エイモアトールズのレビュー一覧
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ネタバレ面白い!!
「夏の霜:ブレイク・クラウチ」(パインズ)
人間はかしこい、AIもまたかしこい。
けれど、やはり人間はやらかしてしまう。同じようにAIもまたやらかしてしまう。
「エマージェンシー・スキン:N・K・ジェミシン」(第五の季節)
ずっとずっとの将来ありそうだな、と思ったり。
「方舟(アーク):ベロニカ・ロス」(ダイバージェント)
哀愁漂う
これが一番好き
「目的地に到着しました:エイモア・トールズ」(モスクワの伯爵)
後半に出てくるバーの二人がナイスキャラ
「最後の会話:ポール・トレンブレイ」(終末の訪問者)
かなしいかな、やめられないのだね
「乱数ジェネレーター:アンディ・ウィアー」
量子ビットやら難しそうに感じるも、頭がいいだけではない。冷静さ度胸もあって、ラストはおぉ~って感じでスッキリ -
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ソフィアとの会話やゲームをする伯爵が大人気ない感じで微笑ましいなと思いながらもカテリーナから親友ミーシカが編纂した本を受け取ったシーンやソフィアとの最後の晩餐のシーンが切なくて印象的だった。
映画「カサブランカ」は観てないけど、自由を求めてアメリカを目指す姿が本作と重なったり、本作も戦争や政治の混乱が背景にあって、この2作品が響き合っていることが分かる。
伯爵の貴族然とした優雅な振舞いや会話のユーモアは本作のテーマである境遇の主人であるからこそできることであって、どんな環境であっても朗らかであれとエンカレッジする本作は多くの人に読んでもらいたいと思う作品。 -
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2度のロシア革命を経てボリシェヴィキ(革命政府)が統治をする1922年モスクワで、革命前は聖アンドレイ勲章を持つほどの貴族ではあるものの、現在は革命思想に賛同しないとみられる無目的な堕落者と見なされた貴族階級のアレクサンドル・イリイチ・ロストフは革命政府の命令によりモスクワのホテル“メトロポール”から出れば、銃殺するという条件で即時の銃殺刑を免れる。
ロストフ伯爵は自由のない惨めな身になっても境遇の奴隷にならないよう、紳士としてメトロポールの人々と接してゆく。
本書はメトロポールでの出来事に限定されているので、少し退屈に思える時もあるかもしれないが、洒脱な会話と展開、20世紀ロシアの社交界という世界観が飽きさせないし、またプーシキン、トルストイ、ドストエフスキーといったロシアの文学からの引用は読書好きならより面白く読めると思う。
作者はスティーヴン・キングのように子どもを魅力的に書くのが上手いように思う。本書の中では知性的かつ素朴な倫理観を持った、けれども生真面目すぎて危うい少女ニーナが描かれているが、著者の別作品「リンカーン・ハイウェイ」の少年ビリーも読んでいて好ましい人物だった。
激動の20世紀前半期におけるロシアの政治・社会情勢が本書の時代背景だが、大人が恭順しているものごとの仕組みや価値観を子どものまなざしによって、ナイーブではあるが時に鋭く、時に真理とも思えるよう問いかけられていると感じることが、著者の作品を読んでいるとある。
上巻の終わりには時が1938年となり、ロストフも48歳になっている。そんな中、新たな展開が訪れて上巻が終わるので、下巻で物語がどんな展開を見せてゆくのか期待しかない。 -
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ネタバレ神に見放されたと思った時、自分でどうにかする力がある。
人生はダイヤモンドを横にした図。いつの間に狭くなって最期は1点になる。
とどまるから、外側には羨望、内側は強欲に。
移動しよう。未来は、自分で何にでもなれる。
怒りは10秒数えて静める。自分の人生を棒にふらない。友は選ぼう。
ホワイトライ。
ラストが予想外。確かにアメリカ人が好きそうな映画のような終わり方!
面白かった。
ページターナー。
モスクワの伯爵より好き。
サリーは、あの時代から次の新しい時代の女の生き方!
