ラスボス葛城太郎を前にして、あれだけ段階を踏んで雰囲気を盛り上げたのだから、そのまま普通にゴールインすると思うじゃん。なんでその流れで飛び出す発言が「ユーリ別れよう!」なのさ……(笑)
まあ、そこには慶一郎の考えが有ったわけだけど。常識的に考えて恋人から「別れよう」と言われてショックを受けない者なんて居ないわけで
これは言葉足りない慶一郎の不始末。だから納得できないユーリはいつものように感情の全てを言葉に乗せて慶一郎にぶつける。そうすれば慶一郎は応えてくれるから
……まさかそれが葛城太郎説得の最後のピースになるだなんてこのシーンを読んだときは思わなかったけど
というか、あの葛城太郎相手でもフランクに話しかけるユーリのコミュ力は相変わらず凄いね。前巻の時点では割と雰囲気に圧倒されていた気がするのだけど
近くから葛城太郎を観察できたからユーリは彼と慶一郎がそっくりと気付けるし、それを指摘された葛城太郎も自身と慶一郎の類似性に思い当たるわけか
葛城太郎が語るしきたりに縛られた事で生まれた後悔の物語
あの場面でユーリにそれを話したのは、彼女と慶一郎なら異なる道を歩めるではないかと可能性を抱けたからで、慶一郎を頼むと言えたのは自分達とは違って正しく幸せになれると確信できたからなんだろうなぁ
本作序盤から直情径行要素が強かったユーリは慶一郎と水と油のように思える時も有ったのだけど、だからこそ葛城家だけでは選べない未来へ慶一郎を連れていけるとも言えるのだろうね
慶一郎と一緒になったとして全てが幸福になると盲信するのではなく、後悔する事も有れば喧嘩する事も有るだろうと想像できて、その上で慶一郎を愛する自分に何一つ間違いなど無いと確信しているユーリは強いね
慶一郎が惚れるわけだ
二人の間にあった諸課題がほぼ解決されたなら、残る問題はタイトルに有るただ一つだけとなるわけで…
ちょっとコメディ色も有ったものの、そこは流石に恋人らしい時間と空間が出来上がっていたね
…その流れで実は18歳前だったとか想定外な事態もあったけどね!ああも散々にしきたりが!と言ってきたのは何だったのかと問いたくなる
けど、慶一郎がそうやってしきたりに対してギリギリアウトな振る舞いをするのはいつだってユーリに参ってしまった時なのだから、今回はそれの発展形だったと言えるのかな
ラストはあの書類も登場して綺麗に締め!
政治家御曹司とギャルによる身分差ラブコメディというジャンル分けが出来るのだろうけど、ラブとコメディがメリハリ有るテンポ感でポンポン展開される本作には何度も楽しませて貰いましたよ
本当に良い作品だったな
次回作も是非読みたいね