高妍のレビュー一覧

  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    淡々と父のこと、父とのエピソードが語られ、そこに村上春樹氏のルーツが垣間見える。どこか新鮮で、こういう村上作品もいいなと思った。

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    2024年03月24日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    ネタバレ

    【歴史は現在に生きていると気づくこと】
    村上春樹さんの本では、たくさんの史実的描写が出てきて、細かい描写に感心する。過去への好奇心と想像力は、どこから来るのかなと思ったりする。
    この本では、村上春樹さんの父親の経てきた過去について、一緒に猫を捨てに行った、自身の記憶にある出来事から始まり、90歳になった父親、そして母親などに聞いた、自身がまだ生きていなかった、主に戦時経験についてつづられている。


    「僕がこの文章で書きたかったことのひとつは、戦争というものが一人の人間ーごく当たり前の名もなき市民だーの生き方や精神をどれほど大きく深く変えてしまえるかということだ。そしてその結果、僕がこうしてこ

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    2024年03月11日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    ネタバレ

    ・よかった。
    ・題材は現代だが、所謂オッサンホイホイ。
    ・村上春樹もそりゃ好きになるわ。
    ・登場する本や映画や音楽や、サブカル者には刺さりまくり。
    ・に加えて、悪しき萌え豚としては、主人公の焦っている姿(絵的にも汗っている)に妙なエロスを感じてしまう。
    ・なんとなく岩明均「風子のいる店」を連想。
    ・抜群に絵が上手いと思う。

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    2024年01月29日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 上

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    ネタバレ

    ・よかった。
    ・題材は現代だが、所謂オッサンホイホイ。
    ・村上春樹もそりゃ好きになるわ。
    ・登場する本や映画や音楽や、サブカル者には刺さりまくり。
    ・に加えて、悪しき萌え豚としては、主人公の焦っている姿(絵的にも汗っている)に妙なエロスを感じてしまう。
    ・なんとなく岩明均「風子のいる店」を連想。
    ・抜群に絵が上手いと思う。

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    2024年01月29日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    用事と用事の間の1時間でサクッと読めた。親子の関係が良好とは言えなかったものの、筆者の親への愛と尊敬が感じられた。私も父を亡くしているから、父との思い出を辿るきっかけとなった。思い出を文字として残すことの大切さに気付かされた。

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    2023年11月08日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    「このマンガがすごい!オトコ編」第9位。
    日本・台湾同時発売(コミックビーム21-22年連載)、台湾を舞台に描かれた台北の繊細な女性のお話。元は32ページの自主無料出版のマンガが、500頁超の本格単行本になった。それだけを聞くと、なんか特別センセーショナルな内容のマンガに聞こえて仕舞うが、読むと、極めて真っ当な不器用なほどの、細野晴臣が大好きな少女と、同じ音楽が大好きな男性の、「若いからこそ見えている・見えていない世界」のお話だった。

    音楽があるから、私たちの間に、言葉はいらない
    1枚の真っ白な紙に
    どうすればぎっしりと文字が書けるだろう?
    言葉にすれば難しい感情をー
    もし簡単に、この思いを

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    2023年03月21日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 上

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    遠くて近い、近くて遠い台湾の若者たちの物語。
    日本のサブカルに思いを寄せるのは、自分のむかしを見る様で、心がきゅっとなった。いや、私よりも東京や音楽に対してずっと真摯だ。汚れのない、綺麗な目で時の流れを見てて心が洗われる感じ。
    小説のようなうつくしい漫画。

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    2023年03月16日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    いつも村上春樹さんの小説は自分の話なのに、客観的というか、別のもう1人が自分を眺めているようで、その感覚がとても好き。
    こちらも同様で自分と父親の話なのに、不思議な視点で語られているように感じた。
    父親の語られなかった部分を無理矢理掘り下げて語ろうとしていないところも、春樹さんと父親の関係を示しているようでした!!
    猫のエピソード2つがなんとも言えない余韻をもたらしてくれました。

    余談ですがイラストがとても好き!!

