食料問題、貧困問題、AI技術や温暖化対策など、あらゆる問題について、今より協調路線が後退する。プーチン大統領が勝てば、軍備拡大競争が激化する。活路は、プーチンが負ける事。
善悪二元論では語らず、ロシアにはロシアの理屈があるとティモシースナイダー。ロシアとウクライナが一つの国民、民族に戻るべきだというプーチンの幻想。しかし、やはりここでも -
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Posted by ブクログ
<目次>
まえがき 利己性、利他性、社会性
第1章エドワードOウイルソン
人類は石器時代の感情と神のようなテクノロジーを持ってい る
第2章ティモシー・スナイダー
テクノロジーのロシアとファシズム
第3章ダニエル・C・デネット
世界は理解していないけど能力がある現象で回ってい る
第4章スティーブン・ピンカー
なぜ人類の暴力が減ってきたのか
第5章ノーム・チョムスキー
新自由主義はファシズムを招く
あとがき 嘘と孤独とテクノロジー
P47人類が種として生き残っていくためには~何百万年
にもわたって自然が維持し続けていた環境を守って
いくこと
インタビュアーの吉成氏は元