朝比奈蓉子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
妥協も打算もなく、言いたいことを言う
それでも一緒にいられる人に抱く気持ちを
きっと、『信頼』と呼ぶ
その信頼を結んだ人のことを、
きっと、『親友』と呼ぶ
文章そのものは、お子さん向けのやさしいものなのですが、直面する出来事が想像以上につらく、そしてやさしく、、、大人の人たちにも是非とも読んでもらいたい一冊です。
財務真理教によろしく、嘘や裏切り、搾取があまりに多い時代の過渡期にある私たち。そんな中で生きていると、どうしても、他人に対して、必要以上に壁を作ったり、疑ったり、気を使いすぎたりしてしまいがちです。
そんな中、自分もまた、何を言われても受け止めるし、相 -
Posted by ブクログ
ネタバレある日、小学生の主人公のクラスメートの女子が坊主になって登校してきた。周りから変な目で
しょっちゅう見られる。しかし、その坊主の女の子の姉も坊主だった。姉の通っている学校の校則がブラックで、その校則を変えるよう反抗するために坊主になったという…。
坊主は女の子の気持ちに寄り添いたいと主人公が考えて行動する物語だった。
坊主は男の子がする髪型だと固定概念があった
ことに気づかされた。
ほんの小さなことでも無意識に性差別は起きていることを知り、少しでも多様性のある世の中にするために、そういう固定概念を捨てることが大切だなと思った。 -
Posted by ブクログ
蒸し暑い梅雨の季節、アレルギーが出てむしゃくしゃしていた僕は、腹いせに最近転校してきた江本のメガネを友だちとキャッチボールのように投げ合った。そして、メガネを受け損なって…
タイトルと物語の始まり方からして、「どうやってこの物語は終わるんだろう?」心配になったんですが、見事に完結していました。「相手のことをわかろう、知ろうとする」ということが物語の背後から伝わってきます。そして、自分自身から逃げないこと、許すこと。ただひとりだけ、あまり描かれなかった登場人物が気になりますが…それもまた、作者の意図なのかな?何はともあれ、子どもの強さと優しさを見た物語でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ女の子が坊主はダメですか?
ある日、同級生が坊主にしてきた。どうして坊主にしたんだろう。おかしいと言うけど、なぜおかしいんだろう。女の子らしく、と言われるとモヤモヤする。それぞれが好きな髪型、好きなファッション、好きなことをしたらいいんじゃないの?
古いジェンダー観を持つ祖父の言動に疑問を感じていた瑠美奈と、理不尽な校則に疑問を感じて声を上げていくために坊主にした姉を応援しようとした詩音。2人の視点が入れ替わりながら物語は進む。それぞれの保護者たち、学校や教員の反応はおしなべてその子を思う気持ちから出たものなのだが、それが子どもに理想像を押し付けていることもある。長くその価値観に染まって生