小佐野彈のレビュー一覧

  • ビギナーズ家族

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    同棲カップルが子供を育てる苦悩と喜びを描いた素敵な作品です。
    熾烈な小学校受験の話は、信じられないですが現実にもある話かしら?知らない世界を垣間見ることができ新鮮です。

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    2024年07月19日
  • 車軸

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    ネタバレ

    面白い。2つの車輪だけでは走れない。走るためには2つの車輪の間に車軸が必要。車輪は車軸を通してしか繋がれない。車軸は車輪が繋がるための道具でしかない。本物の堕落への道を走る2人の車輪と1人の車軸の物語。タイトルの意味もそして本物の意味も、今の自分にドンピシャの作品だった。

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    2023年12月17日
  • ビギナーズ家族

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    小佐野彈さんの名前をはじめて見たのは、「たわわ台湾」という朝日新聞のコラムで。
    私は気に入った新聞記事をスクラップ(いまどきアナクロですな…)する癖があるが、2021年12月23日の記事はこうだ。
    ――台湾在住の小佐野さんがたまに帰国すると、友人たちはあえて中華料理ではないイタリアンなどで会食をセットしてくれる。でも本音を言えば、彼が日本で真っ先に食べたいのはそれらではなく「『日本の』中華料理」だ。台湾では大陸を含めた各地の中華料理が食べられ、たしかにそれらは本格的でおいしい。だが日本のまちなかにある中華料理の味が恋しい。実際、彼は帰国後に都心のチェーン中華料理店で中華丼を注文し、「肉と野菜が

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    2023年07月20日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    恋の駆け引き、男同士の上下関係、売れない悲しみ
    感情がぎゅっと詰まってる一冊。
    でも短歌だからあっという間に読めて楽しい。

    ★この人を支えたい!会いたいホスト短歌賞

     君の来ない夜にトイレで聞いている
      あいつの席のシャンパンコール

    寂しいトイレと盛り上がる場内の対比が好き。
    トイレの扉一枚隔てて全く違う空間が広がっているのが情景として分かる!
    扉の向こうとこちらとでは、照明の明るさも、音の大きさも、空間の広さも、人の感情も何もかも違う。
    扉の向こうからドンドンした低音が響いてくるのを項垂れながら聞くホストの姿を勝手に想像して悲しくなる。
    寂しいのは「君が来ない」からっていう理由がキュ

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    2022年12月13日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    買ってから2巻目だと気づいた。
    自由でのびのびしていておもしろかった。職業色が全面的に出ており、知らない知見を得た。私も短歌を詠みたくなった。

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    2022年11月19日
  • ホスト万葉集 文庫スペシャル

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    想定外の面白さだった。ホストだのキャバ嬢だのは客を掌で転がして金を絞り取るような職業という悪いイメージで嘆かれることが多いけれど、実際のホストたちはそんな上手い話ばかりではないのだ、ホストもホストなりの苦労と悩みがあるんだ、というのがものすごく伝わってくる。短歌だけでなくホストとの座談会も収録されているから、より一層なるほどと思わされる。短歌の内容もホストと客の関係性だけにとどまらず、男のプライドだの仕事の誇りだの親への感情だの様々混ざっていて、好きだなと感じた歌が幾つもあった。

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    2022年10月17日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    ネタバレ

    NHKで特集されていて、今日たまたま書店で見かけたので購入。短歌を読んでいくと、これまで私にとっては記号でしかなかった「ホスト」が、一人ひとりの人間なのだとしみじみ思う。


    特に好きだなと思った5首。

    ・愛してる口先だけで言われたと分かっていても魔法の言葉

    ・約束をしたから買ったバスソルト何気ない君の小さなおねだり

    ・あの人はそんなんじゃないと言う君も言われるアイツも素敵なんだね

    ・嫉妬深い君がイヤだと泣くからさ抜けばいいのに今日もオナ禁

    ・夕暮れと共に目覚めて家を出る夜から始まる僕の一日

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    2020年10月16日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    第2段が出てたー!
    コロナの勢いが衰えない中でZOOMで続けられた歌会。
    世の状況を反映しながら、色恋、仕事、社会など、さまざまな言葉、表現で
    彼らにしか書けない歌が生まれる。
    巻末の座談会を読んで、確かにこれは仕事詠でもあるんだなと気付く。
    コロナの中にあったリアル。
    いずれコロナ禍という大きな歴史を記録した本にもなりそうな。
    川柳めいた笑えるものもあり、小説のように世界が垣間見えるものもあり。
    選考している側からは、読み手の上達具合や出世具合まで分かるようで面白い。
    またプロの歌人が忘れていた基本のようなものを、刺激する力もあるようだ。

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    2025年05月13日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    1巻目より上手くなってる!
    お母さんの歌がいいわー

    最近は ホストごときで悩んでと 鼻で笑ってやったりもする

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    2024年08月10日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    和歌とホストは、相性がいいだろうなと思っていました。
    読んでみてなるほどなと思いました。
    平安貴族は仕事と恋愛のために、せっせと歌を作りました。ホストもそれに重なるところがかなりあります。
    ただ今まで誰もこの二つを結びつけていませんでした。
    それをした手塚氏は、凄い人だなと思いました。
    一読する価値のある本だと思います。
    私は今日から三大和歌集を教える為の参考として、朝1時間少々でざっと読みました。
    全く関係を持たなかった世界を少し垣間見る事が出来て、楽しかったです。

