山本高史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『伝える本。』と同じくコピーライター山本高史氏の著書。
提案とは受け手にベネフィットの約束をすること。
「何を言うか」がまず重要。それ抜きで「どう言うか」を求めすぎると、「ユニークの暴走」になってしまう。
そんなアイディアは理解されず、選ばれない。
選ばれなければ、アイディアは捨てられるだけ。
選ばれるにためには、他人の尺度を考える必要がある。
自分の尺度はとても狭いもので、他人と共有することは難しい。
≪主観は偏見に過ぎない≫のだから。
自分の提案が選ばれない原因は、「知らないこと」。
知りたければ、経験するしかない。
経験量、知っている量、すなわち「経験データベース」を拡充するための方法
それを主に論じている。
経験の種類を「実経験」「擬似経験」「脳内経験」の3つに定義づけていた。
脳内経験の方法として複数の視点を見つける作業を「脳内アングル」、見つけた視点から掘り下げて考え、アイディアに至るまでの作業を「脳内ツリー」と読んでいる。(思考法自体はマインドマップみたいなもの)
日常の何気ない思考のプロセスをコトバにすることで意識しやすくしてくれる。
こういったカタチのないもののフレーズ化の巧さ、さすがコピーライター。
普段パッと思い浮かぶことをそのまま流さずに、疑問や、発見、理由をもって
脳内に記憶として刻み込むこと、それが本当の経験。
「楽しかったなぁ」で終わらせず、思考の連鎖を意識的に行う。
それって、妄想みたいなものかも。
真面目な妄想から、伝わる発想が生まれる。
考えるクセをつけて、視点を広げていきたい。
そのチャンスは、毎日、毎秒、町の中に、そして自分の頭の中にある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者はコトバのプロ、コピーライター。
言葉は伝える“技術”である。
発すれば誰にでも伝わる、わけじゃない。
むしろ言葉を完全に共有することなど不可能である。
それがこの本の立ち位置。
言葉が伝わらない現代の状態を「言葉不全」と呼び、
“ちゃんと”や“しっかり”といった主観的な言葉をとことん疑う。
それらは、受け手の尺度でしか伝わらない。
「言葉なんて誰にでも伝わる」
そう思っている人はこの本を手にすることはないだろう。
書店でこの本を手に取った人には、言葉に対する不信感が、少しでもあるはず。
本当に伝えたいのであれば、こちらから受け手の立場に立ち、
受け手の置かれた状況を知り、相手にとっての“ベネフィット(トク)”を提案するような言葉を投げかける。
文章にするといちいち理屈っぽくなってしまうけど、結局は相手を思いやれる想像力。
言葉が多すぎて、送り手がいくら伝わっていると信じている言葉でも
実は受け手に伝わっていない。そんな厄介な時代なのだ。
今気づいただけで、実はずーっとそうだったのかもしれない。
結局伝わらないんじゃないか。
そんな諦めから始まって、それでもわかってほしいし、少しでも共有するための“技術”として、言葉は存在するんじゃないか。
言葉について考えたい人に。 -
Posted by ブクログ
飄々とした語り口が実に心地好い。
中古で買ったがこれは掘り出し物だと思った。
「クライアントのことを、『乗り越えなければならない壁』のように捉えているアホかいる。
あのね、そんなこと考えているようじゃ、一生選ばれない絵描きだぜ。
広告は、クライアントの利潤を追求するためにある。第一義的のはそれしかない。」
昨年仕事で提案した某企画を顧客に歯牙にもかけられなかった身としては耳が痛い(笑)
このような事態が生じるのは、ひとえに「尺度の共有」がなされていないからだと言う。
物事の見方は360度あるわけで、自分と相手が同じ角度から同じ面を見ていることはまず無い。
故に自分が面白い/ウケると思ったものが受け入れられることもまた、奇跡に近い。
であれば意識的に複数の角度から対象を捕えることが必要で、そのために自己の主観/偏見を自覚し、受け取り手の気持ち/尺度を考慮した提案を産む生き方/考え方を、本書は提示している。 -
Posted by ブクログ
謝辞まで含めて270ページある本だけど、要はこういうことを言いたいんでしょ?というのをまとめたら、たぶん3ページぐらいで終わる本。とにかく著者が考える「言葉の持つ力と、それを伝えるために必要なこと」を、手を変え品を変え、ページをとことん費やして何度も何度も繰り返してる、という感じ。そういう意味で、序論とまとめさえ読んでしまえば真ん中の9割ぐらいはズドーンとすっ飛ばしてしまっても、この本の要点は掴める。
ただ、190ページあたりから出ている、著者なりのプレゼンルールはそれなりに面白かった。仕事に完璧に反映させることは難しいだろうけど、参考にすべき点はあり。
それと、終盤の「頑張れ、では頑張れない」は、常々自分が思っていたことと完璧に符合したので、そこは面白かったかな。
口語での文章はサクサク読めるけど、その割にカッコ書きで自分の気持ちや文章の真意を追加してる場所が異様に多くて、それがちょっと読みにくい。もしかしたら、これも広告業界としては「立ち止まってもらってしっかり読んでもらう」とか、そんな裏の意図があるのかも知れんけど、自分にとってはただただ単純に読書の流れを妨げられただけでした。
本そのものの中身の重さだけで考えると☆はせいぜい3つなんだけど、こんだけのページ数をよくもこの主張のためだけに費やした、という、ある意味での敬意と、随所に散りばめられた政治家への苦言暴言が、個人的にはやっちゃえやっちゃえだったので、☆は1つ増やしました。 -
Posted by ブクログ
友達に借りたクリエイティブディレクター/コピーライターさんの本、
書いてある内容は最初のうちは結構面白いが、途中から冗長すぎる。
という事はコピーライターとして本当にイケテいるのだろうか?
