黒澤いづみのレビュー一覧

  • だから捨ててと言ったのに

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    最初の一文が同じなショートショート第4弾。前3作より自由度が上がるかと思いきや、どことなく似た雰囲気に仕上がっているのが意外。お気に入りは、にゃるら「ネオ写経」と谷絹茉優「猟妻」。妙に心に残ったのは、黒澤いづみ「捨てる神と拾う神」。

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    2025年04月29日
  • だから捨ててと言ったのに

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    ネタバレ

    書き出しが『だから捨ててと言ったのに』から始まる短編集。様々な作家さんがこの一言からそれぞれの物語を紡ぐので、本当にいろんなジャンルの話が読めるのが面白い。

    個人的に印象に残っているのは多崎礼さんの『海に還る』、摩耶雄嵩さんの『探偵ですから』かな。短いからこそ、その世界にスッと入り込めてわかりやすい話が好み。『海に還る』は人魚の話で多崎さんの作品らしいファンタジーな世界観が8ページにまとまっていて良かった。『探偵ですから』はとにかくわかりやすい作品で読みやすかった。短い話なのに、物語の登場人物の心情もわかりやすかったし、飼ってる犬がしゃべりだすとか少し怖い感じもするけど、主人公が助かって良か

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    2025年04月04日
  • 人間に向いてない

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    ある日突然自分の子供が異形の生き物になってしまう、という不思議な設定のお話。
    ファンタジーなのにリアルな親子関係、人間関係が描かれていて楽しく読めた。

    もしも自分の子供がある日虫になってたら変わらず愛せるだろうか…?足の部分が指になってる芋虫が自分の子供でも…?
    想像しながら読んでいたけれど、なかなか許容するのは難しい…作中に出てくる何人かの人みたいに、私なら殺してしまいそうだ……
    全部でざっと10人くらいの登場人物が出てきたけれどどの人も人柄とかをさらっとしか書いていなくて、その知らない具合がリアルな人間関係っぽくて良いなあと思った。

    最後に異形になった子供達の心のうちというか、葛藤とい

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    2025年03月20日
  • 私の中にいる

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    我が子である萌果に虐待を繰り返す佳奈…ある日突発的気がつくと佳奈が頭を打って死んでいた…。元々大人しく内向的であった萌果だったが、事件後は人が変わったかのように反省の色も見えず反抗的な態度になったこともあり、児童自立支援施設で過ごすことになった…。いったい何があったのか、萌果は萌果ではないのか?…。

    内容が内容なだけに終始重い気持ちで読みすすめました。この物語の救いは、施設を変わることでかけがえのない出逢いがあったこと…自身を見つめ直せたことで、その後の人生を誠実に生きていくことこそ贖罪にあたるという思いにたどりつけたことですね!これからの彼女の人生が、明るいものでありますように…そう願わず

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    2023年03月07日
  • 私の中にいる

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    デビュー作『人間に向いてない』が良かったので、二作目に当たる本作も期待していたが、結論から言うとやや消化不良。

    虐待を受けていた小学5年生の少女が誤って母親を殺してしまう序章で心を鷲掴みにされ、その後に続く児童自立支援施設での職員とのシーンもスリリングで先が気になる展開。

    少女の中に存在しているのは羽山萌果本人なのか、それとも別人格なのか。
    「私の中にいる」正体が誰なのか気になり読み進める。

    頻繁に取り上げられる虐待の連鎖に解離性同一性障害を絡めたストーリーは新鮮ではあるけれど結末に更なるインパクトが欲しかった。

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    2023年02月16日
  • 私の中にいる

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    読んでいて心が押し潰されるようになる描写もあり、暗い気持ちになりました、辛い…。ついこの前、韓国映画の「トガニ」を観たばかりだったので、両者に共通するものを感じました。児童虐待は目を背けてはいけない問題ですよね。

    結局、萌果は誰なのでしょうか。多重人格?それとも…

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    2022年08月16日
  • 人間に向いてない

    購入済み

    もっとホラー小説よりかと思ったけど、そんなことはなかった。ヒューマンドラマだった。表紙とタイトルに引き寄せられた。

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    2021年08月06日
  • 私の中にいる

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    虐待を受けて育った萌果は、正当防衛で母親の
    佳奈を殺してしまう。
    事件後の萌果は、これまでの内向的で大人しく
    暗い様子から攻撃的で粗野に変わっていた。

    児童保護、更生の為の学園で萌果は出会う人との
    関わりのかな自分を内省していく。
    萌果の中はいったい誰なのか。
    自分を見つめ直す萌果の口から思いがけない
    打ち明けがある。
    現実世界で起こしてしまった事件、
    その罪を背負い、引き受けた生を背負い
    誠実に生きていく事が贖罪ではないか。

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    2021年06月14日
  • 私の中にいる

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    私の中にいる
    黒澤いずみさん。

    とても、不思議なお話でした。
    家庭環境。ネグレスト。虐待。
    負の連鎖。

    虐待された子が、親となり、
    同じことをする。

    本の中に、
    羊の絵本。
    というお話が出てくる。
    奥深いお話。
    結末のない、模範となるべき正解が存在しない物語。それは、まさしく、人生と同じものであるともいえた。

    いろいろ考えさせられる本でした。

    環境によって、
    とても酷い負の連鎖になることもある。
    でも、
    出会った中で、手を差し伸べてくれる人達もいる。

    考えさせられた本でした。

    罪に対する1番の贖罪とは、
    誠実に生きて死ぬこと以外にないと思う。
    償いの意識を持ち、自分が最も善いと思

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    2021年01月15日
  • 私の中にいる

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    『人間に向いてない』で衝撃のデビューを果たした黒澤いづみさんの2作目。前作では引きこもり、本作では児童虐待と、現代社会(それも家庭内)の暗部を題材に小説化する手腕は見事で、今回も引き込まれた。10歳の少女が虐待から逃れるために誤って母親を殺してしまうが、直後から彼女の言動に変化が起きる。少女になにが起きたのか、彼女の中になにがいるのかを探りながらの読書となるが、真相とその後の展開は想像を超えてずっと重いものだった。

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    2020年12月05日
  • 私の中にいる

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    ネタバレ

    ・失われた命を別の命で贖うことはできない。罪を犯した者は誠実に生きて生をまっとうするのが償いである。というのを改めて認識した話。

    ・死んだ母親の人格が娘に乗り移った?(解離性同一性障害?)なのかは深堀されなかったけど、つまりはそれだけ主人公の萌果の精神的ショックが大きかったわけで、そうそう簡単に解決する問題では無いですよ、という事なのかな。

    ・そもそも事件がきっかけで人格が変わったのか。本当は殺す前から変わっていた可能性も無きにしも非ず

    ・帯の「致命傷必須」まではいかなかったけど、深堀したくなる小説

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    2020年09月20日