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    2024年07月02日
  • ビギナーズ家族

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    とんでもないお金持ちの家に生まれ恵まれた環境で育ったと思われる主人公が、30ぐらい歳の離れた異母弟を養子に迎えて同性パートナーと子育てする話
    パートナーとの出会いから始まったので、2人の話かと思ったらお受験がメインだった
    登場人物の育った環境にもお受験戦争にもピンとこなくて感情移入は難しそうだが、だからこそ淡々と俯瞰的に読み進めることができた
    主人公は恵まれた環境を享受しながら、飄々と世間を渡り歩いているが、その実自身も強さもなく、気持ちも浮き沈みしがちだ
    そんな中で子育てとお受験を通して自身の弱さや醜さと向き合い、傷付き涙しながら成長していく話であり、セクシャルマイノリティの現実の話であり、

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    2024年03月22日
  • 僕は失くした恋しか歌えない

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    青春の悩み、不安、葛藤、苛立ち、いろいろ
    それから成長

    性的指向や家庭環境は私自身とかさなるところは全然ないけど、この自伝的小説を読んで胸が苦しくなったりドキドキしたりとても共感できた。

    若くてエネルギーに満ち溢れて、矛盾だらけで痛々しくて、愛おしいなあと思った。

    短歌たちもとてもいいと思った。
    小説と短歌が両方あるのおもしろい。

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    2023年07月27日
  • 僕は失くした恋しか歌えない

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    素敵な歌がたくさんあった。メモした。
    生まれた境遇的には恵まれてるけど、本人にしかわからない悩みとか苦しみ、そういうののキツさって本人にしかわからないから、ただ環境だけ見て簡単に他人に「恵まれてるね」とか言うのはよくないってことに気付かされた。
    “「理解」にいたる道のりは険しい。ひとを理解することは、ひとの痛みや苦しみを追体験しないかぎり困難だと思うから。”

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    2023年05月07日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    純粋にセイシャルワーカー=男娼の大衆化されたもの、とまでは言えないがその周辺。あるい副次的産業。
    コロナ自粛で昼職は途絶えても風俗嬢は来店するらしい(射精産業に協力金は出ない)/歌舞伎町という表のシモの銀座に相当するエリアで女子昼職の社会的地位収入の向上に応じてホストも中卒普通から「早稲田慶応ザラ」に移行/プレバトの俳句は俺が唯一、配偶者と同時視聴する番組で、評価不定のうちにツベコベあげつらう楽しさ(歌の前では平等)は、平安時代からの大和心。17音とちがって31音は因果関係、時代変遷を描写できる/「褒めてもらいたい欲求」男性客はゲイバーにないものを求める/作者写真を見ると顎が弱そうで失望。村上

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    2022年10月10日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    コロナ禍でいろいろな記事を読んでいる時に、とても興味深いインタビューを読んだ。
    作家・辻 仁成さんと、歌舞伎町ホストの手塚マキさん。
    「夜の街」と「歌舞伎町」はコロナのエピセンターとして、あちこちから叩かれていた場所。
    でも実際のところはどうなんだろうととても気になっていて、
    この記事には、現在の歌舞伎町がやっているさまざまな対策や取り組みのことが語られていた。
    帯ニュースがどれだけイメージで夜の街を語り、
    世間の偏見におもねるような方向で報道しているのかとげんなりする。
    その中で、この本の存在を知って、がぜん興味が。

    コロナの感染が始まるより前から、手塚氏はホストを集めて歌会をやっていたら

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    2022年02月06日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    ネタバレ

    ホストが作った短歌。

    華やかな夜の宮殿眩しくてどんなリアルも見えないくらい

    この歌は、某舞浜の夢と魔法の王国に似てると思った。
    人を惹きつける、夢の宮殿。
    T●Rもお金が飛んでくけど、ホストクラブはその比ではないぐらいお金が飛んでくんだろうね~(^^;

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    2021年11月06日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    古来から、日本人は歌で愛を伝えてきたわけで、
    愛を売る職業のホストに短歌はもってこいなのかもしれない。

    全体的にストレートな歌が多かった。

    ホスト○年目でまとめてるので、
    ガツガツしていた句が、だんだん落ち着いたり、後輩ができたりして、
    ホストたちの生活の移り変わりを感じて面白かった。

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    2021年06月05日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    全く前知識なしで読んだけど、めちゃくちゃ面白かった。夜の街ばかりが敵視されていた中で、そこで働くホストが『泣いた赤鬼』というのは、なるほどと思うと同時に切なくなる。

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    2021年05月20日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    出オチ感があるタイトルだったけど、中身はマジメに短歌だった。ホストならではの心の機微が詰まっていて、妙に生々しくて良い。光源氏は元祖チャラ男という解説は、言い得て妙だと思った。

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    2021年03月06日
  • ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ

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    心に刺さる一句から、あけすけな一句まで。稚拙と思うものも多いけど、誰かが何かを伝えようとする短歌はいずれも等しく尊い!

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    2021年02月28日