あらすじ
朝日新聞、日本経済新聞、週刊文春など多数のメディアで紹介され、
第四回細谷正充賞を受賞した話題の書、待望の文庫化!
有識者が大推薦!
「大切な人をマルチ商法から守るために、ぜひ手に取ってほしい一冊」
今泉将史(消費者問題に詳しい弁護士)
「なぜマルチにはまり、堕ちていくのか。その秘密がわかった」
島田裕巳(宗教学者)
著者の壮絶な実体験をもとにした「超リアル」サスペンス!
バイト先の掲示板で見つけた奇妙な貼り紙。
「磁力と健康セミナー・無料開催」
それは地獄への扉だった――。
認めてほしい。ただその一心で始めただけなのに、どうしてこんなことになってしまったのか。
マルチ商法にはまった女性の“乱高下人生”をリアルに描いたノンストップサスペンス!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
経験はないけれど、人間の承認欲求、連帯感などの充足をうまく取り入れた商法の闇を物語としてうまく表現できている。多様化する幸せなあり形を背景に、相対的な物差しから恣意的な価値観が暴走すると視野狭窄になり、一貫性の法則に従って後戻りができない恐ろしさがある。
本編だけでなく、あとがきも十分読み応えあります。筆者の実体験を織り交ぜながら、ノンフィクションのようなエピソードでした。
Posted by ブクログ
若い頃、職場の先輩に誘われ、セミナーに何度か参加したことがある。
素敵なマンションや高級車を見せられ、うっかり会員になりそうになった。
この作品は、マルチ商法の実態をリアルに描いていて、一気に読んだ。
「あの時、一歩踏み込んでいたら…」と思うと、改めてその怖さを実感した。
Posted by ブクログ
高校卒業後に就職した会社で職場いじめに遭い、わずか1年で退職した真瑠子は、バイト先で知り合った男に誘われ、高級磁気マットレスを扱うネットワークビジネスの世界に飛び込む。姉と比べられて育った彼女にとって、そこは初めて自分が認められる場所だった。
最大の読みどころは、著者自身の実体験に基づく内側からの描写である。著者は20歳のときにマルチ商法にはまり、巨額の借金を抱えた経験を持つ。勧誘する側にも勧誘される側にも「認められたい」という切実な思いがあり、その心理が当事者の目線で描かれる。外から眺める批判では届かない説得力がある。
読んでいるうちに、読者もいつの間にかその世界に引き込まれていく。セミナーの高揚感や仲間との一体感が生々しく、「自分なら絶対に騙されない」という自信が揺らぐ。そのリアルさこそ、本作が現代の社会問題を見事に描き切っている証だと言えるだろう。
Posted by ブクログ
人はなぜマルチにはまるのか。自身もマルチにはまりそこから脱却できた体験を持つ著者がかく迫真のストーリー。
扱い商品や組織をスキップしながらマルチにはまっていく主人公たち。そして最後にはまったマルチが破たんし、おカネが戻らなくなった人たちが実家に押し寄せ…
ラストの二段落ちがスゴイ。主人公は…マルチにはまったのではなくマルチのために生まれたような人間だった。
Posted by ブクログ
興味本意で読み始めた。
そして自分の反応に驚いた。
なるほど、「ネットワークビジネス」というビジネスのあり方は(自分は絶対にやらないけれど)とても合理的かもしれない…。
会社の平社員として目的意識も見いだせぬままに営業ノルマに泣かされる苦悩よりは、やる気がなければ売らなくてもいいし、やる気があれば育てた上司も含めてみんなで利益を得る、というシステムの方がよほど血が通っていたりもするのではないか。売っている商品そのもので人を深く傷つけている訳でもないし、この仕事にやりがいを見出す人が世の中のどこかにいてもいいんじゃないか?と。
で、読み進めていくうちにゆっくりとゆっくりと、そんな思いを一度でも抱いた自分が馬鹿だったと舌を巻く結果になった。うーん、なるほど、これはたしかに底なし沼だ。
風俗斡旋やドラッグなど、アンダーグラウンドな世界との繋がりを持つ様になったマルコがはたと気づいた時のセリフが、マルチ商法の本質的な恐ろしさを言い得ていた。(詳細は忘れたけど)人の繋がりがビジネスを動かしていくということは、どんな人間と繋がっていくかが全てであり、それをコントロールすることはできない云々…。
嘘が得意で都合の悪いことをすぐに忘れるマルコを好きになることは最後までできなかったけど、それでも最後まで同情、共感、応援させながら読ませてしまう作者の手腕がすごい。
Posted by ブクログ
生々しいまでのストーリーが、最後のあとがきを読んで納得した
緻密に人の心の隙間を埋めていく商法に、半ば感心しまくりだ
自分は違うなんて言いきれない
そんな怖さがうまれた
これは、わたしたちの話でもある
Posted by ブクログ
著者自身が昔、マルチにはまっていたそうだ。実体験に基づいているせいか、リアリティがありました。
ICO詐欺で、サトシ・ナカモトの幼なじみを騙っているのには笑いました。
Posted by ブクログ
タイトルの通り、マルチ商法に関わった女性、真留子(まるこ)がマルチ商法にのめり込み、転落するまでを描いた小説です。
