松村圭一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
みんなの共有財、コモンについての話の前に、今の現状は新自由主義によって生まれた資本主義はどう出来上がってきたか、白井聡さんの説明から始まります。
60s-70s学生運動から始まったとされ、その中の日大紛争がまさか最近の日大理事長田中氏につながるとはびっくりですね。それに、反共産主義の統一教会、東大駒場寮や早稲田学生会館を取り壊した経緯、段々と学生運動は衰退しやっぱり綺麗な大学が魅力的になり、そして今では学食プリペで家族にも安心など、学生を孤立化させ、安心安全の無菌室へと誘導することで国の指示通りが一番安心だと信じ込ませた現在。なるほど、本当の自由がなくなっているのに、これだと気づかれにくいです -
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Posted by ブクログ
松村圭一郎の贈り物と負債、を読んだ(第6章)
商品交換と贈与交換は分離された営みではない、というのが面白い。そのやりとりの中で、モノは意味や価値を変化させる。どこでも売られている商品でも、親族の遺品だと故人を偲ばせる大切な形見になるし、有名人の持ち物はありふれていても高額オークションの対象となる。モノは、いろんな履歴を辿る。このモノの意味や価値の変遷に注目したのがイゴールコピトフだ。彼はモノがかけがいない交換不可能なものといつでも交換できる商品という2つの極のあいだを動く、と指摘した。
私達社会の人間関係は、特定のモノのやりとりをするからこそ人間関係として維持される。
家族は何もしなくても