P・G・ウッドハウスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ウースター家の子息である、バーティが執事であるジーヴズの
助言や手助けにより、降りかかる問題をうまいこと回避していく
ユーモア小説の連作短編集の下巻。
今作では、15年来の学友である、ビンゴに翻弄されていく内容および、
バーティの人生を揺るがす精神科医であるおじとの対峙もある。
上巻である、才智縦横の巻 を読んでから2年も経過していて、
この作品が下巻であることも気づかず、年月が経過していた。
そもそも上巻が思ったほどな感じで、当時は次をすぐに読みたいと思えなくて、
保留していたら、こんなに経過していた。
(今読めば、評価は変わっているかもしれない・・・。)
その間、本を読むのが嫌になって -
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Posted by ブクログ
面白かった。タイトルからてっきりミステリだと思ってたら、ユーモア小説だった。
ピーター卿とバンターとか、黒後家蜘蛛の会のヘンリーみたいな、そんな話かと思いきや全然違った笑
「賢い従僕と間抜けな主人」型の物語ということで、パーティーのお間抜けぶりがあまりにも。でも、バカな子ほど可愛いというか、むしろもっとおバカなビンゴもいて、いやはやバンターも大変ね。というか、(コントロールしやすい)主人のことは気に入っているとしても、あれこれ手を回してくれるの、もはやお母さんね…。
この物語を当時皇后という立場の人が取っておいて、上皇后という立場になって読んでいるのかと思うと、なるほどというか、なんという -
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Posted by ブクログ
収録は以下の通り
トゥイング騒動記
クロードとエスターの出航遅延
ビンゴと今度の娘
ジーヴズと白鳥の湖
ジーヴズと降誕祭気分
ビンゴはすべて事もなし
田舎の村での賭け事
説教の長さ
村の運動会
ビンゴの恋
南アフリカ行きになった従兄弟達
またまたビンゴの恋
バーティの恋
ビンゴのカジノ
等々
賭け事に関しては、ジーヴズは儲けてるけど主のバーティはトータルで損してないか?w
それにしても、イギリス人は賭け事がお好きですよね
読んでよかったと思ったのは解説かな
この「ジーヴズの事件簿」という文庫が作品群の中の位置づけがわかった
確かに前作ではアメリカに行ってたりしましたものね
短編 -
Posted by ブクログ
20世紀初頭のイギリスで、金持ちで未婚の青年バーティーの悩みを解決する従僕のジーヴズのお話
美智子上皇后陛下が誕生日に公表した文書で「ジーヴスも2、3冊待機しています」と言及したことでも有名になった小説
100年前のストーリーにもかかわらず、現代作家でもよく見かけるフランクで皮肉の効いた会話で語られるので読みやすい
ただ、固有名詞や時代や地域特有の文化・風習に関しての知識がないため、すべてをちゃんと理解して読もうとすると時間がかかるかも
気はいいけど少しおつむのゆるいバーティー・ウースター
幼なじみで、惚れっぽくてバーティに輪をかけておつむの弱いビンゴ・リトル
バーティーの伯母で、執拗 -
Posted by ブクログ
兵役に就いたこと以外は、絶賛無職中のア-チ-ことア-チボールド.ム-ム-は、滞在したホテルで支配人と一悶着起こした後にフロリダへ赴き、そこで美女と恋に落ちて電撃結婚をするが、新妻となったルシ-ルの父親はニューヨ-クのコスモポリタンホテルの経営者、ダニエル.ブリュ-スター氏であり、ア-チ-が靴磨きと水のポタポタ漏れのことで、大揉めをし口汚く罵った相手だったのである。
しかし愛する娘のため、煮えたぎる心をグッと抑えてブリュ-スター氏は二人の結婚を不承不承ながらも認め、コスモポリタンホテルのスウィートに住まわせ、養うことにした。
ア-チ-は頭が良く、性格が良く、誰にでも親切で特に困った人を目の前にす -
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Posted by ブクログ
親切でお人好し、だけどちょっと要領の悪いバーティーの所に新しくやってきた従僕のジーブズは、非常に機転の効くよく出来た使用人。なんとなく主従逆転のようなこのコンビが暮らしの中のちょっとした問題を解決する。
出来の悪いバーティーも嫁をもらえばしっかりするだろう…と、次々と花嫁候補を紹介するアガサ伯母さん。バーティーはこの伯母さんに頭が上がらない。
親友のビンゴは次々と新しい女の子に恋をして…次々と振られる。相手はウエイトレスだだったり、家庭教師だったり、社会主義運動家だったり…相手構わず?懲りずに邁進するビンゴの恋路にバーティーは振り回される。
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ジーブズは確か -
Posted by ブクログ
オリジナルは1939年。Uncle Fred in the Springtime
森村さんのウッドハウスは、ジーヴスの5冊目くらいまで読んで、その後10年以上読んでいなかった。
いつのまにかシリーズは完結して、他シリーズも続々刊行されている。
森村さんの仕事量に感服した。
今回はジーヴスものではないので、気持ちも新たに、久々に手に取ってみた。
相変わらずのふわふわした世界と、言葉尽くしのユーモアにニヤニヤさせられる。
シェークスピアやテニスンのパロディが頻出しているようだけど、わかっていて読んだらもっと笑えるだろうなあ。
今回はエムズワース卿(このシリーズも読んでいなかった)も登場する -
Posted by ブクログ
従僕(執事)であるジーヴズと雇い主であるバーティ・ウースターによる
ドタバタなユーモア小説
短編集で7編収録されている
この作品は選集の第1弾ってことになりますね
初めて作者の作品に触れたし
海外の近代文学ってことになるのでしょうか
1922年前ごろの作品が収録されていますが
日本で言うと大正時代になりますが
読んでいてそんなに古い時代とは感じなかったのが
印象的
雇い主のバーティが友人のビンゴのためにひと肌脱ぐ
話しでは危険を冒してことを起こしたのにもかかわらず
思わぬ展開になり失敗してしまうという
バーティという人物が象徴されるような話しになってました -
Posted by ブクログ
もう古くなってしまった時代の産物のような「紳士と従僕」に庶民は憧れるのだよね。あくまでも主人公は従僕のジーヴズである。ちょっとゆるーい金持ち若者に、やや意地悪な仕えかたで、本人並びに友人の事件・難問を解決しながら働いているのが、なんともおかしみがある、ユーモア光る軽い読み物で、そこが心地いい。今時、時代離れしているからね。
この作者はそのような作品を膨大な数をものして、イギリスをはじめアメリカでたくさん発表しつづけたという。しかも93歳の長生きだった(1881~1975)から、その全作品をまとめるのはなかなか容易ではないというが、してやられるお坊ちゃんという構図が好まれる心理はわかるから人気 -
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Posted by ブクログ
セイヤーズやオルツィの推理ものに夢中になった時期はあったけど、まだまだ知らない20世紀初頭のイギリスの探偵物作家がいらしたんだ、ということで話題にならねば読む機会のなかった一冊。たしかに軽くて楽しい意味深い読物です。
ジーヴズという賢くて世慣れた執事がついていれば、お気楽で自律性や自立性のない若殿が、生き馬の目を抜く世の中を渡っていけるっていうの。生計を身内の支援で暮らしているのに幅とって、若き殿のこと故、魅力的なしかし、いわくありげな、ふさわしくない女性に惚れてしまい、困った挙句、修正してもらうのがこの執事さんなので。
しかも、若殿バーティーばかりでなく、竹馬の友ビンゴまで同じようなこと -
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