かなりリアルにマルチ商法の恐ろしさを伝えている点ではとても勉強になったし、沢山の方に読んでもらいたい一冊ですが、読後感はあまり良くありません。
ある意味、マルチ商法にはビジネスで必要なチームワーク、教育システム、承認欲求などでメンバーを動かしたり、成長に繋げるためのノウハウが詰まっています。でも、実際にマルチ商法で成功するには、不当に高額な商品を知人に売りつけたり、親戚に売りつけたりするだけでなく、ノルマ達成のために自爆営業を行うなど、かなりリスクの高いビジネスになるんだなということがよく分かります。ここで出てくる主人公も自爆営業のために借金を重ねていて、結局全然稼ぎになっていないのですが、ギャンブルと同じように、借金した分をなんとかしてマルチで回収しようという実態が描かれています。
主人公の真留子はそんな中でも疲弊しながらもなんとかランクを上げ、昇格していくが、それもずっとは続きません。借金がかさんでも、保証人がいるため、自己破産もできず、だんだんと周囲には詐欺集団、暴力団など違法な集団と関わるようになるという後半の転落ぶりはリアルで、恐怖でしかなかったです。
そして、主人公の気持ちは理解しつつも、物語を読む側は客観的に観察してしまうので、あーあーあー、そんなことしたらダメだ・・・と思いながら読んでいました。
最後は真留子自身も詐欺に加担することとなり、被害者でありながら加害者の立場になってしまうのですが、本人が罪悪感を全く持たない、自分が悪いとしっかりと認識できない人なんだな〜と感じる箇所がいくつもあり、なんか救いようのない一面を感じてしまいました。
物語としては面白く、マルチ商法を知らなかった僕としては学びも多い一冊でしたが、なんか、優しい気持ちにさせてくれるような甘々な一冊を口直しに読みたくなりました(笑)
Posted by ブクログ
2026.09.22
怖い。でも他人事ではない。マルチのやり方は日進月歩。これに対し、コロナ禍を経た若者は対人関係に弱さを感じている。成年年齢は18歳に下がった。私なりのマルチの要因はこれだけ挙げられる。若者の周りは危険しかない時代。あと、嘘と記憶の書き換えは人間誰しも持つ弱さ。
するとマルチは老若男女問わず襲いかかる可能性あるということ。
作品としてはエピローグになってからこんな話が出てくるのかと驚いた。
Posted by ブクログ
本編だけでなくあとがきも合わせて読んで欲しい。承認欲求、自分の居場所探しをしている人は特に危ないことが分かりました。
目標に向かうときの連帯感、達成感がドーパミン依存状態になるのだろうなあ。
Posted by ブクログ
「『僕はね、こう考えるんですよ。”幸せ”は心の中で感じるものであって物質じゃない。つまりは脳で感じる”虚構”だとね。でもね、それは究極で言えば、我々ホモサピエンスの進化の歴史でもあるわけです。人類は、愛とか神様とか宗教とか、見えないものを肩じて発展してきた。つまり虚構を肩じて、人間はこの地球上で生き残ってきたんです。飢餓の時も、戦争の時も、流行病の時も。
見えない何かを信じてね。』」p268
マルチ・レベル・マーケティング。
まず、マルチって稼げないだろうから副業的な感じでやっているものだと思っていたので、がっつり仕事としてとらえていることを知らなかった。
不協和認知をなくすためにどんどん身を削っていく。でも、それでも、信じたいものだけを信じる。
Posted by ブクログ
人生って、本当にどこでどうなるか分からないものだなぁ…と、改めて感じました。
「マルチにはまる」ということは、これまでの自分の人生では身近に経験したことがなくて、正直、どこか「なぜはまってしまうんだろう?」と思っていた部分もありました。
でも今回、そこに至るまでの出来事や、その時々の気持ちの動きを読んで、「あぁ、こうやって少しずつ引き込まれていってしまうんだ」と、その過程がすごくリアルに伝わってきました。
最初から「マルチにはまろう」と思っている人なんてきっといなくて、その時の環境や人との出会い、自分が置かれている状況、心の隙間だったり、いろいろなものが重なった先にあるんだなぁと。
だからこそ、決して特別な人だけに起こることではなくて、人生のタイミング次第では誰にでも起こり得ることなのかもしれない、と考えさせられました。
知らなかった世界を、単なる結果だけではなく、そこに至るまでの気持ちまで含めて知ることができて、とても印象に残りました。
Posted by ブクログ
あとがきを読み、実体験であることに驚いた!意識高い系サークルのメンバー的な、若さ故の痛さがリアルだった。
マルチのメンバーが他のマルチに移行していくシーンもリアル。マルチの仕組みを知ってるからどこでもやっていけるし、説明する側も楽だし。スキームが同じだからね。
Posted by ブクログ
Audible
自分がまともな状態のときは「そんな上手い話あるわけないやろ笑」で済ませられるけど、心や思考がおかしくなっていたり壊れかけていたりするタイミングだったら、引き込まれてしまうこともあるかもしれない、と怖くなった。宗教とかもそうだけど、人の心の隙間って侮れない。
