西尾潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画を見て衝撃を受けた。
途中、あまりにもグロくて退出してしまった時間が生まれたのが悔しいけれど、それを含めて原作が気になり読んでみた。
映画だけでは語れないそれぞれの思いや、過去の出来事などが原作では鮮明に描かれてあって個人的にはやっぱり原作がいいなと感じた。
闇バイトや戸籍売買。
私には遠い存在でテレビやSNSでしか見たことのない世界。
よく聞く言葉ではあるが詳しく知らなかったし知ろうともしなかった。
この世界に足を踏み入れてしまった人たちの過去の苦しみ、この世界から抜け出せずに″今″を生きるために必死に、闇に染まってしまっている人たちの苦しみ。
なかには軽い気持ちで加担してしまった人も -
Posted by ブクログ
これは、なんとも驚いたという…。
なんて言ったらいいのか、すべてが予想外のことで。
まぁ、何を予想して読んでたか、と言うのもおかしな話しなんだけど。
とにかくゆる〜い老後の話ではなく、かと言って慎ましく生活を切り詰めて、という堅実に生きる話でもなかったわけで…。
梨元ちとせ73歳は、同僚の古田中栄75歳と同じ職場の坂田パーキングエリアに膝の痛みを抱えながら通っている。
年金も医療保険もないひとり暮らしで老骨に鞭打って働き続けなければならない毎日である。
この職場の駐車場の車の中で遺体が見つかったあと次々と起こる出来事。
そのうち死亡した元夫の保険金が入るかもしれないと連絡が来てから思 -
Posted by ブクログ
章ごとに主人公が変わる構成で、これがとても良かった。
さっきの謎の子はこの子かとか、この人の目線からはこういう風に見えるんだとか、読み進めるごとに深みが増すようで楽しめた。
しかし内容がなかなかダークで・・・
綾野剛さん出演映画の原作という事で読んだが、
映画はどんな感じだろう。
相当グロいシーンが多そうだな。
ラストは何だか中途半端な感じ。
えー、これで終わりかー。と思っていたら、
何ともうすぐ続編が出るらしい。
それはそれで怖いんだけどね。
これ以上の恐ろしいことが起こるのかな。
穏やかな結末であることを願う。
11/15追記
遅ればせながら映画を観てきた。すごくよかったぁ。
原作 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画を観て衝撃をうけ、登場人物の中でも特にタクヤとマモルの人生や心情をもっと知りたいと思い小説を読みました。
映像作品を見たあとに、表情や声を思い出しながらこちらの原作を読んだため、原作のみ読まれた方とは解釈がちがうかもしれません。
戸籍売買、臓器売買、闇バイト
ニュースや記事で目にすることも多いそのフレーズに慣れすぎてしまっていましたが、実態を知りあまりの深刻さに胸がえぐられる思いでした。
そして構造としては加害者側である彼らにも、そうならざるを得ない生い立ちや環境、明日を生きるためには選択せざるを得なかったという現実に、やるせなさを感じ苦しいです。
命は平等に大切だなんて、ただの綺麗事 -
Posted by ブクログ
4分の3ぐらいまで読んだところで映画版を鑑賞。読みはじめたときの私のイメージでは、マモルが北村匠海、タクヤが綾野剛だったのですが、それでは年齢的に行き過ぎでしたね。
書き手はてっきり男性作家だと思っていたから、女性だと知ってたまげました。『ババヤガの夜』の王谷晶といい、この人といい。
登場人物たちみんな愚か者であることは間違いない。だけどこれまで気の毒にならざるを得ない境遇を生き抜いてきたのを知ると、クズだと罵れなくなります。
映画版で良い味を出していた木南晴夏演じる由衣夏は、原作のほうが出番少なくもやっぱり良い味。
鰺の煮付けと塩むすびに感じる幸せ。みんなどうにか生きてほしい。