ソー サリー キャン ウェイト♪
2024年に読んだ本で1番好きです。 -
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ネタバレ読み応えありすぎのロードノベル。深い味わいがジワーっと沁みてくる文章で描かれる、主人公格4人と脇を固める個性的な登場人物の考えや生き様が実に良い。人生を旅する小説の魅力が670Pを超えるページ数にすらあふれるほどに詰まっている傑作。
分厚さと多視点の構成に敷居を高さを感じるが、難解な文章でもなくリズムも程良くて次第にはまっていく。腕がダルクなる書籍の重さはツラかったが(笑
エメットとビリー兄弟、ダチェスとウーリーの脱獄組、きっちり姐さんのサリー、ユリシーズ、タウンハウス、アバカス…かれらの生き様思想のタペストリーが編みこまれた先のラスト。好みが分かれると色んな書評に書かれているが(俺は絶対に好きじゃない)、読んだものにしかこの模様の是非は語れない。
忘れられない至高の読書時間となった。いやホンマ実に素晴らしい! -
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ネタバレロードノベルかと言われると、自信を持って頷けない部分もあるかなぁ。読書体験そのものはたしかにロードノベルだけれど(笑)
クセノスは歴史上の人物の名前のように聞こえるがクセルクセス(古代ペルシャ王)とかきセノフォン(古代ギリシャの軍人、哲学者)とかのような人名ではない。 クセノスは外国人、見知らぬ者、友人を意味する古代ギリシャの言葉だ。もっと簡単に言うなら、他者である。アバーナシー教授の言うように、 クセノスは人がほとんど気づかない、目立たない身なりをした、その辺にいる者のことだ。歴史全体を通してさまざまな姿で出現した。 夜警や従者、使者や小姓、店主、給仕あるいは放浪者として普通は無名で、得体が知れず、きわめて頻繁に忘れられているが、 クセノスは常に正しい時に正しい場所にあらわれ、出来事の過程において欠かすことのできない役割を演じる。(p.651-652)
というのがテーマなのだろうが、色々な人たちの出会いで主たる登場人物の4人の何かが変わったようにはみえない。道行き後のサリーがエメットをどのように変えたのかが知りたかったがその前で話は終る。
エンディングについては賛否が分かれそう。
どこかトレヴェニアンを思わせた。
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ネタバレ「夏の霜」ブレイク・クラウチ
人工知能モノ。最初は世界観が飲み込めなかったが、ゲームだとわかり、そこからは新しい人工知能の誕生にワクワクした。主人公が女性でレズビアンなのがイマドキ。でも子育てや夫婦?仲がうまくいかないところは普遍的。
主人公と一緒になってマックスに騙された。ブライアンを殺すところはゲームと一緒だったな。
“喉の奥に金属の味がする。”の絶望感が良かった。
AIに愛された人類はAIのようにされてしまうのか。
「エマージェンシー・スキン」N・K・ジェミシン
宇宙人モノ。はるか昔に分化した地球人類だが。
温度差がシュールで笑ってしまう。一大隠密プロジェクトのはずが、地球の人には筒抜けで、任務に気負っていた主人公がだんだん馬鹿らしくなっていく気持ちに同調できた。
与えられた環境と支配の声に疑問を持たずに言いなりになるなということなんだろうな。
「方舟」ベロニカ・ロス
終末モノとして、最後に残った人間の動向が面白い。植物学者。新種のランの発見。それまでの会話と父と母の記憶で、残るのではなく旅立とうと決心したのが良かったな。希望が生まれた瞬間。
「目的地に到着しました」エイモア・トールズ
デザイナーズベイビーモノ。
家族単位での個人のモノとして考えてたら国家が軍事的に介入していたというオチというか、設定。
自分が子供に望むように国家が国民に望んでいる。
IFを3つ見られたのが面白かったし、成長段階を分けていたのも面白かった。奥さんはこれから過渡期で変化前、自分は変化後。変化によってどうなるかわからない不安定さも良かった。
「最後の会話」ポール・トレンブイ
クローン人間像モノ。アンが、アンのホームビデオは何回も見たが最後は数回しか見てないということは、そこまで成長出来たものも数が少ないのかな、と考えた。記憶を引き継いでも、彼は彼であるが自分自身ではないという感覚が面白いな。
でもアンが必死になってクローンを作り出すのはわかってしまう。
「乱数ジェネレーター」アンディ・ウィアー
量子コンピューターモノ。
面白かった。カジノに限定しての攻防と最後の駆け引き。短いながらも緩急あって面白かった。さすが。 -
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恋愛小説であり、移民二世で労働者階級出身の聡明なヒロインがマンハッタンでいかにのし上がっていくかを描くサクセスストーリーでもあり、何より、魅力たっぷりな登場人物たちとの出会いや別れを描いたこの本は爽やかな青春小説だと思う。