Posted by ブクログ
『マルチの子』を読んで
読み始めてまず、以前ニュースで見たマルチ詐欺の若者たちの姿が頭に浮かんだ。主人公を含め、登場する人たちがそのとき見たニュースの若者たちと重なって見えてしまい、最初からずっと、なんともいえない気持ち悪さがあった。
途中では、「いつまでこんなマルチ商法をしている人たちの話を読んでいるんだろう」と思って、もう読むのをやめようかと思ったくらいだ。
特に主人公の口癖である「知らんけど」が妙に印象に残った。その言葉が、彼女の生き方そのものを表しているように感じられて、読んでいて余計に腹が立った。自分で深く考えず、流されるように生きているように見える彼女の姿と、「知らんけど」という言葉が重なって感じられたからだ。
ところが、最後の最後で思いがけない展開が待っていた。そこからは、まるでホラー小説を読んでいるような感覚になった。
あれほど「気持ち悪い」「もう読むのをやめようか」と思っていたのに、読み終わってみれば、結果的には面白かった。嫌悪感を抱きながらも、最後まで読ませてしまう力のある小説だった。
Posted by ブクログ
オーディブル
作者の実体験もあり、リアルすぎて怖かった。と同時に、どうしてこれがおかしいってわからないのか?と思った。しかし、作者のマルチにハマりやすい人、という3つをみたら、落ちていってしまう人がいるのもうなづけた。
私自身、今は絶対ないと思っているが、その時の精神状態によって、たとえばマルチでない他の詐欺とかにひっかかることもなくもないかも、と思った。
Posted by ブクログ
グイグイ引き込まれて面白かった。
マルチに限らず、詐欺やデマが多い世の中になってしまってる気がするので……気をつけないとですね。
そういう意味でも、勉強になった。
Posted by ブクログ
典型的なネットワークビジネス、マルチ商法。蟻地獄のようにもがいてももがいても抜け出せない、最後まで家族に言えない、本当に大事な相談ができる人は誰もいなかったのはかわいそう。でも、家族は支えてくれた。
Posted by ブクログ
マルチにハマっていく状況説明が長かった。
セミナーの準備とか、忙しいながらも作者が楽しんでやっていたんだろうな。
ハマりやすい人の特徴が後書きに書かれていたが、結局のところ見栄っ張りな人が当てはまると思う。
Posted by ブクログ
●感想
かつてマルチにハマってしまった著者。マルチ商法への警告。自分が空っぽに感じることへの恐怖はわかる。主人公が見たく無い現実から逃げる。そういう弱さを、最後に突きつけられ、それでもマルチを渡り歩くという選択を、マルチ界隈の人々は続けるのだ、
●本概要
著者の壮絶な実体験をもとにした
「超リアル」サスペンス!
バイト先の掲示板で見つけた
奇妙な貼り紙。
「磁力と健康セミナー・無料開催」
それは地獄への扉だった――。
認めてほしい。
ただその一心で始めただけなのに、
どうしてこんなことに
なってしまったのか。
マルチ商法にはまった女性の
“乱高下人生”を
リアルに描いた
ノンストップサスペンス!
Posted by ブクログ
オーディブルにて耳読。
マルチ商法についてめちゃくちゃ詳しく書かれている。磁気マット売ってたアナログな感じから仮想通貨までのビジネスの変化も面白かった。借金がどんどん膨らんでいくのもじわじわ怖かった。
徳間書店のサイトより引用---------
大人になっても、自分自身が未完成な人ほど、
他者に ”承認” されることでやっと
自分を認めることができます。
情報弱者であり、未熟だった私は
この承認欲求地獄へとはまっていきました。
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なるほど。マルチにはまる人って承認欲求が根源にあるのか。実体験を元に書かれているだけあってとてもリアルだった。
家族にバレてはいけない、迷惑をかけてはいけないと考える真瑠子は根っからの悪い子じゃないんだよね。「愚か者の身分」「愚か者の疾走」を読んだ時にも感じたこと。
Posted by ブクログ
なんだかなぁ。出てくる人達、全然感情移入出来ず。
マルチのもっとドロドロした部分が描かれているかなと思ったのだけれど期待はずれでした。
なんか薄っぺらいなと。
マルチはダメだよ。
Posted by ブクログ
作品自体は素晴らしいのですが、読んでいて堕ちていく登場人物にモヤモヤしっぱなしでした。マルチにはまってしまった知り合いも同じような境遇なのを見たことがあります。恐ろしい。勉強になりました。
Posted by ブクログ
マルチ商法の恐ろしさを実体験をもとにつづった本。
いつか精算しなければならないのに、それを家族にも打ち明けられずに借金が膨れ上がっていく様はずっと重い気持ちを引きずってしまう。
それが辛いが故に見て見ぬふりをして、マルチのコミュニティの温かさにのめり込んでいくのが本当に恐ろしく感じた。推し活にのめり込んでしまう人の心理や仕掛けと似ているなとも感じた。
読み物としては読みやすいので、若い人は読んでみてもいいと思う。