かげはら史帆のレビュー一覧

  • ベートーヴェン捏造

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    ネタバレ

    修士論文が基になってると最後に知り、著者のすごさを感じた。シンドラーの人生があまりにも哀れ‥だからといって歴史の改竄をしてしまうとは、今になって暴かれていくのもまた哀れ‥ベートーヴェンのことがよくわかった気がして嬉しい。

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    2026年05月06日
  • ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく

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    シンドラーってマジで頭おかしいんだけど、なんか可愛く思えてしまう。
    そんだけマエストロのことが好きだったんだもんねって言ってあげたくなる。好きならその人の真実の姿を認めるべきだなんて言う人もいるかもしれないけど、私はそうは思えない。恋するってことは、自分の中に作り上げたその人に恋するってことでもあるんだから。
    シンドラー。お前とんでもねえやつだよ。けど、恨む気はしないな。安らかに。

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    2026年02月05日
  • ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく

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    めちゃくちゃ面白かった〜!
    文章もわかりやすく、すんなり入ってくるイメージ。
    先に映画を見たんですが、実話に基づいてると知って驚きました。
    最高だよシンドラー。わたしはこういう人が好きです。
    友情とか尊敬とか愛情とか全部とびこえた、簡単に表すなら愛なんだけど、愛と呼ぶにはごったまぜすぎるバカデカ感情。
    ここまで人を好きになれますか?なんだよな。
    もはや宗教なんだと思う。
    それでいい。それがいい。

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    2026年01月03日
  • ベートーヴェン捏造

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    ここ読むだけでも価値がある。
    “貧乏。ブサイク。モテない。そして、ベートーヴェンの熱狂的なファン。共感度百パーセントだ。おお、同志よ!”

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    2025年12月28日
  • ベートーヴェン捏造

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    変人しかでてこない
    登場人物全員変人です

    ベートーヴェンのソナタが大好きで
    何冊か本も読みました
    マイルドに書かれている真面目な書籍ですら
    ベートーヴェンって変わった人だったんだな
    ってわかるくらい
    個性的な人物だったと思うのですが
    こちらの本では変人っぷりが突き抜けてます
    類は友を呼び、知人友人みんな変人です
    そして群を抜いてヤバい方向で変人なのが
    この本の主に書かれているシンドラー氏
    ベートーヴェンへの偏執的な愛、執着、神格化
    変人ベートーヴェンですら、あっ、こいつヤバいって思ってたんだろうなぁ

    物語の主人公って、変人であればあるほど面白いので
    とっても面白く読めました

    シンドラーは自分の居場所が欲しかったんだろうな
    できることならベートーヴェンの信頼を独り占めしたくて色々暴走したのではないかと。、、

    運命は扉を叩く、とか
    シェイクスピアのテンペストを読め、とか
    月光は盲目の女の子のピアノにインスピレーションを受けた、とか
    信じてましたよ、、、
    ずいぶん詩的でロマンチストなんだな、とも思ってましたよ
    私もシンドラーに騙されました
    許さん

    甥のカールと天才リストが迷惑被っててかわいそうです

    映画まだ見ていないので見たいです
    下世話なベートーヴェンと空気読めないシンドラー見たい(笑

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    2025年12月13日
  • ベートーヴェン捏造

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    オーディブルにて
    軽い気持ちで聴き始める、軽い集中力で聴けるものの、内容はものすごく深く、緻密な研究の積み重ねの上にあることが素人でも分かる。歴史スペクタクルでありながら、人間の滑稽さや歴史の皮肉に笑ってしまったりほっこりしたり。ベートーヴェンも生身の人間だったんだな。

    作者がシンドラーに対してもベートーヴェンに対しても冷笑的でシニカルな距離感なのがとても新鮮で面白く、でも結局のところ(とりわけ主人公シンドラーに対して)深い愛があるのがなんかよかった。

    シンドラーにしても、アメリカ人青年にしても、捏造を最終的に暴いた人にしても、そして作者にしても、生涯をかけて他人の人生を丹念に研究するという並々ならぬ情熱に尊敬の念を感じた。

    業界で捏造の事実が暴かれたあとも、第九は「運命」と世界中の人が信じているという「シンドラーの勝利」が物語最大の山場だった。良くも悪くも”真実”より”物語”の方が人を動かす力になってしまうということか、、、

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    2025年10月13日
  • ベートーヴェン捏造

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    映画見たー。本も面白い!
    シンドラーの稚拙な捏造が、次々と関係者が亡くなるの待ちという作戦で、長い年月の後事実っぽくなったのが1970年までバレなかったってのがすごい。

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    2025年10月10日
  • ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく

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    最初から最後まで衝撃。
    全然知らなかった、こんな出来事が起きてたなんて!
    誰もが音楽の授業で習ったことが事実ではなかったなんて。
    シンドラー目線で進んでくのでドキドキしつつも哀しく切ない。
    同情は出来ないし理解も出来ないけれど、今も皆が運命だと思ってるってシンドラーが知ったら、、、
    ページをめくる手が止まらない、とても面白い作品でした!

