山本高史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『伝える本。』と同じくコピーライター山本高史氏の著書。
提案とは受け手にベネフィットの約束をすること。
「何を言うか」がまず重要。それ抜きで「どう言うか」を求めすぎると、「ユニークの暴走」になってしまう。
そんなアイディアは理解されず、選ばれない。
選ばれなければ、アイディアは捨てられるだけ。
選ばれるにためには、他人の尺度を考える必要がある。
自分の尺度はとても狭いもので、他人と共有することは難しい。
≪主観は偏見に過ぎない≫のだから。
自分の提案が選ばれない原因は、「知らないこと」。
知りたければ、経験するしかない。
経験量、知っている量、すなわち「経験データベース」を拡充するた -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者はコトバのプロ、コピーライター。
言葉は伝える“技術”である。
発すれば誰にでも伝わる、わけじゃない。
むしろ言葉を完全に共有することなど不可能である。
それがこの本の立ち位置。
言葉が伝わらない現代の状態を「言葉不全」と呼び、
“ちゃんと”や“しっかり”といった主観的な言葉をとことん疑う。
それらは、受け手の尺度でしか伝わらない。
「言葉なんて誰にでも伝わる」
そう思っている人はこの本を手にすることはないだろう。
書店でこの本を手に取った人には、言葉に対する不信感が、少しでもあるはず。
本当に伝えたいのであれば、こちらから受け手の立場に立ち、
受け手の置かれた状況を知り、相手にと -
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飄々とした語り口が実に心地好い。
中古で買ったがこれは掘り出し物だと思った。
「クライアントのことを、『乗り越えなければならない壁』のように捉えているアホかいる。
あのね、そんなこと考えているようじゃ、一生選ばれない絵描きだぜ。
広告は、クライアントの利潤を追求するためにある。第一義的のはそれしかない。」
昨年仕事で提案した某企画を顧客に歯牙にもかけられなかった身としては耳が痛い(笑)
このような事態が生じるのは、ひとえに「尺度の共有」がなされていないからだと言う。
物事の見方は360度あるわけで、自分と相手が同じ角度から同じ面を見ていることはまず無い。
故に自分が面白い/ウケると思った -
Posted by ブクログ
謝辞まで含めて270ページある本だけど、要はこういうことを言いたいんでしょ?というのをまとめたら、たぶん3ページぐらいで終わる本。とにかく著者が考える「言葉の持つ力と、それを伝えるために必要なこと」を、手を変え品を変え、ページをとことん費やして何度も何度も繰り返してる、という感じ。そういう意味で、序論とまとめさえ読んでしまえば真ん中の9割ぐらいはズドーンとすっ飛ばしてしまっても、この本の要点は掴める。
ただ、190ページあたりから出ている、著者なりのプレゼンルールはそれなりに面白かった。仕事に完璧に反映させることは難しいだろうけど、参考にすべき点はあり。
それと、終盤の「頑張れ、では頑張れな -
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友達に借りたクリエイティブディレクター/コピーライターさんの本、
書いてある内容は最初のうちは結構面白いが、途中から冗長すぎる。
という事はコピーライターとして本当にイケテいるのだろうか?
コピーライトと本で求められる事が
あまりに違うのでしょうね
でも3つの経験について整理している部分は面白かった。
(実体験、疑似体験、脳内体験)
3つの経験を多く積んで、多元的にモノを見るという事が
重要という事が判ったが、そんな事は誰しもやっていると思うし、
結局、商品に落とす時は閃きに頼らざるを得ない部分が大きくて
その閃きがどれだけその瞬間の社会にマッチしているかで
社会 -
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電通から独立した山本高史の著書2冊目。
この本の内容は最初のページに4行で書き尽くせると書いてある。
言葉は伝える技術である。
言葉の送り手が言葉の受けてを、自分の望む方向へ動かすための技術である。
それを叶える方法は、送り手が受け手の言って欲しいことを言ってあげることだ。
すべてを決めるのは受けてだから、である。
まさにこれを言葉によって論拠をあかし、さらにその技術の向上のさせかたについて書かれている。
「言葉は発せられた瞬間に送り手から受け手へ」という認識をもつことは広告コミュニケーションだけじゃなく、日常のコミュニケーションでもとても参考になる。
とくに僕らのようなヨコモジ専門 -
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ユニークなアイディアには経験が必要であるということ。
その経験とはただ経験したという思い出とは異なり、何か現象に出会った時に思考を巡らし、なぜ?どうして?を刻み込む脳の働きのであること。
その考え方にこそ、偏見だらけの自分の主観に気付く方法であり、その偏見と主観を様々な方法によって積み重ねることで最適なアイディアに辿りつけるという基本論。
それでは長く生き経験を積み重ねた人が有利か?
それを「脳内経験」で凌駕できちゃいますよという解決策。
ふつうのコピーライターのテクニック論、主義論とは異なり、もっと純粋なアイディアということに言及した良書だと思う。
特にクリエーターの奢りというか高 -
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どんなアイデアもクライアントに選ばれなければ意味がない
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選ばれないのは知らないから
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知らないのは経験してないから
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経験は意図的に増やせる
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経験を意図的に増やして「経験データベース」として
アイデアをだそう。
というのがこの本の趣旨。
ではここでいう経験とは何か?
それは、「なにかに遭遇してそれをきっかけに脳を動して脳に記憶として残すこと、蓄積すること」
この経験を増やすには3つの方向がある。
一つは 実経験。
一つは 擬似経験
最後は 脳内経験
実経験と擬似経験には限界があるがその中でも、経験を脳に蓄積することは可能。
ただ、自分が経験して考えたことは主観で偏見にすぎ