宮崎嶺雄のレビュー一覧
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古典ミステリーが読みたくなり「ガストン・ルルー」の長篇ミステリー作品『黄色い部屋の謎』を読みました。
密室殺人ものの古典的名作として高く評価されている作品なので、以前から読みたかった作品です。
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フランス有数の頭脳、「スタンガースン」博士の住まうグランディエ城の離れで、惨劇は起きた。
内部から完全に密閉された“黄色い部屋”からの悲鳴に、ドアをこわしてはいった一同が目にしたのは、血の海の中に倒れた令嬢の姿だけ… 犯人はどこへ消えたのか?
不可能犯罪に挑むは青年記者「ルールタビーユ」。
密室ミステリーの金字塔にして、世界ベストテンの上位に選ばれる名 -
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最近、こういうレビューが多いけど…
最初に期待したハードルを越えられなかった、それだけにとどまらず大残念作でした。
事件の謎は魅力的やったんやけど、探偵のキャラも今ひとつ、後出しと思わせぶりが必要以上に多過ぎ(と個人的には思え)て興ざめする、最後に語られる真相(の一部)が強引すぎて納得いかない、等々。
まあ、最後の部分はそれ自体はこの事件の本筋とは直接関係ないし、ただ作者としては最後のビックリを狙ったのかも知れんけど、「それはないやろ〜」って感じでした。
作中で探偵役のルールタビーユがやたらと気にする「黒衣夫人の香り」
「そんなタイトルの小説あったなぁ」と思ってたら、解説で戸川安宣さんが「 -
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フランス有数の頭脳、スタンガースン博士が住む
グランディエ城の離れの一室で、惨劇は起きた。
内部から完全に密閉された《黄色い部屋》から響く悲鳴。
ドアを壊して駆けつけた一同が目にしたのは、
荒らされた室内と、血の海の中に倒れた博士の令嬢の姿のみ。
令嬢を襲った犯人はいったいどこへ消えたのか?
この不可解な事件と、続いて起こる怪事件の謎に挑むのは、
若干18歳の青年新聞記者ルールタビーユ。
密室ミステリの金字塔にして、
世界ベストテンの上位に選ばれる名作古典ミステリ。
原題「Le Mystere De La Chambre Jaune」。
「Mystere」のひとつめのe -
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かなりの名作との話題だったので、楽しみにして読んだのですが・・。
探偵はわずか18歳、ルールタビーユ君。彼はあまり助手の助けを必要としないタイプ。
しかし彼は若いだけあって、というか、なかなかやんちゃ、破天荒、な感じで、かわいい。
謎は<黄色い部屋>の密室をもっと不気味にやってくれるのかなぁ、と思いきや、そんなに黄色いことは重要じゃなかった(笑)
まあ完璧な密室ではあるよ、でもさあ・・・ワクワクしねぇ。
犯人もトリックも、割と最初のほうからこいつだろ、こうだろ、と思ってたわけで。
寧ろスタンガースンお嬢さんとダルザックが必死で隠していた秘密が知りたくてたまらなかったわけで。で、いざ知ると、「 -
購入済み
翻訳に難?
カミュがノーベル文学賞作家というので、2017年のノーベル賞受賞後にまとめ読みしたカズオ・イシグロの著作やパール・バック(1938年受賞)ヘルマン・ヘッセ(1946年受賞)、アーネスト・ヘミングウェイ(1954年受賞)、アレクサドル・ソルジェニーツィン(1970年受賞)等々の著書を思い浮かべていました。しかしこの「ペスト」は期待外れでした。医者のリウー、判事のオトン、記者のランベール、パヌール神父、市役所吏員グラン等々多彩な人物設定はうまく組み立てていると思いましたが、登場人物それぞれの主観の記述を排して、なるべくリウーの観察とグランの記録による客観描写に心がけて読者の想像力に訴えたと思われる