西尾潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これは、なんとも驚いたという…。
なんて言ったらいいのか、すべてが予想外のことで。
まぁ、何を予想して読んでたか、と言うのもおかしな話しなんだけど。
とにかくゆる〜い老後の話ではなく、かと言って慎ましく生活を切り詰めて、という堅実に生きる話でもなかったわけで…。
梨元ちとせ73歳は、同僚の古田中栄75歳と同じ職場の坂田パーキングエリアに膝の痛みを抱えながら通っている。
年金も医療保険もないひとり暮らしで老骨に鞭打って働き続けなければならない毎日である。
この職場の駐車場の車の中で遺体が見つかったあと次々と起こる出来事。
そのうち死亡した元夫の保険金が入るかもしれないと連絡が来てから思 -
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ネタバレ愚か者の身分という北村匠主演の映画を見て、続編があるというので読んでみた。元々小説が元になっている映画なので、映画には出てきていない登場人物も出ているらしい。一緒にビジネスをしていた女の子はまだ闇の中にいてマモルにお金が欲しいと連絡してくるシーンが印象的だった。誰かに追われているかもしれないと頭の片隅で思いながら生活するというのは、私が考えるよりずっと不安なことなんだろうな。どこまで現実と近くて、日本に住む人のどれだけがこういったことに関わっているのかは想像がつかないのだけど、みんなが幸せで生きていける社会であればいいなと思う。でも多分こういう映画や本に感化された翌日にはもう自分が思ったことを
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「儲け話があると人に言ってくる奴は詐欺か馬鹿」と言っていたのは誰でしたっけね。儲かる話なら自分だけの秘密にしておきたいのが普通だろうと。確かになぁと思いました(笑)。
もともと仲が良くて信頼の置ける人と一緒にビジネスをやってみたいということならともかく(それも乗り気にはなれないけれど)、そうではない人と始めるビジネスの話には思いっきり抵抗があるから聴きたくもない。
何十年も前、「久しぶりに電話をかけてきた友達と飲みに行く」と言って出かけた弟が、「マルチの勧誘だった」とがっかりして帰宅したことを思い出します(泣)。
著者の実体験がモチーフになっているそうで、「マルチにハマりやすい人の3つの -
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「愚か者の身分」の西尾潤の作品なので読んだ。自身の体験に基づくネットワークビジネス、つまりマルチ商法に関する小説。流石に作者の実体験に基づくだけあって描写がとても詳しい。へえ、こうやってランク上げたり人増やしたりするんだなって思うんだけど、こいつらの言ってる「ビジネス」って他の人誘うことだろ?仕事かこれ?アホなの?って思いは捨てられなかったな。興味深かった。
でも、まずマルチにハマってく主人公に全く共感出来ないのよね。特に光るところもハッとする描写もなかった。実体験からマルチを詳しく描いてる点だけが評価できた。愚か者シリーズと比べると物語としてはかなり劣るなあって印象。
そう言えば20代前 -
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Netflixで映画版を先に観て、とても印象に残ったので原作を読んでみた。映画は2時間の限られた時間しかないので、原作→映画よりも映画→原作の方ががっかりしないのかもな。
映画では描かれなかった人物の視点も含めた群像劇で、視界が広がりとても良かった。それぞれの視点にもミステリ的な要素があって、真実に迫っていく描写はスリリングだし、小道具や舞台の描写がスタイリッシュで現代的でありながら、貧困や無戸籍やさまざまな生い立ちみたいなテーマも扱ってた。
その中でも多分作者が言いたかったのは、真の悪と、悪ではないのに悪をすることでしか生きられない者たち、ということなのかな。そこに対してこの作品には明確 -
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ネタバレ戦後を生き抜いた美容家の凄絶な一代記
※本作はフィクションです。
輝山マムの歴史は華々しいものではなかった。
長崎の原爆から始まり、最初は原爆と爆弾の後遺症の恐ろしさを知る。
そして、妹との再会も感動的!
まず、スタートから涙なしにはいられない。
一瞬、本作を読んで「国宝」を思い出した。
しかし、本作は「国宝」よりはわりとスラスラ物語が進んだ印象。
「美しさって、なんだろう…?」
輝山家の人たちは、みんな「美」に囚われている。
この本のタイトルにもなっている「審美」。
● 「真美は、ありのままの美。 審美は、それを選び取り、判断する眼」
(文中の言葉を引用)
このセリフが印象に残っ