アレン・エスケンスのレビュー一覧

  • 償いの雪が降る

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    良い作品です。丁寧に描かれています。
    人物描写が良く、特に主人公には感情移入してしまいます。
    展開は、まあ、ベタですが個人的には好きです。
    終わり方がイマイチで、消化不良的後味ですね。最後の最後でタイトルに還る描写にして欲しかったな。
    五十嵐貴久先生とか、太田愛先生ならきっと最後のフィニッシュにもっと神経使っただろうな。
    たぶん、訳者の方が上手で、それに助けられていると感じました。

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    2021年08月23日
  • 償いの雪が降る

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    面白かった。希望を感じさせつつもほろ苦いラストがいい。
    序盤の30ページくらいはなかなか頁が進まなかったけど、裁判の資料を取り寄せたあたりからぐんぐん勢いがついてきて、そこからは一気に読んでしまった。
    事件の真相はすぐに想像がつく(実際ほぼその通りだった)。だが本書の見所はそこではない。
    何故そうなったのか?真相をいかに証明するか?その過程でこれでもかと発生するトラブルの数々…。
    事件絡みを抜きにしても、主人公ジョーの人生は苦難の連続だ。時には逃げ出したり、見て見ぬふりをしながらも、少しずつ前進していく。

    苦学生、死期がせまった人との交流、というのでなんとなく本多孝好の「MOMENT」を思い

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    2021年08月22日
  • たとえ天が墜ちようとも

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    『償いの雪が降る』につづき2冊目。前作では主役を助ける2人が主役に。面白かった。犯人は想定がつくが、最後の展開は予想外だった。この作家の作品は他に4作もあるそう。次の作品を心待ちにする作家がまた一人加わった。

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    2021年07月03日
  • たとえ天が墜ちようとも

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    高級住宅街での殺人。被害者の夫ブルイットに疑いをかける刑事マックス。一方マックスの友人弁護士ボーディはブルイットの潔白を証明するため弁護を引き受ける。話はこの二人が法廷で対峙するところから始まり回想へと続く。一章でマックス側に十分思い入れをしたのち、二章でボーディにも寄り添ってしまい、その後は何が真実なのか本当にヤキモキしながら読み進めることになった。タイトル通りの彼らの誠実さがわかるだけに、真実がわかり犯人の狙いが明らかになったときはもう‼こんなラストとは思いもしなかった。人物の重なる次の1冊にも期待。

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    2020年11月03日
  • たとえ天が墜ちようとも

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    ネタバレ

    前作は教養小説の色合いが強く、未熟な登場人物にじれったさを感じ、情緒的なトーンに今ひとつ乗り切れなかったが、今回は大人の話で格段に面白い。

    突然妻を失った夫の悲しみに満ちた回想シーンは胸を打つ。

    刑事弁護士としての経験が生きる法廷の場面は、一気読み。

    タイトルが示す「正義」への強い意志が根底にあるので、悪意に満ちた世の中に惓んだこころに心地よかった。

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    2020年10月25日
  • たとえ天が墜ちようとも

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    高級住宅街で女性が殺害された。刑事マックスは、被害者の夫の刑事弁護士プルイットに疑いをかける。プルイットは元弁護士で大学教授のボーディに潔白を証明してくれと依頼した。ボーディは引き受けるが、それは命の恩人である親友のマックスと敵対することを意味していた。たとえ友情を失おうとも、正義を為すべく対決するふたり。予想外の展開となる白熱の陪審裁判の行方は。

    前作もよい印象があったが、今回はさらに上を行く仕上がり。リーガル・ミステリはやっぱりこうでなくては。

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    2020年10月04日
  • 償いの雪が降る

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    先が読めてしまうストーリー展開で、多少物足りなさはあったが、楽しめた。
    犯人はもちろん、主人公ジョーの母親など不愉快なキャラクターも多いが、悲惨な家庭環境にも関わらず強く優しく穏やかなジョーは魅力的。
    自閉症の弟を守り続ける姿も心温まる。

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    2025年08月28日
  • 償いの雪が降る

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    ネタバレ

    ストーリーは面白くて一気に読んだ。
    けど、住所バレてるのにライラとジェレミーを連れて家に戻ってくるのは解せない。

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    2025年05月16日
  • 償いの雪が降る

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    大学生のジョーは課題で身近な年長者の伝記を書くことになった。
    祖父母、父親はおらず母親はアル中という家庭環境のため題材探しのために訪れた先の介護施設で14歳の少女の強姦殺人の罪で服役していたカールを紹介される。
    カールは膵癌のため余命宣告を受けていた。
    カールにインタビューをする中でカールが無実ではないかと疑いを抱いたジョーは独自に調査を開始する。

    ・感想
    定番、王道な展開だった。
    王道は嫌いじゃないけどもうちょっと何かが足りない。
    面白くない訳ではないんだけど…キャラクターの味付けも事件も全部ありふれてる感じがした。
    ミステリーというよりサスペンスかも。
    サスペンスにしても起こ

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    2024年09月13日
  • あの夏が教えてくれた

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    ネタバレ

    CL 2024.9.1-2024.9.3
    1970年代、いまだ人種差別が色濃く残るアメリカの田舎町が舞台。作者の他の作品にも登場するボーディが少年の頃のひと夏の成長譚。
    終盤、一気に多くの人が死んでしまうのが重すぎる。

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    2024年09月03日
  • あの夏が教えてくれた

