水越康介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
応援消費について、マーケティング論を中心にさまざまな観点から考察している。単にモノを買ったり被災地を訪れてそこにお金を落とすといったことだけでなく、贈与やボランティアにまで広げている。
とりわけ「ふるさと納税」にスペースを割いている。ふるさと納税は基本的には寄付行為であるが、返礼品を伴うため、目的が手段となってしまっているということである。こうしたことから、ふるさと納税の問題点についても議論している。
こうした応援消費のかたちを、マーケティングを行う側の視点で考察しているのが興味深い。確かに、ヤフーの「エールマーケット」では、“買って応援しよう”としきりに強調しており、これは完全なマーケテ -
Posted by ブクログ
デジタル時代における競争環境の変化を前提として、それに対応すべく、組織や人材のあり方など、日本企業にとっての総合的な経営課題についての論文が30本掲載されている。今回のコロナが今後の経済や社会のありかたをどう変えていくかというヒントになるかと思い手にとってみた。
2018年の出版ですでに2年が経過しているが、出版時点でも既に過去のものと認識されていたはずの伊藤ハムのハム係長の事例など、すでに古さを感じる内容も含まれている。書中、デジタル時代の環境変化の速さとそれに対する組織や意思決定のスピード感がなんども強調されているだけに残念である。
全ての章において一貫してるのは、時代の変化に対応して -
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学的な読み物としては刺激的で面白かった。
本書は、マーケティング・リサーチのあり方として、従来の、外(市場、ユーザー等)に答えがあるという方法論が間違っており、本質直観というリサーチャー自身の感触、確信を問い直した先にこそ答えが見えてくると主張する。
その主な理由として、外にあるはずの答えの真実性は確認できないことが挙げられ、それはその通りだと思うが、そもそも多様性の世界に絶対的な真実などないし、だからといって傾向的な選考性などは否定されえない(推定可能だ)と思われる。一方で、外からの刺激や情報に接した自身が何らかの思い・確信をもつことそのものは実存を疑わないが、それを問い直しながら見いだし