あまなのレビュー一覧
-
ネタバレ 購入済み
一期一会の異世界転移物語
主人公は流行りのラノベなど読んだことがなさそうな高齢女性、屋台のおでん屋を営む春子さん。突然の異世界転移にも動じず、しっかりおでんを商う肝っ玉がエクセレントです。
毎回同じ世界の違う場所に突然現れ、人生に迷ったり行き詰まったりする異世界の人々におでんを振る舞う春子さん。差し出口を挟まず説教するでもなく、客の会話や独り溢す愚痴を聞き、ただ相槌を打つ無愛想な春子さんの屋台は、いかにも居心地が良さそうです。
時に彼女なりのアドバイスをすることもありますが、辛辣ながら押し付けがましくない春子さんの言葉はストンと腑に落ちることばかり。
そして春子さんと出会った人々が、まるでパズルのように組みあって、春子 -
ネタバレ 購入済み
ポッポケーロさん
おでん屋のお婆さんが狂言回しをしつつ進んでいくオムニバス型大河伝奇SFです。なんだか分からないうちに2巻とも一気に読んでしまいました。最後はおでん鍋の中のように見事な調和が訪れます。ポッポケーロさんの歌、桃太郎さんの節回しで歌うと何故かしっくりとします。気になる方はご一読を。
-
-
Posted by ブクログ
嘘や駆け引き、結託と裏切り、そしてマーキング。
可愛い可愛い衛くんを手に入れるべく、彼を深く愛する女同士による、数々の手法を駆使した仁義なきバトルが凄い。
少女達の壊れっぷりは健在で、非常に面白かったです。
今回は、京子の友人の桂花編。
桂花が京子に抱く、友情や憧れ。桂花の抱える矛盾した思いに起因した彼女の行動は、やりきれない部分も感じましたが、最後は良かったです。
ところで、京子と桂花の関係性である友情も、言い換えれば本作のテーマの愛だから本作で扱われたのだと思います。つまり、何が言いたいのかというと、少年の愛も重そうだなぁと。征矢編、あるのかな?衛くんヒロインみたいなもんだし。
なお、一番 -
-
購入済み
痺れるような青春もの
しみじみといいなぁこれ。段々と盛り上がっていって中盤辺りから大分来た。タイトルのキスから恋愛系かと思ってたけどちょっと違うな、重要な要素ではあるんだけどそこがメインスポットではなく青春の方だった。でも改めて考えるとかなりいいタイトルだ、青春とキスの2つの要素を考えたらこれしかないくらいに決まってる気がする。こういう生きる意味を探すというか叫ぶみたいな、そういう話好きなんだよなぁ。キャラがまた良い。めちゃくちゃ好きな本になった
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレなんというか、いやもう王道の青春物語だ。
ひねくれた思い込みの激しい主人公と、猫のように捉え所がない人懐っこいヒロインが出会って、(キスを掛けて)勝負して、とりとめない無駄のような一緒の時間を過ごして、それが心地よくなって、でもどうしようもなく喧嘩別れして、そして本当の自分の望みに気づく。
いやあ、青春だなあ。苦しいなあ。
でも、こう言う物語をやっぱり好きなのだ。
序盤、主人公のこだわりやツッコミ具合に森見登美彦の登場人物的な印象を持ったのだけど、ヒロインの過去を知るあたりからの感情の揺れ方に、今度は竹宮ゆゆこさんの初期の青春ものの薫りがした。
そうして最後に辿り着いた穏やかで明るい未来 -
-
-
購入済み
苦行
第一話で苛立ちを覚えたが、もう少し頑張って読もうとして第五話までが限界だった。
押し付け・こじつけ・偏見、その他諸々。
完全に失敗作でしょ?
これ、よくもまぁ商業化出来ましたね?
もっと早くゴミ箱行きにすれば良かったと思う駄作。
同じ作者の他の作品は読めるけど、これは無理。