西尾潤のレビュー一覧
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マルチ商法にハマる20代女性を主人公に、承認欲求や自己顕示欲を埋めながら借金を膨らませていくプロセスを描いている作品。自爆営業や名義貸しによってローンが増えていき、気づけば数百万円もの借金を背負わされている。手もとに残されたのは効果の定かではない健康器具やサプリメントなど、正価の何倍もの値段で取引される怪しい商品である。
鹿水真瑠子は新卒で入った職場に馴染めず、辞めてバイトで食いつなぐ毎日だった。友達も少なく張り合いのない生活を送る中で、バイト先で目にした「磁力と健康セミナー・無料開催」に参加することでその人生が転落し始める。高額なマットレスを購入し、それを紹介しながら下部組織を拡大していく -
無料版購入済み
犯罪者集団の話
足許を見られて犯罪の手先にされている若い男女が出てきます。戸籍等を買うのが仕事のようで、複数のスマートフォンを駆使して複数の人間としてやり取りしているようです。
ただ敵味方の区別等もこれだけでは分かりにくいし、あまり感情移入できるような出来栄えではありませんでした。 -
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ネタバレ初見を映像で見るには中々勇気が必要そうだと知り、原作を読み始めました。
章ごとに主人公が切り替わる短編集。ストーリーが全て繋がっているというわけではないですが、同じ世界で生きている愚か者とそれに関わる人々の話です。
どこかで伏線が回収されたり、どーん!と解決するのかな?と思っていましたが、そんなことは起きず。まあ、どうにかできる力があるならば愚か者にはなっていないよなと。
それでも、ひとつひとつの章で彼らはこれからどうなるんだ?と思わせる引きと魅力がありました。特にタクヤと梶谷のこれからが。
落っこちたおにぎりの埃を払い、何食わぬ顔で新しいおにぎりを渡して自分は落っこちたおにぎりを食べる。そん -
Posted by ブクログ
「マルチの子」が面白かったので、同じ作者ということで読んでみました。
70歳過ぎても高速道路のPAとかSAとかで働かなければならない現実。
老親の介護で離職したあげくの車中泊生活。暗澹たる貧困の状況が淡々と、当たり前のように描かれていく。お先真っ暗なのに、当事者は妙に明るいんですな。
なんも考えてないから。
考えてもしょうがないから。
なんでこうなったん??って、にこ的に思うんですけど、こういう人たちって
絶望的に金融リテラシーが低い。お金好きなくせに、必要なくせに知ろうとしない。
こうならないよう、気をつけようっと。
国が悪いとか、行政がーーとか以前の問題っすよ。
話としては、にこの好 -
Posted by ブクログ
高齢者ばかりがパートで働く坂田PA。主人公の梨元ちとせもここで働いている。先のことを考えずに生きてきたツケで、年金も医療保険も貯金(少しだけある)もない彼女は、働き続けるしかない。
……という導入部はまるで原田ひ香さんの作品のようだが、この先の展開はまるで違う(当たり前だが)。不特定多数の人が集まるPAなのに、一般道からも入れる特殊な構造から、ある種の人達が居座ることになってしまう。そのことから生まれた悲劇が雪だるま式に膨れ上がりやがて……。
面白かったのだけど、無年金者の設定にはあまり意味がなかったような? なのにタイトルにデカデカ(というわけではないが)と入っているのは羊頭狗肉かな。 -
Posted by ブクログ
主人公は坂田パーキングエリアに勤務する73歳の梨本ちとせ、年金も医療保険もない彼女はリウマチによる膝の痛みをなんとか誤魔化しながら、慎ましく生活していた…。同僚である75歳の古田中栄はぎっくり腰の持病を抱えながらも、引きこもりの息子と生活している…。駐車場には様々な問題を抱えた車中生活者がおり、ある日その車中から遺体が見つかる…。そんな中死亡した前夫の保険金が入る可能性があると、ちとせのもとに連絡が入る…。
怒濤の展開について行くのが必死でした(汗)。次から次へといろんなことが起こるけれど、それを適宜対応していくバイタリティーっていうのか、この人達すごいっ!でも、この人達の今後って??って考え