シライシユウコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ尚侍・藤原伊子のお仕事+恋愛奮闘記第四弾。
主人公と式部卿宮、そして帝との三角関係が大きく動いた感がある。
また装束や儀式の描写も詳細を極めており、作者が平安時代の後宮生活についてのリアル感を心掛けているのがよくわかる。
ただ読んでいて、これは?と目が点になってしまった箇所が。
五節の舞姫は大嘗祭または新嘗祭、つまり公の神事に奉仕するわけで・・・まかり間違っても女性の<あの時期>の参加はありえない。
神事でなくとも日常的に<あの時期>の女房や女官は帝に伺候せず、自室に籠り身を慎んでいなければならなかった。
作者はそのタブーを理解していながらも驚くほどあっさりと破戒させている。
この展開には残念 -
Posted by ブクログ
ネタバレ脅迫文の件は最後まで引っ張るのかなと思いきや、案外早々のネタばらしで驚きました。
しかも、犯人はあなたかいという。
代わりに、次から次へと事件が起きるものだから、後宮はなかなかに休まらない場所でありました。
謎解きをする伊子が、結構早とちりで勘違いをよくしていたから、それで謎解きできるのかと、最初は本気で心配になりましたが、後半はその早とちり暴走が治ったようなのでよかったです。
ただ、こちらも代わりに元恋人への恋心ゆえの嫉妬やらもやもややらはありましたが。
この時代は30過ぎるとなかなか恋に素直に……というのは難しいのでしょうね。
結局彼とは両片思いみたいな状態で、あくまでビジネスパートナー的