きらびやかで華やかで底抜けに明るいニューヨークとそこに生きる人々を描きながら、破滅を予感させるようなストーリー進行は「華麗なるギャツビー」を彷彿とさせる。
個人的にはとっても映像化してほしい作品。見たいシーンがたくさんある。
大晦日にティンカーが子供と一緒に雪合戦に興じるところ、ケイトがウォレスに銃の扱いを教えてもらうところ、普段は冷静沈着なケイトが取り乱しカフェでティンカーに吐き捨てるように責めるところ、ディッキーの紙飛行機への情熱と精緻さ、ハンクとの会話、屋根へ腰掛けたケイトとティンカーのやり取り…等等。
知るはずもない1930年代のアメリカの、目に浮かぶような情景がこれでもかと散りばめられ、起承転結がはっきりとした、切なく爽やかで最後まで美しい作品です。 -
Posted by ブクログ
自分の境遇の主人とならなければ、その人間は一生境遇の奴隷となる
高級ホテルに軟禁状態のロストフ伯爵が、紳士としての矜持で日々を過ごす様子に背筋の伸びる思い。
ホテルのレストランのサービスにがっかりすることがあったときに伯爵が思い出すのは、ロストフ伯爵夫人の「容易にへこたれる忍耐は到底美徳とはいえませんよ」という言葉。
ホテルで出会う幼い友人たちやホテルのスタッフたちの言動を尊重しそこから学び、さらには楽しみを見つけていくロストフ伯爵の姿に日々の楽しみの見つけ方や姿勢を教えてもらっている気持ちにもなります。
そして料理やワイン、当時の服装や建築、本や歴史などの細かい描写もまたこの小説の大きな魅力です。それらすべてを抜き出して書くと膨大な量になりそうですが、ディテールの描写が物語をさらに豊かにしてくれているように思います。
個人的にはロシアの名前に馴染みがなくて覚えにくいので、文庫本のしおりとしてついている登場人物一覧に助けられています。
ちょっと気になる点としては、途中で注釈が入ってくる構成になんだか慣れないこと。すごく素敵な小説なのに完全に物語に入り込めないのは構成が理由なのか…。でも全体としてはすごく好みです。 -
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ネタバレ翻訳小説特有の文章はなかなか頭に入ってこないけれど、物語自体は楽しめた。
204ページ文中の「ここモスクワの状況も予測不能になる。手綱を取ることになる人間次第で、この首都の扉が世界に向けて大きく開くか、あるいはばたんと閉じて内側からかんぬきがかけられるか、変わってくる」
今のロシアを象徴しているような言葉だ。
ロシアの閉鎖的な政治背景も関係しているため「どうしてソフィアは髪を切ってまで逃亡しなければいけないのか?」など理解しにくい点もあった。
せっかくピアノが上手なのに、ソ連から亡命してピアニストとしてやっていけるのかとか、大切な舞台の後に父親に任された任務があると、舞台に集中できないだろうな…とか色々余計なことが頭をよぎりつつ。ソフィアの母ニーナがどこにいるのかも気になる。
とはいえ伯爵がニーナと出会ったことで父親となり、外の世界を見せてあげたい、自分も自由になりたいと思えたことは大きかった。物語では語られていないが、ソフィアと伯爵が穏やかな気持ちで再開できていたら幸せだ。 -
Posted by ブクログ
ロシア革命により、高級ホテルに無期限で軟禁される刑(一歩でもホテルの外に出たら銃殺)に処された伯爵の前向きハートフル軟禁ライフ物語かと思いきや、けっこうなスリルを味わえてハラハラドキドキしてしまった。なんと大胆なーーー!
伏線回収が怒涛の如くあり、いやこれ伏線回収なのは解るんだけど、伏線がどんなもんじゃったかが覚束ない。
この人!この人、前のほうでチョイ役で出てたよね?そん時、何で出てた?どのエピソードの誰!?
この手がかりに覚えがある!何!?何やった!?
・・・さらっとおさらいして、だいたい判ったのだけど、主席行政官だけが判らない。誰!?どこで出てた!?
もう一回読み直さなきゃダメかーーーーーーーーー!
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「 叡智のもっとも確かなしるしは、常に朗らかであること」 -
Posted by ブクログ
1922年、ロシア。革命政府に高級ホテル(の屋根裏部屋)無期限軟禁刑を言い渡され、ホテルから一歩外に出れば銃殺刑となったアレクサンドル・イリイチ・ロストフ伯爵の軟禁ライフ物語。
主人公の伯爵はホテルから一歩も外に出ないのだが、ホテルのロビーやレストラン、バーの様子から革命後の近代ロシアの世風の移り変わりが知れて、実におもしろい。
私が高級ホテルに軟禁されたら「うわーーー!お散歩許可をーーー!外の空気をーーー!」ってなりそうだけど、伯爵は積極的に軟禁ライフを過ごしていて、本に挟んであった栞に書いてあった「自分の境遇の主人とならなければ、その人間は一生境遇の奴隷となる」という言葉がズシリと来る。
私はきっと境遇の奴隷タイプ。