幸田文のレビュー一覧

  • 黒い裾

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     幸田露伴も読んだことないのに、初めて読みました。読めない漢字を多くて往生しました。面白い表現がたくさんありました。
     ただ、庭でかってるレグホンが一年に300個卵を産む、とあったのはちょっとどうかと。現在のゲージで完全管理下での飼育でやっと300個なので、放し飼いで300個は無理だと思います。ま、どうでもいい事ですが。
     かなり遅くからの作家デビューなのに、巻末の年表を見ると書きまくってる感じがしました。全集がすごいボリュームであった事も納得しました。

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    2012年10月21日
  • 崩れ

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    70歳を過ぎた老婆の冒険物語。日本の崩れ探訪。このバイタリティーには拍手。家事手伝いと化した私も見習わらなければとチトあせる。名を成し功を遂げた人だからここまで周りが協力してくれたのも老婆の力。
    文中に「心がしかむ」との表現があるが、沖縄の方言にも「しかむ」との同義の語がある。しかんだ!「台所のおと」のイメージからさらに私の中で魅力が増した。なんか幸田文をもっと読みたくなった。

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    2012年07月14日
  • おとうと(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最初は独特な文体に戸惑ったものの、すいすい読み進めることができ、すぐに読み終わった。ただ、ところどころに日本語の破綻がみられる上に、最後の締め方がやや強引だったので素直に素晴らしいとは言い難い。しかし文章はきれいだし、女性らしい細やかな感性が感じられてよかった。主人公のげんは作者と重ね合わせて描かれているようだが、自伝的小説というにはうまくいきすぎている部分が多い気がする。物語の大きな転換点は碧郎が童貞を喪失するところだが、そこからいきなり2年とんだのには驚いた。遊びがなくなって性欲が抑制できなくなったのだと思う。それについてはちょこっと本文で触れられていた。それからの2年間は書くにも値しない

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    2012年04月29日
  • 番茶菓子 現代日本のエッセイ

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    短編エッセイ集
    ひとつひとつの情景があざやかで目に残る。重めの本を読んでいるときの息抜きに良いかも。
    ふとした時にある一瞬がよみがえりそうで、いつまでもささやかに記憶に残りそう。あとがきを読んで長編を読んでみたくなった。

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    2012年03月21日
  • おとうと(新潮文庫)

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    私、この方が書く本が大好きです。

    家族同士の距離って、やっぱり近い様で遠いし
    遠い様で近いなぁ。

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    2012年01月16日
  • おとうと(新潮文庫)

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    冒頭の文章がすごくきれいで
    一気に引き込まれた.
    著者の実体験を基にした内容だが,
    いろいろな描写がリアルで当時の生活を
    感じることができた.

    最後に弟は結核で亡くなってしまうが
    最後まであたたかい目で弟を看病し続け―自分も感染するかもしれないのに

    ただの兄弟愛ではないと思った.

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    2011年11月03日
  • 季節のかたみ

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    季節感や、自戒することや、若いうちは自分もそうだったとか、職人さんは大抵嫁も職人だとか。感銘うけまくり。

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    2011年03月06日
  • 父・こんなこと(新潮文庫)

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    幸田文が、父・幸田露伴にまつわる思い出を綴った本。一風変わった露伴に対する娘としての反抗、愛情にジンとなる。

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    2011年01月22日
  • 崩れ

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    砂防の映画をきっかけに見る。この映画も相当面白かった。(A見さんありがとう。)
    恥ずかしながら幸田文を始めて読んだが、すごい。
    野望ともいえる望みを飾らない文体でユーモアも忘れず。
    20080214

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    2009年10月04日
  • おとうと(新潮文庫)

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    間近に同じ年頃(中学生)の男の子を見ているもので、次第に「不良」になっていく碧郎の姿に、切ないものを感じた。現代でもそうかもしれないが、そういう道に追い込まれてしまうのは、少なからず周りにいる大人たちに責任がある気がした。
    にしても、わずか3つ上なのに、母親のように弟を見守る(後半では、看守るといえる)姉のいじらしさ、けなげさ。だからといって決してきれいごとだけではなく、複雑な胸の思いが綴られていて、胸に迫るものがあった。

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    2013年04月16日