宮崎嶺雄のレビュー一覧

  • ペスト

    Posted by ブクログ

    作中のペストの災厄は、経験したコロナパンデミックとよく類似していて驚いた。
    そして、そのリアリティ、解像度の高さに感嘆。

    パンデミックの不条理の中で、様々な人が何を感じ、あるいは感じなくなっていくか、本当にコロナで見た光景だった。

    文体は、原著は読めないですが、本訳を読んで感じるところは、正直まどろっこしい感じで好きではないです。これがフランス文学流?

    ただ、主人公医師のリウーの倫理観、というより作者カミュの誠実さ?は大好きです。どうしようものない不条理、絶望や虚無、無意味が取り巻く中で、愛や倫理を失わず、生きようとする様は、そうあるべきだと深く共感できるところです。
    その観を、パンデミ

    0
    2025年12月05日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    高校生の時、異邦人を読んだのにサッパリ分からなかったのが、45年たってこのペストを読んでみたらよく分かった。やっぱり読解力が着いて来たんだろう。

    0
    2025年11月05日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    言葉にできない感情を表現するのが上手すぎる。それ故に印象的で心に残る言葉がたくさん出て、ずっと感情を揺さぶられている感じがする。

    ひたすらに先の見えない暗い話で、絶望に絶望を重ねる話なわだけど、絶望の中ですがるように、もしくは不意に見えた友情だったり愛情だったりがことさら輝いて見えるのが良い。
    それすらも不条理に飲まれてしまうんだけど、その虚しさが味わい深い。

    0
    2025年10月14日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    ペストの混乱の中にあっても、それぞれが自分の心を裏切らないように生きているところが、何よりよかった。
    個人の力ではどうにもならないことがある世の中だけど、自分の中にある道徳みたいなものに従って生きるのが、後悔しない生き方なんだろうと思った。

    0
    2025年09月03日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の前に読みました。カミュ、フランス文学って食わず嫌いでした。名作古典ておじさんになってから紐解いた方がいいみたい。読み終わるまで体力を使います。若い時に読んだ方がいいみたいです。

    0
    2025年07月13日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

     とても読みにくいが、とても面白かった。難解な文章でも読み進めさせるストーリーのリアルさに惹かれた。ロックダウンされた街で、住民たちが恐怖と疑心暗鬼でさらに事態を悪化させる、という展開を勝手に思い描いていたのに、フィクションというより人間観察記録と感じた。
     昨年5月頃の緊急事態宣言中に、異様な雰囲気を肌で感じながら読みたかったな。

    0
    2025年01月31日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    ペスト
    著:カミュ
    新潮文庫 か 2 3

    ペストは、14世紀、東アジアで流行が始まり、中央アジアを経由してヨーロッパで猛威をふるった。
    人類の歴史史上、14世紀は、唯一人口が減少した世紀であり、その原因はペストであった

    現在もマダガスカルをはじめ、散発的にペストの流行が発生している

    本書のように、ペストが突然、大都市を襲うというようなことはあながちあり得ない話ではない

    一方、作者のカミュは、「シーシュポスの神話」、「異邦人」といった、不条理を扱う作家である

    ペストの初期から、都市がロックダウンしたあとの人々の生活と、その心理をリウーという医師の目で描いたのが本書である。ある意味で、「

    0
    2024年05月15日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    物語は簡単に言うなら、『ペストが流行した町に閉じ込められた人々の奮闘記』



    ただ、『奮闘』するのはペスト退治だけではなくて、町からの脱出や、町の外との連絡手段など……闘うものがそれぞれ違う。
    名前が似てるので、誰が何でなんだって??と分からなくなるキャラクターも。



    主人公は、医者のリウー……このキャラクターだけは、何とか追いかけたけど、他のキャラクターは誰が何で、どんな背景があったかを覚えてられない。
    キャラは出てきては消えて、立ち替わり別のキャラが出てきて……時々、死んで……という感じだった。キャラクターごとの物語を覚えていられない。



    ネコに唾を吐きかけたのは誰だっけ?名前は

    0
    2023年12月14日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    壮絶な物語だった。
    タルーの手帳の内容が頻繁に出るからタルー自身が提供したのかと思っていたけど、そうか...やっぱり逃れられなかったのか。
    オトン氏もそうだけど、終息間近に罹患して死亡するの悔しいよね..血清だってできたのに。
    グランのように生還して欲しかった。