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    田舎町に暮らす少年ボーディ。その街で一人の女性が失踪する事件が起きる。そして近所に黒人一家が越してきて、その家には同い年の少年トーマスが。
    あらすじが難しい。失踪事件があり、トーマスとの友情譚があり、隣人ホークの過去話がいろいろと絡み合って・・・なかなかに興味深い。いや面白いんですけどね。黒人差別的なものがそこかしこにでてくる。白人至上主義の過激団体とか。そして差別的な人物はことごとく悲惨な末路をたどるわけで。なんだろうな、説教臭さみたいなものを感じてしまった。この手の差別問題とか、あと環境問題とかを物語に持ち出すとものすごくわかりやすく単純に善悪がはっきりするのであんまり好きじゃない。「面白

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    2024年08月15日
  • あの夏が教えてくれた

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    地方の保安官が自分の管轄区内で起きている集団による人種差別を放置し、みずからも助長するような言動で差別に反対する人々を苦しめている。C.J.ボックスのジョー・ピケットシリーズの初めに出て来る悪徳保安官もそうだったけど選挙でえらばれる公務員っていったん悪いほうに行くと歯止めが利かなくなるのかな?
    ミステリではなく追想の青春小説だった。

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    2024年07月28日
  • あの夏が教えてくれた

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    アレン・エスケンスじゃん!
    新作じゃん!

    すぐさま借りました
    この作家さん大好きなんです

    『償いの雪が降る』『たとえ天が堕ちようとも』『過ちの雨が止む』と、これまで三作品が訳されています

    エスケンスの作品群は、作者自身はシリーズではないと語っているそうですが登場人物を通してつながっています
    ある作品の主人公が他の作品では脇役として登場し、その作品に登場した人物がまた別の作品では主役を務めるといった形で主な登場人物たちは作品間で重なり合っている

    そして、人々が困難な事態に真摯に向き合う姿に心を打たれるのがアレン・エスケンスの作品の魅力のひとつだろう


    本作は『償いの雪が降る』『たとえ天

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    2024年04月28日
  • 償いの雪が降る

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    余命幾許もない元受刑者の老人と知り合った青年が約30年前の殺人事件の真相を追う縦軸に、躁鬱病の母親と自閉症の弟を抱える彼の家族問題、アパートの隣に住む女子大生とのロマンスという横軸が絡み合う豊潤なミステリー小説。海外ミステリーを読み慣れていれば中盤で真犯人の予想がつくだろうし、その後の展開も決して目新しくはない。しかしながら、不完全なヒーロー像を体現する主人公・ジョーの奮闘ぶりや爽快感溢れるラストシーンといい、実直かつ熱量のある作風が魅力的だ。ジョーが主人公の正式続編があるようなので、そちらも読むつもり。

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    2024年02月19日
  • たとえ天が墜ちようとも

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    CL 2023.11.23-2023.11.25
    「償いの雪が降る」のスピンオフ。
    今頃この作品の存在を知って遅ればせながら読む。
    殺人事件をめぐって警察官と弁護人という敵対する二人が主人公。
    なので単なる警察小説ではなく、法廷小説というだけでもない。どちらもが正義を為すために力を尽くす。敵対する立場でもどちらにも感情移入できて気持ちよく読めた。

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    2023年11月25日
  • 過ちの雨が止む

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    『償いの雪が降る』の続編。
    AP通信社に就職したジョーが、自分の父親の殺人事件を追う。周りから忌み嫌われる父親の実態と取り巻く人々の人間模様が描かれる。改心した母と会う、ジョーと弟ジェレミーの場面は圧巻。ジョーの成長も感じられ、読後感は良い。

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    2023年10月26日
  • 償いの雪が降る

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    大学生のジョーが、末期癌患者カールの冤罪を晴らすべく、事件の真相に迫る。前半は、ジョーの複雑な家庭環境やカールの半生が語られる。後半は、緊迫感に満ちた、犯人との格闘が綴られる。ハラハラする展開であるが、読後感は良い。自閉症の弟ジェレミーも愛らしい。

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    2023年10月06日
  • 償いの雪が降る

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    ミステリというよりもスリラー色が強い。謎解きあり、サスペンスあり、人間ドラマもきちんと盛り上がりと読者を楽しませてくれる。ただ、この手の小説はあちこちに溢れていて展開が読めてしまうのが難点(こういうタイプの小説に意外性を求めるのはお門違いかもしれないが)である。ストーリーテリングはしっかりしており、佳作といったところだろうか。

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    2023年08月26日
  • 償いの雪が降る

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    む。なんか皆さんの評価が高い。むむ。自閉症の弟の面倒を見ながら学生をやっている主人公。課題で老人にインタビュー取材。老人ホームに行ってみる。職員に紹介された人物は、無職の罪で裁かれ、病気であと数ヶ月の命だった。まあ色々あって、この主人公が隣に住む好きな女性と協力してなんと、老人の無実を証明してしまう。。。。もーごめん。途中からなんかひいてしまって、「ありえんやろ」しか感情が浮かんでこず。ちょっとサクサク展開しすぎて、もうちょっと困難が途中にあれば面白かったかも。

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    2023年07月28日
  • 償いの雪が降る

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    ジャケット、タイトルの素敵さから購入。
    面白かったです。
    アレン・エスケンスさんの日本デビュー作。
    主人公のジョーは、毒親、自閉症の弟をもち、大学の学費を払うにもなかなか払えないという苦境にある。
    それでも勤労しながら大学に通っている最中、レポートを書くため、老人介護施設で入所者にインタビューをすることになった。そこで出会ったのは、かつて少女を斬殺して有罪となった凶悪犯カール。
    さて、どうなるのかといった…

    非常に重たい出だしから始まるも、最後はとても印象的なラストを迎える。
    少しハッピーエンドすぎるんじゃないかなあ、という。

    それにしても
    『The Life We Bury』の邦題が『償

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    2023年01月18日