コピーライトと本で求められる事が
あまりに違うのでしょうね
でも3つの経験について整理している部分は面白かった。
(実体験、疑似体験、脳内体験)
3つの経験を多く積んで、多元的にモノを見るという事が
重要という事が判ったが、そんな事は誰しもやっていると思うし、
結局、商品に落とす時は閃きに頼らざるを得ない部分が大きくて
その閃きがどれだけその瞬間の社会にマッチしているかで
社会的(金銭的)な価値を生むのだろうし、
それに対してのの説明というか、スキームというかを
もう少し解りやすく詳しく書いてあって欲しかった。
例がたくさんあるのはいいけど、全てゆるいまま、
尻切れトンボ的な感じがしました。
そう考えると100ページぐらいで1時間程で読める
ボリュームにして3つの経験についてだけ
フォーカスしてくれたら読み終えた時に
良い本だったなと思えた気がします。 -
Posted by ブクログ
電通から独立した山本高史の著書2冊目。
この本の内容は最初のページに4行で書き尽くせると書いてある。
言葉は伝える技術である。
言葉の送り手が言葉の受けてを、自分の望む方向へ動かすための技術である。
それを叶える方法は、送り手が受け手の言って欲しいことを言ってあげることだ。
すべてを決めるのは受けてだから、である。
まさにこれを言葉によって論拠をあかし、さらにその技術の向上のさせかたについて書かれている。
「言葉は発せられた瞬間に送り手から受け手へ」という認識をもつことは広告コミュニケーションだけじゃなく、日常のコミュニケーションでもとても参考になる。
とくに僕らのようなヨコモジ専門用語の多い業界は、それを理解しないことを馬鹿にしたり、あいまいな認識を利用して逆手にとるといったようなことが行われがちであるが、それは絶対に間違っているのだ。
伝わらない言葉を発することはこの本に書かれる「言葉不全」なんだ。 -
Posted by ブクログ
ユニークなアイディアには経験が必要であるということ。
その経験とはただ経験したという思い出とは異なり、何か現象に出会った時に思考を巡らし、なぜ?どうして?を刻み込む脳の働きのであること。
その考え方にこそ、偏見だらけの自分の主観に気付く方法であり、その偏見と主観を様々な方法によって積み重ねることで最適なアイディアに辿りつけるという基本論。
それでは長く生き経験を積み重ねた人が有利か?
それを「脳内経験」で凌駕できちゃいますよという解決策。
ふつうのコピーライターのテクニック論、主義論とは異なり、もっと純粋なアイディアということに言及した良書だと思う。
特にクリエーターの奢りというか高慢さは、無知から来るものであり「わからずやの得意先」というような言葉にこそ、アイディアの視点の少なさを物語っているというような話しは納得した。
【以下抜粋】
選ばれるユニークとは、だれも考えないことではなくて、だれもが考えはするが、だれも考えなかったこと。 -
Posted by ブクログ
どんなアイデアもクライアントに選ばれなければ意味がない
↓
選ばれないのは知らないから
↓
知らないのは経験してないから
↓
経験は意図的に増やせる
↓
経験を意図的に増やして「経験データベース」として
アイデアをだそう。
というのがこの本の趣旨。
ではここでいう経験とは何か?
それは、「なにかに遭遇してそれをきっかけに脳を動して脳に記憶として残すこと、蓄積すること」
この経験を増やすには3つの方向がある。
一つは 実経験。
一つは 擬似経験
最後は 脳内経験
実経験と擬似経験には限界があるがその中でも、経験を脳に蓄積することは可能。
ただ、自分が経験して考えたことは主観で偏見にすぎない。
そこで脳内経験「経験をきっかけに考えた経験」を活用。
この脳内経験は「アングル」と「ツリー」という考え方で経験していく。
「アングル」は視点。一つの経験から様々な視点を考えることでこれにより偏見を減らしていく
「ツリー」は様々なアングルから明らかにされた課題の全体像の中から選ばれるユニークなアイデアを生み出すこと
ここでいう選ばれるユニークなアイデアとは
誰もが考えはするが、誰もが考えつかなかったこと。
このような発想方は
とても当たり前のようだけど、当たり前にできない方法かもです。
二年前よりかは
よく理解できたので
とてもためになりました。
メモ
「何を言うか」と「どう言うか」はまず「何を言うか」を優先!
提案はクライアント側に立ち、彼らと同じ気持ちになって考えなければならない。