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    2025年05月10日
  • ベートーヴェン捏造

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    ベートーヴェンという天才に出会ってしまったことの幸福と絶望。
    絶対に越えられない壁。
    だからといって自分の承認欲求が消えるわけではない。
    だったら別の形でなんとかそれを満たさなければ。
    「みんなの理想のベートーヴェン」を作り上げ、それを猟奇的なまでに必死に守ることによって自分の夢を叶えようとしていたのかもしれない。
    何が正義で何が悪なのか。
    それは人によって変わるし誰にも分からないことなのだ。

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    2025年03月12日
  • ベートーヴェン捏造

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    面白かった!
    ベートーヴェンの秘書を務めていたアントン・フェリックス・シンドラーという男がベートーヴェンの名誉を守るため、そしてちょっとだけ自分を良く見せるために、さまざまな人がベートーヴェンとの会話に使用された「会話帳」を独占して、かつ内容を改竄するという大それた行動に出るのだ。

    シンドラーはベートーヴェンを守るために証拠品に手を加え、ベートーヴェン伝を出版する。
    でも。改竄はベートーヴェンが生きている間にも十二分にしてきたのだろうと思う。自分の頭の中で。 
    ベートーヴェンという大物に尽くす自分、頼りにされる自分、常に美しい主従関係をイメージしながら生きていたのだと思う。
    そしてそれをベートーヴェンにも押し付ける。故に、ベートーヴェンに嫌われていたのではないだろうか。
    窮屈だったのか、理想を押し付けられて嫌になったのか…詳しいことはわからないのでなんとなくではあるのだけど、コイツといたらしんどそうだなぁ…という気がする。

    愛し愛されの良い関係を築き、ベートーヴェンにとっての1番の良き理解者でありたかったのだろう。生きているうちは叶わなかったけれど、ベートーヴェンが亡くなった後ならそれを世の中の人に知ってもらうことができる、とばかりに嘘に手を染めるわけだけれど、果たしてそれをどう評価すべきなのか。
    もちろん、大切な史料に改竄を加えることなど許されない!しかも自分を良く見せようとするなんてとんでもない見栄っ張りだ。この嘘つき野郎!と一網打尽に切り捨ててしまうのは簡単だ。

    けれど、この本を読み終えた頃には、それだけが自分の生きる道だったであろうシンドラーに対して、なんだかそこまで断言するのもなぁと憚られてしまう。
    そんなちょっとしたモヤモヤも残ってしまったものの、まさかこんな本に出会えるなんて!と幸せな気分になれた。

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    2024年07月11日
  • ベートーヴェン捏造

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    なんだこの本は!めちゃくちゃ面白いじゃないか!!

    あまり詳しいことはわからないけれど、クラシックは嫌いじゃないです。交響曲何番、とか言われてもパッと曲がわかるほどの知識は残念ながら持ち合わせていません
    なので
    ベートーヴェンに秘書がいた、なんてこともこの本で初耳

    最初は秘書、シンドラーの生い立ちが書かれていていまいち…でしたがベートーヴェンと出会ってからが面白い

    みんな、自分の尊敬する人には輝いていて欲しいですよね
    黒い部分なんて、見なかった、知らなかった
    そんなことにしてしまいたいですよね…

    気持ち、わからなくもない

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    2023年11月21日
  • ベートーヴェン捏造

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    積読をしていたら、何と文庫化されてしまった。というわけで、読み始めたのだが、これが滅法おもしろかった。

    ベートーヴェンといえば、いかつい目つきにモジャモジャ頭…。小学校の音楽室に必ずといっていいほど飾られた肖像画を連想する。そして、授業や書籍で語られてきた印象的な数々のエピソード。「運命はこうして扉を叩く」という台詞は、音楽に疎い私でも知っている。ところが、そうしたエピソードは、ベートーヴェンの秘書アントン・シンドラーによる伝記に由来し、実はそのほとんどが捏造されたものだった。

