かげはら史帆のレビュー一覧
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これが実写映画になる、という情報をネットで見かけて手に取った本。バカリズム脚本、ベートーヴェン役は古田新太。何をどうするおつもりで…?
タイトルの「名プロデューサー」とは、一時期ベートーヴェンの付き人的なことをしていたアントン・フェリックス・シンドラー。巨匠への激重の愛と崇拝(そして自己愛)が捏造の動機。
とりあえず手口に品がない。生前使っていた会話帳の内容をねじ曲げて、自分は上げ、都合の悪い人間を下げ、ベートーヴェンの欠点は抹消。そして、美化エピソードでコテコテに盛った伝記を書き上げた。
そして、ベートーヴェンの方もまあまあヤバい。シンドラーの美化を差し引いた素の姿は、癇癪持ちで過干渉 -
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ピアノを習ってます。11月中旬ぐらいに先生と「今度はベートーヴェンのピアノソナタを弾くか。」という会話をした直後に本屋でこの本を見かけ、買ってしまった。今読まなくていつ読むの?てな感じで。
『第一幕 現実』を読んでる時は楽しかった。シンドラーという秘書が捏造していくんだけど、このシンドラーとベートーヴェンのやり取りが面白い。2人とも一癖も二癖もある。ベートーヴェンはとっても面倒くさいおじさん。シンドラーは勘違い野郎で鬱陶しい性格。この2人が合うはずもなく、コントを見てるみたいだった。でも、考え方によっては実は最強のコンビかも。大きな事業を成功させてるし。
『第二幕 嘘』からは本当にイライラ -
Posted by ブクログ
「筆談の目的は、ベートーヴェンとのコミュニケーションだ。コミュニケーションを記録することではない。それにもかかわらず、紙という存在が偶然もっている特性ゆえに書きつけられた言葉は時間を超えて保存され続ける。何年も、場合によっては何十年何百年も。」(p.117)
昔から「紙に文字を記録する」ということへの偏執はひどいのだけど、それが「歴史を紡ぐ」こととほぼ同義なのだと認識を新たにする。正しかろうが、誤っていようが、それはそのまま、後世に託される。音声は形を持たないし、電子データは保存性、記録性という意味で非常に脆弱である一方、かさかさと乾いた紙に刻まれた文字は常に歴史の証人なのだ。
「あなたは -
Posted by ブクログ
鬼滅の刃で盛り上がっている昨今。
私は、密かにベートーベン生誕250周年の記念イヤーで盛り上がっている。
現在、NHKのEテレで、さまざまな番組でベートーベンを取り上げている。
私はベートーベンが好きです。
一昨年、稲垣吾郎さんがベートーベンを演じた舞台「No9不滅の旋律」を観たことも大きい。
大好きな曲、沢山あるけれど、
「悲愴第二楽章」は本当に美しい曲。一番好きです。ピアノはまだ初心者だけど、以前、易しくアレンジされたバージョンを課題曲で練習しました。
ピアノソナタは全ていつか、オリジナルで弾いてみたい…。(テンペ