山本高史のレビュー一覧
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サクッと2時間(221ページ)で読めた「案本」。(表紙は淡いクリーム色、帯はオレンジ、中の差し色は真っ黄色)
私はSuicaと暮らしています(JR東日本)
ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ(オリンパス)
未来は、希望と不安で、できている(三井住友海上)
といった仕事(他超多数)をしてきた元電通のクリエーティブ・ディレクター山本高史さんの1冊。
優しい語り口と楽しい突っ込みの混ざる文章(橙黄)で、講演会のように話しかけられているかのような2時間を体験。
偏見である主観を「脳内アングル」を使って「ユニークすぎるアイディア」へ持っていく手法が載っている。
経験データベースを蓄積し、脳内アン -
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ネタバレ「言葉不全の時代」という言葉に頷いた。言葉なんて誰にでも使える、というわけではなく、意味が共有されていない(コミュニティ内でだけ通用する暗号を使用する)ことによって、人とコミュニケーションができなくなる。我を通すのではなく、相手を想像することがやはり重要なのかも。
■印象に残った言葉
・言葉は伝える技術である。
言葉の送り手が言葉の受け手を、自分の望む方向へ動かすための技術である。
それを叶える方法は、送り手が受け手の言って欲しいことを言ってあげることだ。
すべてを決めるのは受け手だから、である。
・言葉が「提案」だとするならば、送り手の言葉は受け手への「約束」
・言葉は「約束」だ。約 -
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受け手にとっては、まずベネフィットの質と量。ユニークであるかどうかは、その後。
ベネフィットの質と量を約束していないユニークは、ゴミ
クライアントへの提案 消費者への提案
認知→理解→評価 → 認知→理解→評価
ゴッホは偉大な作家だが、偉大さゆえに評価されたのではない。評価されたという歴史的事実ゆえに、偉大な画家という名誉を獲得している
→選ばれたから価値が生じた
売上げを上げずに、世の中を改善では、クライアントという立場からすると無価値
理解は受け手の理解範囲において行われ、「評価」は彼の尺度によて行われる
「なにを言うか」と「どう言うか」
「どう言うか」は「なにを言うか」 -
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クリエイティブディレクター・コピーライターの山本高史氏が、アイデア発想のメカニズムを説いた本。単に経験を積むだけではダメで、経験を通してどれだけ考え、学んだかがデータベースとして登録されるという。「経験データベース」、「脳内経験」というものを通してのアタマの使い方を提案しています。脳内経験とは、“経験をきっかけに、考えた経験(=意識的に増やせる)”のこと。「脳内アングル」と「脳内ツリー」あたりはマインドマップの考え方と似ているかなと思いましたが、こういうメカニズムは知っておくと切り口のきっかけになるし、何より事例が見事なのでアイデア創出やディレクション、デザインの現場でも参考になりそう。この手
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言葉は伝える技術である
言葉の送り手が言葉の受け手を、自分の望む方向へ動かすための技術である
言葉が伝わるためには、送り手と受け手の間で、その言葉の特定する意味が共有されていなければならない
送り手の言葉は約束である
「赤」の意味を特定して「赤」以外の何者でもないと約束すること
個々の言葉の総体としてのメッセージの約束
カラ言葉
言葉の音化
送り手の言葉は、発されたとたん、すでに受け手のものである
送り手の言葉を提案ととらえるならば、その成否のすべては受け手が決定すること
言葉が伝わらないのであれば、その伝わらない原因の発生した地点に遡ればいい
受け手の言って欲しいことを言って -
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「提案が通らない」
「それは知らないからだ」
「知らないのは経験がないからだ」
「経験の量こそ、自分の量だ」
「経験には、種類がある」
「経験は、意図的に増やせる」
「極めつけは、脳内経験だ」
「それには、アングルとツリーがある」
「脳内アングルは、いろんな主観を見せて、主観が偏見に過ぎないことを教える」
「課題の全体像も(できる限り)見せる」
「重要な受け手の尺度も、主観の一つだ」
「経験データベースを拡充することによって、受け手の尺度も所有しよう」
「アングルの中に、想像力が羽ばたくきっかけががある」
「そこからは、脳内ツリーの仕事」
「一気にアイディアまで到達 -
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「テキスト・クリエイティブ」って言うんですか?売れっ子クリエイティブディレクター、山本高史氏のアイディア発想のメカニズムをまとめた一冊。しっかりした理論が展開されるが、砕けた表現なのですらすらと読みやすい。アイディアの生み方、そのための心構えなど、現場で活かせるノウハウが満載です。
どんなにユニークで素晴らしいアイディアも、選ばれなければ初めから存在しなかったのと同じ。選ばれる(クライアントに。そしてエンドユーザーに。)アイディアを生み出すための頭の使い方が解説されている。
「経験がモノを言う」的な表現はよくされるが、この「経験」っていったいなんだろう?「脳内経験」という考え方で、知識デー -
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送り手、受け手、送り手、受け手…。
今までこの関係性をここまで考え続けたこともなかった。
「受け手に対して、自分の言葉は伝わっていない気がする」
どうしたらいいんだろうと漠然と感じていた。
山本さんの文章は、言葉の技術を270頁の中で反復して教えてくれた。
「受け手との共有エリアを見つけるために、受け手の状況を知ること」
自分が受け手なら、どうしたいか考えて「言って欲しいこと」を伝える。
この本を読まなければ気づかなかった大事なことだ。
山本さんは尺度という言葉を使っていたが、自分は「受け手が対岸にいるなら、受け手の岸まで行ってここからの景色はどう見えるのかな?と見渡すイメージ」を持っ -
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基本的にコミュニケーションは難しい。 とという前提の素で話している。 何故ならば言葉は全て受け手が決めるからである。
言葉は欲望を表している。
伝わらなくて当たり前。
受け手は、その人、その場、その時で全てが変わる。
ex,サザンのツナミはあれだけヒットしても名曲と騒がれても震災の後では不謹慎な曲となる。
ではどうやって受け手に伝えれば良いのか?
・限りなく伝わる言葉で(抽象化しない具体的に)
→受け手の脳内データベースを超えない
・相手にとってベネフィットがある形で渡す
脳内データベースは色んな角度から考えることで広がる。
モノ ヒト コト 全ては主観である。客観もまた主観。
アン -
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ユニークなアイデアを持って来いと言われて素直に持って行くと、相手には理解されない。
わかりますよね。シンプルにわかりやすく物事を進める為にはどうすりゃいいのか?
経験データベース。後天的に身に付けられる(付けようとしなくても生きている限り発生するが、意識してその事をDB化する)ものが自分の量であり、それを増加させることが大事。自分自身が知っている限りの人間でしかあり得ない。
実経験だけでなく、擬似的に経験することも可能で、それを元に脳をどう動かすのか?
主観は偏見であるという著者ならではだと思いますが、数多くの経験をすることで客観的に物事を捉えるアプローチを進めています。
誰でもいつでも