    ベートーヴェンが若くから難聴を抱えていたことは有名で、コミュニケーションはノートへの筆談に頼っていた。ベートーヴェンは失語ではないので、書くのは相手側のみである。そのノート約400冊は全て保管されていたのだが、シンドラーは伝記を書くにあたり都合のいい部分だけを残し、他は燃やしてしまったという。しかも、残した約140冊の至るところに改ざん処理を施した。

    こうして書き上げられた伝記は1840年に初版が刊行され、2度大幅改訂されている。当時から内容に疑義が寄せられていたもの、その後の楽聖ベートーヴェン像の確立に大きな影響を与えることになった。

    ところが、1977年の国際ベートーヴェン学会で、シンドラーの捏造が改めて大々的に指摘され、一大騒動に発展するのである。ある研究家はシンドラーが関わった情報は一切信用できないと述べ、今後正確なベートーヴェンの伝記を書くことは不可能だとまで言う。

    作者はシンドラーを“プロデューサー”だと評する(決して褒めてはいない。ここ重要)。天才作曲家ベートーヴェンは、人間的にはなかなか厄介な方だったらしい。シンドラーはそれらの醜聞をもみ消した。そして、自分とベートーヴェンとの関係性を「盛った」のである。

    本書はかなり砕けた文体で、面白おかしく書かれている。スラスラ読める徹夜本である。シンドラーさん、なかなかにゲスい。すると妙な気になってくる。大筋はこの通りなんだろう。捏造も間違いなくしたのだろう。でもこの本に書かれていることを、正確にシンドラーが言ったり考えたりしたかはわからない。では、これ「捏造」なのでは?

    シンドラーの嘘は綺麗さっぱり淘汰されたのかといえば、そんなことはない。「運命」のエピソードのように、捏造報道があった後も多くのテキストで紹介されている。我々は今なおシンドラーの描いたベートーヴェンを見ているのである。

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    2023年11月19日
  • ベートーヴェン捏造

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    力作。面白かった。

    天才とそうでない自分。シンドラーの気持ちも分からんでもないなぁ…嘘が年月を重ね本当の事のように思えてくる。イタイけど憎めない。シンドラー。あぁ…笑

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    2020年07月07日
  • ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく

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     著者のかげはら史帆さんが修士論文で書いたものを小説化した作品。

     知らない人はいない位有名な音楽家ベートーヴェン。そんなベートーヴェンの軌跡が、シンドラーによって捏造、改ざんされたものだとしたら・・・・・。
     ベートーヴェンを愛するがあまり、ベートーヴェンとの会話帳を書き換えたり、書き加えたり。
     それが少々お粗末な物であること、ベートーヴェンに仕え、ベートーヴェン没後もベートーヴェンに翻弄されたシンドラーの人生が何とも愛おしく感じてしまった。

     ベートーヴェンが偉大なことに変わりはないけど、その周辺の人たちへの意識が高まった作品だった。

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    2026年07月23日
  • ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく

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    ベートーヴェンという“絶対的な天才”像が、実は後世の誰かの手によって作られたかもしれないという、そんな視点にぞくっとしました。
    嘘も演出も、熱意ゆえの仕掛けだったのか、それとも名誉と欲望の産物だったのかが、よく捉えられています。
    伝記を書き換えたシントラーの姿には嫌悪と同時に、どこか人間臭さも感じましたし、資料分析が続く部分はやや堅く感じつつも、「歴史とは事実ではなく、誰かが語った物語なのかもしれない」と考えさせられました。
    ベートーヴェンの音楽が色褪せるどころか、むしろ神話の影を知ったうえで聴くと一層深く響く気がして、そんな不思議な余韻を残す一冊でした。

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    2026年07月23日
  • ベートーヴェン捏造

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     この本のことは前から興味があったが、小難しい感じかなと思って読めずにいたら、バカリズム脚本で映画化と聞いてえっ?!と驚き(でもまだ見てない)、このたびAudibleでたまたま見つけたので聴いてみた。ぜんぜん難しくなんかない、面白かった。山田裕貴のシンドラー、ぜひ見たい。おかしい、狂ってる、怖い、プロパガンダ……でもその奥底には、私を愛して!がある。人間ってなんなんだろう。
     栗原康解説も良かった。栗原さんのお気に入りはお調子者のリスト。ひのまどかのブラームス評伝にもリストはいけすかない感じで登場していた。リスト気になる。
     リストの師匠はチェルニー、チェルニーとベートーヴェンといえば(私にとっては)森雅裕、森雅裕をまた読みたくなった。

