エイモアトールズのレビュー一覧

  • モスクワの伯爵
    長い。しかし面白い。
    本文600頁を超えるのに、特漉き用紙を使っているのか、少し部厚いくらいの製本になっている。
    歴史ある高級ホテルの室内装飾を思わせるカバーの色使いも、この本にふさわしい上品さを感じさせてくれる。
    いまなおNYTのベストセラー・リストに名を連ねているのも納得できるもので、これをしっ...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    装丁のブルーグリーンに惹かれて手に取り、見返しを読んで購入。まだまだ始めなのが嬉しい。久しぶりに好きな本見つけた。どんな風に進むのか不安もあるけど、とにかく今は出会えて嬉しい。


    読み終えて、、、
    初めは、気持ちの穏やかさや品格の良さの持つゆったりとした印象が心地よいと思った。甘かった。最後の方は...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    1922年ロシア革命後に軟禁刑になったロストフ伯爵。ロシアの高級ホテルの屋根裏部屋で過ごすことになりホテルから一歩でも外に出れば銃殺刑に。ホテル内の閉ざされたなかでも伯爵は背筋を伸ばし紳士として周りを思いやりながら生活する。ホテルスタッフたちとの交流、友情、少女との出会い。そこからの鮮やかな日々。軟...続きを読む
  • リンカーン・ハイウェイ
    1954年、アメリカ。
    18歳のエメットは更生施設を出所し、弟が待つネブラスカの自宅に戻って来たが、そこには施設から逃げ出したダチェスとウーリーもいた。
    エメットと弟は、母が暮らしているはずのカリフォルニアに行き、心機一転、新しい生活を始めるはずだった。だが、ダチェスとウーリーに愛車のスチュードベー...続きを読む
  • フォワード 未来を視る6つのSF
    アメリカが誇る実力派SF作家の中編集。
    仮想空間内のキャラクターが人格を持ち始める編者クラウチの「夏の霜」から始まり、今や泣く子も黙る、飛ぶ鳥を落とす勢いのアンディ・ウィアーの量子コンピュータでカジノをハックする「乱数ジェネレータ」で締める。どれもモダンでキャッチー。イマドキのSF。退屈な小片などひ...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    1922年、革命後のロシア(ソ連)。新政府によって王族や貴族が次々処刑されるなか、パリから祖国に戻り、そのまま残ることを決めたアレクサンドル・ロストフ伯爵。過去に発表した一篇の詩のおかげで死を免れた伯爵だが、それからはモスクワの中心地にある高級ホテルから一歩もでられない軟禁生活を送ることに。滞在して...続きを読む
  • 賢者たちの街
    「モスクワの伯爵」同様、最初は少し読みづらかったが途中からめちゃくちゃ面白くなった!!恋愛、友情、野心、郷愁…。
  • 賢者たちの街
    世界恐慌や第二次世界大戦といった歴史的出来事の影響を受けた1930年代のニューヨークが舞台。

    現代とはかけ離れた世界の中で(煌びやかであり貧しくもある)、人々がどんな考えをもち、暮らしを営んでいたのか垣間見ることができて、面白かった。

    育った環境や性格の違う登場人物たちが下す、人生の選択。イヴの...続きを読む
  • 賢者たちの街
    前に読んだ『モスクワの伯爵』と同じ作者。『賢者たちの街』の方がデビュー作だけど、自分はデビュー作の方が好きかも。
    装丁といい、主人公が上流社会にお邪魔するところが『グレート・ギャツビー』ぽいと思ったけど、それみたく作中モヤモヤすることはほぼなかった気がする。

    ヒロインは周りの玉の輿を狙うDream...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    ロシア文学や、彼の国を舞台にした話に関しては物々しくて殺伐とした印象があった。(イラストもさることながらライトグリーン・ゴールド・モノトーンのコンビネーションが完璧な表紙とそれにマッチした上品な花切れに一目惚れしたのが動機…)

    それに対して本書はお貴族様が主人公なので、彼の人柄や彼を取り巻く世界が...続きを読む
  • 賢者たちの街
    1966年、NYの近代美術館(MoMA)で開催された古い隠し撮りの写真展(実際にあったものらしい)で懐かしい人物が写っているところからスタートする。始まりからお洒落。
    主人公ケイト・コンテントは大恐慌(1929年)のとき16歳となっているから、1913年生まれということになる。
    1937年から39年...続きを読む
  • 賢者たちの街
    1930年代後半のニューヨーク。
    若いケイトとイヴは、銀行家ティンカーと偶然出会う。仕事と恋と華やかな上流社会との交流。
    抑えられない恋心と自尊心の間で、それぞれが自分に正直に生きていこうとしたのかな。
  • 賢者たちの街
    『モスクワの伯爵』で、とんでもない逸材を引き当てたと思ったエイモア・トールズの、これが長編デビュー作。一九二〇年代から一九五〇年代のロシアを舞台にしたのが『モスクワの伯爵』なら、これは一九三七年のアメリカ、ニューヨークが舞台。まるでタイムマシンに乗ってその地を訪れているかのような、ノスタルジックな世...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    ロシア革命によりモスクワの高級ホテルに軟禁されることになったロストフ伯爵。スイートルームから屋根裏部屋へ移され、ホテルから一歩も出ることができなくなる。だが、伯爵はそれまで通りホテルでの生活を紳士として続ける。ホテルの従業員たちと親しくし、貴族としての身のこなし方や知識からレストランで重宝され、泊ま...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    ロシア革命の後、ホテルに軟禁されてしまった伯爵の半生。
    時代に流されながらも、「自らの境遇の主人とならなければ、その人間は一生境遇の奴隷となる。」をモットーに、紳士的で洗練された日々を過ごす。
    そこには出会いも別れもあり、幻想的なラストを迎える。
  • モスクワの伯爵
    久々に読み応えのある小説を読みました、面白かったです。
    設定に合わせて、旅館に閉じこもって読みました。今年の夏休みの思い出。
  • モスクワの伯爵
    ロシアと言うと、本だとトムロブスミスのチャイルド44、絵画だと奇しくも作品内でもあがっていた雷帝が自分の息子を殺しちゃうやつ、映画だとナイトウオッチャーとかからのイメージがメインだった。知らない(想像もしなかった)ロシアがそこにあった。こんなに愛すべき魅力的な人々で溢れた国なの?(失礼)というのが正...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    不思議な小説。帝政ロシアからソ連へと変わる時代を舞台とする。主人公のロストフ伯爵は裁判で、メトロポール・ホテルを出たら銃殺という刑に処される。ロストフ伯爵が暗い人生を歩むのかと思いきや、ワインホテルの食事を楽しみながら、それほど不自由ではない生活を送る。転機はソフィアという子供を預かったところから。...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    書名からロシア文学だと思うかもしれないが作者はアメリカ人。原作は英語で書かれている。原題は<A Gentleman in Moscow>(モスクワの紳士)。邦題は主人公アレクサンドル・イリイチ・ロストフが帝政ロシアの伯爵であることに由来する。小説が扱うのは一九二二年から一九四五年まで。小説が始まる五...続きを読む
  • モスクワの伯爵
    読みたかった本の中の一冊。 チャーミングな小説でしたが、最後のスリリングな展開には心踊りました。ロシア版『ショーシャンクの空』?。『自分の境遇の主人とならなければ…』は良い言葉でした。 600ページ、大晦日に読み終えて良かった❗映画『カサブランカ』、観てみます