    脱走することばかり考えていたランベールやペストに対して他人事のような振る舞いをしていたパヌルー神父の考えが大きく変わるのは心が揺さぶられますね。

    リウーはこの地獄の日々を生き抜いたけど、タルーや最愛の妻を喪っていて、胸がギュッとしてしまう

    0
    2023年05月09日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    アルジェリアのオランという町でペストが発生、その後町は閉鎖され、たまたまオランにいた別の町の人間は外に出られなくなり、反対にオランの住民でたまたま町外に出た人は、町に戻れなくなります。別離と死の恐怖のなか、人々はどうふるまうのかについての興味深い本でした。2020年7月時点で新型コロナウイルスの猛威は世界的に終わっていませんが、そのようななかで自分自身がどう変化したかを「ペスト」の登場人物に重ね合わせることができると思いました。

    医師リウーは自分の責務を全うすることに全力を傾けます。そして死の恐怖など超越し、むしろ息子の過労が唯一の心配というリウーの母親。善良な小役人グラン、オランの外からや

    0
    2023年05月06日
  • ペスト

    購入済み

    歴史は繰り返す

    歴史は繰り返す!!この時代なら仕方が無い感じだが今日では経験上ここまでは無いと思ったがわが身に迫ってくると考えされることが多い。この本を読み返し今の事態に対処したいものだ

    0
    2020年04月26日
  • ペスト

    購入済み

    新しい翻訳があれば再読したい

    作品は文句なしに素晴らしい。
    ただ他の方も書かれていると思うが翻訳を今の時代の人に翻訳してもらえるともう少し立ち止まらずに読めると思った。

    1
    2020年04月19日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

    Posted by ブクログ

    フランスで原子物理学の権威であるスタンガースン博士の娘マチルド・スタンガースンが、密室で襲われます。そして、新聞記者のルールタビーユ青年が、この≪黄色い部屋≫の事件に挑みます。その後も、≪不可思議な廊下≫の事件など、怪事件が続きます。

    犯人も、方法も、謎に包まれた事件でしたが、ルールタビーユが見事に解決しました。

    0
    2017年08月13日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

    Posted by ブクログ

    父に勧められて読んだ本。
    ガストンルルーはやっぱりむっっっずかしかった。
    でも面白かったです。
    裁判での逆転がかっこいいvv

    0
    2009年10月04日
  • 黄色い部屋の謎【宮崎嶺雄訳】

    Posted by ブクログ

    密室の黄色い部屋で襲われたスタンガスーン嬢。
    捜査に当たるのはフランス警察のフレデリック・ラルサン。そして新聞記者ジョセフ・ルルタビーユ。
    T字の廊下、3方から追われ消えた犯人。
    殺害された森番「緑の男」。庭から消えた犯人。
    逮捕されたスタンガスーン嬢の恋人ロベール・ダルザック。
    裁判中に現れたルルタビーユ。

     2009年5月28日購入

     2009年6月10日初読

    0
    2009年11月16日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    コロナの時に読んで戦慄した覚えがある
    ここに書いてあるふうに世の中がなるのかなあこんな昔に書かれたのに今と一緒やんって思った覚えがある

    0
    2025年09月12日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    過去のペストの大流行を描いたカミュの一作。コロナ禍を海外で過ごしたからこそ心に響くものがあるなと感じた。ネズミの大量死に端を発して、ペストの流行による大量死、流行が終わろうとしている時に起こる悲劇や、ロックダウンされた都市の中での鬱屈した生活など覚えのあることばかりだった。

    0
    2025年02月04日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    訳のせいか元の文章のせいなのか判断できないけど、だいぶ読みづらく感じる部分もあったし、中だるみに感じてしまう部分もあって途中気分がのらなかったりもしたけど、終盤は泣ける場面もあり爽やかながらも不穏さの残るラストまで一気読みだった。よかった。

    私はドストエフスキーが好きで特にイワンやキリーロフが好きなのだけど、どうもリウーはイワン、タルーはキリーロフ、パヌルーはアリョーシャの影がみえてその部分でもとても楽しめた。

    リウーの「子どもたちが責めさいなまれるように作られた世界を愛することはできない」というのはイワンの思想と同じだし、リウーとパヌルー神父の問答はカラマーゾフの兄弟の大審問官に近いもの

    0
    2025年01月30日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    港町を突然襲い、人々の自由と安全を不条理に奪ったペスト。病魔だけでなく、全体主義の恐怖を暗喩しているというのが定説だが、COVIDの記憶が生々しい今読むとパンデミック時に実際経験したあれこれと怖いほど重なるエピソードの数々。

    0
    2024年09月07日
  • ペスト

    Posted by ブクログ

    登場人物の名前がなんとなく似ているのと、訳が古めなのもあってか固い印象でなかなか読み進まなかった。
    コロナを経験したので市民たちの心の動きはよく理解できた。幼児が苦しみながら死にゆくさまは読んでいて辛い。

    0
    2024年07月20日