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    2026年04月10日
  • ベートーヴェン捏造

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    ネタバレ

    いや〜長いことずっと騙されてました
    ベートーヴェンの性格やら変態っぷりは知っていましたが、まさか交響曲第5番の冒頭ソソソミ♭(ジャジャジャジャ〜ン)は、運命が扉を叩く音とは本人ではなくシンドラーのエピソードだったとは…信じていたのでショックでした。他にも出てくる出てくる。

    確かに恐竜もあんなカッコいいものではなく、鶏の大きい版みたいな感じだったのではないか?とか戦国時代に食べる物が少なく、よく映像や銅像なんかで見るあんな立派な馬ではなくロバみたいな感じだったのではないか?という話もありますが、迫力があった方がロマンがありますよね。シンドラーもその1人だったのでしょうか。
    伝言ゲームでもあれだけ短時間で話が変化してしまうので伝記もそうなってしまうのは仕方ないでしょうね。
    今度はこの本の中に出てくるエドワードホームズのモーツァルト伝を読んでみたいですが、日本語訳が出ていなそうなので迷います。

    音楽好きな方だけでなく、歴史好きな方や本好きの方達にオススメしたいです。

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    2026年03月26日
  • ベートーヴェン捏造

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    おもろ(笑)
    と含み笑いしながら読んだ。ベートーヴェンを神格化し、その振る舞いに聖人君子であることを求めながら自らはあまりにも人間的な主人公と、暴走する主人公に反目する周囲との応酬には失笑せざるを得ない。正に人間劇場といった感じだ。
    主人公の功罪はどちらが勝るとも言い難い。捏造はあり得べからず罪には違いないが、彼がいたからこそ会話録が遺されたことを思うと功績ではあるだろう。
    彼をプロデューサーと評するのはあくまで後世の人間から見た結果論に基づく一側面をしてだと思った。個人的には狂信者だと感じたし、ベートーヴェンが聞いても怒り出しそうな気がする。とは言え不思議と憎みきれない。愚かな所業に手を染め、ベートーヴェンからは疎まれ、いくらでも欠点をあげつらうことが出来そうなのだが、ベートーヴェンに対するその一途な純真さがそうさせるのだろうか。あるいはコミカルに描かれた本書の妙か。
    耳が不自由故に生活の仔細が残り、それ故に捏造されてしまったという運命は面白い。ベートーヴェンまでとはいかずとも、意図的であろうとなかろうと事実が捻じ曲げられて伝えられている偉人は少なくないのだろうなと思った。

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    2026年03月21日
  • ピアニストは「ファンサ」の原点か スターとファンの誕生史

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    1842年の風刺画に描かれた、当時のスターピアニストとファンの関係を現代的な視点(ファンと推しの関係)で捉えた名著だった。

    読みやすく、丁寧な解説を読むうち、現代社会で話題の推し(スター、アイドル…etc)とファン(あるいはオタク、観客、聴衆…etc)の関係性はけっして新しいものではなく、19世紀から既にみられてきた人間の普遍的な本性だったんだと気づくことができた。

    そして、ファンやオタクが世間的に低く見られがちなことも、実はいまに始まったことではないと知る。それは、その社会やコミュニティが決めた、正統とされる鑑賞の視点や流儀でないからなのかもしれない。ただ、その新たなファン層の価値をむしろ認めたい、というのが本書のメッセージだと受け取った。

    偏愛上等。そこから新しい文化も生まれる。「推し」と「ファン」、そして一部「ファンダム」との関係について、19世紀と今の私たちの視点を行き来しながら、それぞれへの理解を深めてくれる良書だった。『インザメガチャーチ』(朝井リョウ)を読んでゲンナリしてしまった現代人への福音の書。

    ちなみに、私は本書のスポットは、ピアニストの側よりもファンの側にあてられていると感じた。その意味で「ピアニスト」が主語、「ファンサ」が話題の中心のように見せるタイトルにはやや違和感が残る。実際には、本書中にファンサのことはほとんど書いていない。ピアニストの頭の中もあまり書かれていない。むしろこれは、古今東西の推し活をするオタクとそれを見る社会についての、とても目配りのいい考察本だと思う。推しのいるファンの方にはぜひおすすめ。

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    2026年03月12日
  • ピアニストは「ファンサ」の原点か スターとファンの誕生史

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    リストに熱狂した女性たち、、、今の推し活との共通点もあれば、社会的背景の違いも。
    いづれにしても現代のファンエコノミーを考える上でのヒントになりました。

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    2026年02月15日