西尾潤のレビュー一覧

  • 愚か者の身分

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    映画を見て衝撃を受けた。
    途中、あまりにもグロくて退出してしまった時間が生まれたのが悔しいけれど、それを含めて原作が気になり読んでみた。
    映画だけでは語れないそれぞれの思いや、過去の出来事などが原作では鮮明に描かれてあって個人的にはやっぱり原作がいいなと感じた。

    闇バイトや戸籍売買。
    私には遠い存在でテレビやSNSでしか見たことのない世界。
    よく聞く言葉ではあるが詳しく知らなかったし知ろうともしなかった。
    この世界に足を踏み入れてしまった人たちの過去の苦しみ、この世界から抜け出せずに″今″を生きるために必死に、闇に染まってしまっている人たちの苦しみ。
    なかには軽い気持ちで加担してしまった人も

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    2025年11月21日
  • 愚か者の身分

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    闇バイトの話。
    主人公たちの悲しい過去など切ない。
    面白くてすぐ読み終える!
    映画化しているので観てみたい。

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    2025年11月18日
  • 愚か者の身分

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    ネタバレ

    映画を観てから読んだ。
    映画では人物皆が感情的で必死さを感じたが、小説では皆が皆感情を秘めていてあまり表には出さない感じがした。マモルがタクヤを失ったことへの悲しさを表に出しすぎないで、自分の道を淡々と進む感じがまた人間味があって良かった。梶原も自分が運び屋を辞めるためにと言いつつもタクヤのために行動のほとんどが左右されてた。タクヤもまた、弟やマモル、江川などずっと人のために生きていて献身的でただただ純粋に辛かった。登場人物それぞれに深みがあって、続きが気になって読み始めたら止まらなかった。
    映画も小説もまたみたいと思った。

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    2025年11月17日
  • マルチの子

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    ネタバレ

    軽い気持ちで読み始めたけど、めちゃくちゃ惹き込まれた。誰もが1度は何らかの形でマルチ商法に関わったことあるんじゃないかな?そういう意味ではとても身近だけど遠い世界って感じの作品でした。まるこが客観的に見ると絶対ダメな方ばっかり選択してしまうことにヤキモキしながら、堕ちるところまで堕ちてバッドエンドか…と思いきやエピローグで少し持ち直してて安心したのもつかの間ただの被害者ではなかったことがわかり、最後まで裏切られた。あとがきまで含めて読み応え抜群でした。

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    2025年11月09日
  • マルチの子

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    ネタバレ

    人物描写、背景が巧妙でリアルすぎて、嫌悪感から読み進められなかった…すごい……
    主人公が悪意なく、生き甲斐と善意からマルチビジネスに没頭していくところが気持ち悪い

    終盤でライバルの女から、「無意識的に自分の都合の良いように記憶を塗り替えて、嘘を本当のことに思い込んで語る根っからの嘘つき」呼ばわりされているシーンで主人公の気持ちさを的確に言語化してくれたので気が済んだ。

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    2025年10月13日
  • マルチの子

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    ネタバレ

    なぜマルチにハマるのかというものが主人公の心情とともにわかりやすく描かれていると感じた。
    マルチの世界は自分に縁のないものだと思っていたが、繋がる人によってきっかけさえあればどんどん沼にハマっていく可能性もあるのではないかと思った。
    とにかくリアルに感じるし、大阪の地名もたくさん出てくるためイメージがしやすかった。
    物語がエンディングかなと感じたところからの伏線もとても良かった。最初のページに戻りました。

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    2025年10月12日
  • マルチの子

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    ネタバレ

    いやー、人って怖い。
    「最後には成功してほしい」と思いながらヒヤヒヤ読み進めたけど、私も騙された。
    ちょいちょい「アレ?」と思うところはあったけど、著者に上手にごまかされてた!
    「自分では画像検索しなかったの?」とか、「他の商品でローンけっこう組んじゃってたのね」とか、あとすっごく驚いたのは、金策の末の末でやっと自分の口座から引き出したところとか。「え?あったの?」って。
    エピローグで書かれていた、著者自身のマルチの経験を読んで、本当に本当に気をつけよう、と思った。
    怖いわ〜…

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    2025年07月04日
  • 無年金者ちとせの告白

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    ちとせさんみたいに一生懸命に、自然体、正直、誠実、慈愛深く、友達に恵まれて、生きることは、素晴らしい。それなのに……。

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    2025年02月11日
  • 無年金者ちとせの告白

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    これは、なんとも驚いたという…。
    なんて言ったらいいのか、すべてが予想外のことで。
    まぁ、何を予想して読んでたか、と言うのもおかしな話しなんだけど。
    とにかくゆる〜い老後の話ではなく、かと言って慎ましく生活を切り詰めて、という堅実に生きる話でもなかったわけで…。


    梨元ちとせ73歳は、同僚の古田中栄75歳と同じ職場の坂田パーキングエリアに膝の痛みを抱えながら通っている。

    年金も医療保険もないひとり暮らしで老骨に鞭打って働き続けなければならない毎日である。

    この職場の駐車場の車の中で遺体が見つかったあと次々と起こる出来事。

    そのうち死亡した元夫の保険金が入るかもしれないと連絡が来てから思

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    2022年09月13日
  • 無年金者ちとせの告白

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    何とも切ない物語。
    年老いた女性、引きこもりの中年、認知症の親と障害者の姉を車上で介護、
    不幸せながら前向きに生きていく、力強い主人公の明るさが良かった。
    大藪春彦新人賞受賞作家の3作目、また、こんな路線の作品を書いてくれることを楽しみにしています。

