西尾潤のレビュー一覧

  • マルチの子

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    自己評価が低く、満たされない承認欲求を抱えている主人公。その隙間に入り込んでくる「マルチ商法」。
    人の応援が自分の幸せに繋がる素晴らしい仕事。幸せな未来は現在の自分が作る。人は人でしか磨かれない。人との出会いによって輝く。
    それらしい素敵なことを言っているようで、なんだか胡散臭い。
    借金地獄になっても抜けられない。
    本文に、主人公の「人に認められたかった」ということばが何回も出てくるが、やはり強い承認欲求を持っている人がハマってしまうのかなと感じた。

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    2025年08月03日
  • 愚か者の身分

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    戸籍があることが当たり前に生きてきたから、それによる恩恵をあまり深く考えてこなかったことに気付かされた。

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    2025年04月30日
  • フラワー・チャイルド

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    2018年の大藪春彦新人賞の受賞作家。
    期待して応援していますが、今作は、インパクトに欠けダラダラと進む印象でした。
    次作を楽しみに。

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    2025年02月03日
  • 無年金者ちとせの告白

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    「マルチの子」ではじめて知った作家さん。
    車上生活者がいる小さなパーキングエリアでの話。
    高齢者や介護者の辛い生活がなんだかリアルに書かれていて読みながら辛くなる部分もあったけれど、普通なら脇役になりそうなパートで働く高齢者が主人公なところが何だか斬新だった。

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    2024年06月04日
  • 無年金者ちとせの告白

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    「マルチの子」が面白かったので、同じ作者ということで読んでみました。
    70歳過ぎても高速道路のPAとかSAとかで働かなければならない現実。
    老親の介護で離職したあげくの車中泊生活。暗澹たる貧困の状況が淡々と、当たり前のように描かれていく。お先真っ暗なのに、当事者は妙に明るいんですな。
    なんも考えてないから。
    考えてもしょうがないから。

    なんでこうなったん??って、にこ的に思うんですけど、こういう人たちって
    絶望的に金融リテラシーが低い。お金好きなくせに、必要なくせに知ろうとしない。

    こうならないよう、気をつけようっと。
    国が悪いとか、行政がーーとか以前の問題っすよ。

    話としては、にこの好

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    2024年01月20日
  • 無年金者ちとせの告白

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    09月-02。3.0点。
    山梨のサービスエリアで働く老女が主人公。年金もらえず、SAで清掃業務。ある日、離婚した夫が亡くなり、生命保険がもらえるかもしれないという連絡が入り。。

    ありそうな話で、非常にリアル。何組かの底辺とも言える生活描写が上手い。

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    2023年09月05日
  • 無年金者ちとせの告白

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    坂田PAで働く ちとせ(73)と栄(75)の周辺で起こる様々な問題が描かれている。訳あって車上生活をする人達。介護、虐待‥果ては殺人にまで話が及ぶ。無年金がテーマの話かと思って手に取ったけど全く違った。ひとつひとつは重い問題なのにあまり深みを感じず。もう少し絞って掘り下げたものが読みたかった。

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    2023年07月10日
  • 無年金者ちとせの告白

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    高齢者ばかりがパートで働く坂田PA。主人公の梨元ちとせもここで働いている。先のことを考えずに生きてきたツケで、年金も医療保険も貯金(少しだけある)もない彼女は、働き続けるしかない。
    ……という導入部はまるで原田ひ香さんの作品のようだが、この先の展開はまるで違う(当たり前だが)。不特定多数の人が集まるPAなのに、一般道からも入れる特殊な構造から、ある種の人達が居座ることになってしまう。そのことから生まれた悲劇が雪だるま式に膨れ上がりやがて……。
    面白かったのだけど、無年金者の設定にはあまり意味がなかったような? なのにタイトルにデカデカ(というわけではないが)と入っているのは羊頭狗肉かな。

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    2022年10月11日
  • 無年金者ちとせの告白

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    主人公は坂田パーキングエリアに勤務する73歳の梨本ちとせ、年金も医療保険もない彼女はリウマチによる膝の痛みをなんとか誤魔化しながら、慎ましく生活していた…。同僚である75歳の古田中栄はぎっくり腰の持病を抱えながらも、引きこもりの息子と生活している…。駐車場には様々な問題を抱えた車中生活者がおり、ある日その車中から遺体が見つかる…。そんな中死亡した前夫の保険金が入る可能性があると、ちとせのもとに連絡が入る…。
    怒濤の展開について行くのが必死でした(汗)。次から次へといろんなことが起こるけれど、それを適宜対応していくバイタリティーっていうのか、この人達すごいっ!でも、この人達の今後って??って考え

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    2022年10月10日
  • 無年金者ちとせの告白

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    なんか詰め込み過ぎな気が。『無年金者ちとせ』という割に無年金問題にはスポットが当たっておらず、貧困車上生活者その他諸々の話という感じなのでその辺は期待外れ。でも中盤までは面白かった。坂上PAというパーキングエリアを舞台に、そこに勤務する高齢者とPAで生活する人々。お金に困っている人しか登場せず、暗い作風になりそうだが主人公の性格のおかげか湿っぽくはならない。次第に桐野さんの『OUT』を彷彿とさせる展開になり、高齢者だからこその?バイタリティと怖いもの知らずを発揮。ラストが大雑把でバタバタ収束した感が残念。

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    2022年08月13日
  • 無年金者ちとせの告白

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    無年金者で高齢者のちとせは今日も持病を持ちながらも働くしかない。それだけでもなかなか悲惨なのに、車上生活者、貧困、児童売春、介護、となんとも重たい話。なのにするすると読めてしまって一気読み。お先真っ暗な老女たちの未来はいかに!?ちょっとうまく行きすぎた気もするけど、頑張った者が報われる結末、私は嫌いじゃないな。

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    2022年07月25日
  • 愚か者の身分

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    大藪春彦新人賞の受賞作ということで手にしました。
    女性の作品だと読み終わってしばらく後に知りました。

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    2022年03月01日
  • 愚か者の身分

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    02月-15。3.0点。
    半グレの詐欺グループ。それぞれの登場人物たちが、一章ずつのストーリーに。
    読みやすくスイスイ進む。意外な繋がりがあったりする。
    軽めの小説だった。

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    2022年02月17日
  • 愚か者の身分

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    西尾潤『愚か者の身分』徳間文庫。

    第2回大藪春彦新人賞受賞作。白いカバーが殆んどの徳間文庫で一際目立つ黄色いカバーは期待の高さか。戸籍ビジネスに手を染める半グレたちを描いたクライム小説。

    ストーリー全体が強くつながっている訳ではなく、章が切り替わる度に主役が代わり、詳細が描かれずに結果だけが描かれるという消化不良の作品だった。特に終盤が酷い。文庫版特別書下しの『神尾あやこの憂鬱』も何のこっちゃという感じ。

    SNSを駆使し、女性を装い言葉巧みに相手の個人情報を引き出して、戸籍、身分証の売買が成立すれば報酬をもらえるという悪徳ビジネスに手を染めるマモル。ある日、マモルは上司の佐藤に仲間のタク

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    2021年05月15日