谷村鯛夢のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「漂巽紀畧」は「ひょうそんききゃく」と読む。
「巽(南東)の方角に漂流した記録のあらまし」というほどの意味とのこと。
ジョン万次郎については、漂流してアメリカに暮らし、帰国後身につけた英語を教えて明治の人材育成に貢献したとしか知らなかった。
その漂流からアメリカ暮らしについて生き生きと語った記録。
驚いた点、はじめて知ったこと
・当時漂流した日本人がジョン万次郎一行以外にもたくさんいたこと。
・鎖国していることが、ときに上記の日本人の帰国のハードルになったが、帰国した者もたくさんいたこと。
・無人島や海の上の漂流生活でも年単位で生き延びた人がおり、そのようなことができること。
・アメリカの -
Posted by ブクログ
普通の船乗りに生まれ、14歳で遭難して、すったもんだで世界を回る。
とにかく、土佐藩から言われて書き残した河田小龍が「いささかも私見はいれず」書いてくれたので、面白くてたまらない内容になっていました。
ジョン万。
ものすごく頭がイイ人だったんだろうなーと。
それ以上に、人に気に入られるという人間力が。
人生の後半生は、極めて静寂、とあった。
激動の前半生だけで、普通の人の数倍の人生を味わったからなのかな?
でも。
ごくごく一人の田舎の青年の史実として、ドキュメンタリーとしてだけで読んでみると、こんな濃い体験を乗り越えられる、その凄さに感服しました! -
Posted by ブクログ
ジョン万次郎として知られている中浜万次郎の若かかりし頃、漁師仲間と漂流し、捕鯨船に救出されることになるが、船長のホイットフィールドの希望に沿う形で、万次郎だけ、ホイットフィールドについていくことになり、船長の下で様々な教育を受ける機会に恵まれることになる。
別れた仲間も日本に戻るまで紆余曲折あり、当時鎖国していた日本に帰国することもなかなか叶わなかった経緯がある。
足の怪我が元で亡くなった者やハワイに残った者もいるが、数奇な運命を辿り万次郎が仲間と再会して日本に帰国するまでが簡略的に描かれている。
正直、万次郎が見てきた世界についてもっとディティールが欲しいところではあるが、当時漂流し