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    2022年07月30日
  • マルチの子

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    とても面白かった。
    もともとマルチの仕組みをあまり理解していなかったが、読み終わる頃には裏側まで理解できたように感じた。本を読んでみると、マルチで得をしている人というのは、本当のトップ数人だけであるように感じた。仕組み自体は犯罪性のあるものではないが、のめり込みすぎると人生が狂わされるのだと思った。

    筆者が実際にマルチをしていた過去もあったようで、内容は実情を捉えたものになっていた。そのリアリティだけでなく、小説としての伏線回収が気持ちよく繰り広げられており、大変面白い内容だった。

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    2025年11月24日
  • 愚か者の身分

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    映画がとても良かったので原作もと思い。

    映画では描かれない梶谷や谷口の生い立ちなど細かいところまで書かれていてなるほどなとなりました。

    西尾さんが仰っていたように、愚か者だけど自業自得だと突き放せない。現代社会はこの子達と向き合う必要があるのだと感じました。(勿論本当のクズもいるが)

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    2025年11月23日
  • 愚か者の身分

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    映画を見てから読んだから尚更情景が浮かびやすくて面白かった。最近夜職とか闇バイトとかそういうものがもっと身近に感じる。キラキラしたものにさえ思えてしまうけど、そうじゃない現実を覗ける本。

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    2025年11月22日
  • マルチの子

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    著者が実際の体験に基づいて書いており、マルチのリアルな手法が知れる。
    構造的には一部の人しか儲からない古典的なビジネスモデルにもかかわらず、今でもこれだけ普及してしまっているのには、承認欲求などお金とは別の魅力があるからなのかもしれない。

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    2025年11月22日
  • 愚か者の身分

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    映画鑑賞後に原作が気になり読んでみた。
    映画の方が面白かったのが正直なところ。本当にあの映画はよくできてて面白かったなと改めて思った。

    とはいえ原作がつまらないわけではなく、映画にはいない人物視点の話もありつつちゃんと話がまとまっていってて読みやすい。

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    2025年11月18日
  • 愚か者の身分

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    簡単に読めて面白かった。
    色々な登場人物の視点で描かれているので、分かりやすかったと思う。
    予想していた最悪の結末とは違ってホッとしたような、拍子抜けしたような…
    尻切れ蜻蛉で終わった感がある。
    二千万持って逃げた女の末路もそうだし、そもそも金に困っていたエピソードもないし…。
    ゆいかさんがいい女でよかったなー、って感じ。
    ま、主人公は結局、犯罪者集団の一味ではあるので、それに肩入れするのもおかしな話だとは思うけど。

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    2025年11月15日
  • 愚か者の身分

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    章ごとに主人公が変わる構成で、これがとても良かった。
    さっきの謎の子はこの子かとか、この人の目線からはこういう風に見えるんだとか、読み進めるごとに深みが増すようで楽しめた。

    しかし内容がなかなかダークで・・・
    綾野剛さん出演映画の原作という事で読んだが、
    映画はどんな感じだろう。
    相当グロいシーンが多そうだな。

    ラストは何だか中途半端な感じ。
    えー、これで終わりかー。と思っていたら、
    何ともうすぐ続編が出るらしい。
    それはそれで怖いんだけどね。
    これ以上の恐ろしいことが起こるのかな。
    穏やかな結末であることを願う。


    11/15追記
    遅ればせながら映画を観てきた。すごくよかったぁ。
    原作

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    2025年11月09日
  • マルチの子

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    マルチをやってる人から何回かお誘いを受けたり、カフェなどでそういう話が聞こえてきたりと、身近っちゃー身近なネットワークビジネス。とても面白く読めました。
    ラストの展開も好きでした。

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    2025年11月08日
  • 愚か者の身分

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    ネタバレ

    映画を観て衝撃をうけ、登場人物の中でも特にタクヤとマモルの人生や心情をもっと知りたいと思い小説を読みました。
    映像作品を見たあとに、表情や声を思い出しながらこちらの原作を読んだため、原作のみ読まれた方とは解釈がちがうかもしれません。

    戸籍売買、臓器売買、闇バイト
    ニュースや記事で目にすることも多いそのフレーズに慣れすぎてしまっていましたが、実態を知りあまりの深刻さに胸がえぐられる思いでした。
    そして構造としては加害者側である彼らにも、そうならざるを得ない生い立ちや環境、明日を生きるためには選択せざるを得なかったという現実に、やるせなさを感じ苦しいです。

    命は平等に大切だなんて、ただの綺麗事

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    2025年11月06日
  • 愚か者の身分

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    4分の3ぐらいまで読んだところで映画版を鑑賞。読みはじめたときの私のイメージでは、マモルが北村匠海、タクヤが綾野剛だったのですが、それでは年齢的に行き過ぎでしたね。

    書き手はてっきり男性作家だと思っていたから、女性だと知ってたまげました。『ババヤガの夜』の王谷晶といい、この人といい。

    登場人物たちみんな愚か者であることは間違いない。だけどこれまで気の毒にならざるを得ない境遇を生き抜いてきたのを知ると、クズだと罵れなくなります。

    映画版で良い味を出していた木南晴夏演じる由衣夏は、原作のほうが出番少なくもやっぱり良い味。

    鰺の煮付けと塩むすびに感じる幸せ。みんなどうにか生きてほしい。

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    2025年11月05日