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    2023年03月02日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 上

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    緑ちゃんがはっぴいえんどのアルバムが台湾に無くて、YouTubeで聞いたりしないで自分の足で日本まで探しに行ったのがちゃんと音楽への愛情を感じた。NJへの愛情かもしれないけど。

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    2023年02月23日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    自分の父親について語る、というのはどうしてこうも気恥ずかしく、抵抗感があるのだろう、と村上春樹自身もそんなようなことを言っている。
    これまで語ったことのない亡くなった父親についての物語、ということで、センチメンタルで情緒的な文章かと思いきや、いつもの通りのドライな村上春樹調。感傷的に流れず、あくまで自身の文体は崩さない。


    僕は別に作家でもなんでもないが、父親との関係というものには、たしかに一筋縄ではいかないものを感じる。映画監督のスピルバーグだって、父性的な要素を自分の映画にあまり取り入れないことで有名だ。

    印象に残った文章を一つ。
    「おそらく僕らはみんな、それぞれの世代の空気を吸い込み

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    2023年02月21日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    文化への渇望、そして“バンドをやってる友達”・南峻の後押しを受けて、初めての海外、日本・東京を訪れた少女・緑(リュ)。レコードショップで手に入れた、はっぴいえんど『風街ろまん』と細野晴臣『HOSONO HOUSE』を握り締めて、台湾に帰国した緑(リュ)は、音楽と物語への想いを、そして心に芽生えた南峻(ナンジュン)への恋心を、一層募らせていく。そんななか、敬愛する細野晴臣の台湾・台北でのコンサートツアーが決定して……。
    細野晴臣デビュー50周年記念ドキュメンタリー映画『NO SMOKING』台湾版で、イラスト&デザインを担当した台湾在住の漫画家が贈る、初連載作品、完結巻。大切な音と

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    2023年01月15日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    主人公・緑の、自分の気持ちと向き合おうとする姿に胸打たれます。私は薄っぺらく生きてきてしまったなぁ…

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    2022年12月18日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 上

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    パーソナルで、懐かしく、詩的で、読み進む文章と絵がビートになり、流れてくる穏やかな風をメロディーとする。風の歌を聴け!

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    2022年09月03日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    音楽への純粋な情熱とか、日本や台湾映画のような湿度の高い空気感とか、取るに足らないよくある恋愛の機微とか、全てが眩しい・・・・・・・

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    2022年07月15日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    どんな人間も、平凡な親から生まれてきた、平凡な人間である。幼少時代にその親によって育てられたのならば、思いをどんな形でありながらも、受け継いでしまう。それがいいことであれ、悪いことであれ。

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    2025年05月09日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    ネタバレ

    村上春樹の父親のことをまとめた自叙伝ならぬ父叙伝?で、戦争の時代を生きた父親のことを、その息子である村上春樹が、あやふやな記憶とたくさんの文献から整理したもの、、という(どちらかというと)村上春樹にしては味気ない印象を受けた。

    個人的には、村上春樹の本に対して自分は、彼の考えたこととか感性に触れる、ということを求めているのだな、と再確認できた。
    ちょっと毛色の違うものを、、と思って手に取ってみたが、いささかばかり事実の整理という側面が強く、途中からは流し読みになってしまった。
    (そのために書いた、と著者自身が言っている本なのだから、それを承知で読み始めた自分が悪いのだけれど)

    いちばん印象

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    2025年04月13日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    村上春樹さんが、お父様が亡くなったことをきっかけに、自分の父親について、そして村上さんとの関係性について、時代背景である戦争について、実際に書きはじめてみることで考えを深めていったエッセイです。台湾出身の高妍さんが担当された表紙と挿絵は、なんだかぼんやりとした思索を静かに呼ぶような絵でした。

    村上千秋さんという人が春樹さんのお父様で、京都のお寺・安養寺の次男として誕生します。安養寺の住職が村上さんの祖父ですが、もともとは農家の子だったのが、修行僧として各寺で修業を積み、秀でたところがあったらしく住職として安養寺を引き受けることになったようです。

    僕は読む作家を血筋で選ぶことはないので(多く

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    2024年12月28日
  • 緑の歌 - 収集群風 - 下

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    フリスタ・漫画特集から。絵の丁寧さが抜群。細野晴臣さんに全く詳しくないので、その点での感情移入が出来ない分、内容評価は辛くなってしまうから、物語としてはそれなり。

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    2024年09月26日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    [こんな人におすすめ]
    *村上春樹さんの本は難しくてよくわからないと思っている人
     村上春樹さんの作品と思って身構える必要はありません。彼が父親の人生をたどりながら自分自身のルーツを探っていく過程は、私たちが多かれ少なかれ持っている感情と重なる部分があります。村上春樹さんの作品を遠巻きに見ていた人こそ、彼を身近に感じ、親しみを持つ可能性が高いです。

    [こんな人は次の機会に]
    *村上春樹さんの小説が大好きな人
     推しのことをすべて知っておきたい人にはぴったりな本ですが、小説の文体や表現方法が好きな人には物足りない可能性があります。

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    2024年07月31日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    自分の人生は様々な偶然の産物、何が起きるかわからない。父との思い出を軸に、人生の有り様を考えさせられるエッセイ

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    2024年05月08日