こまつあやこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読後に「再構築」という言葉が思い浮かびました。
一度離れたものを結び直したり、今あるものを入れ替えてみたり、誤解をといて謝ったり。
腕時計のベルトは変えず電池を入れ直すように進んでいく若者達が皆可愛くて眩しいです。大人も日々進んでいることも優しくて描かれています。悪者が居なさ過ぎですが。
小説内では短歌を交え、言葉の思い違いや環境の変化、親や配偶者の都合で変わる生活や宗教、帰国等の不安をポジティブに変えていこうとする人々が描かれています。
小学校前に母親を亡くした藤枝くん、閉店&転職、退学&転校、再婚、改宗、海外生活、異文化、誤解、失恋...
人生にそれらと、それ -
Posted by ブクログ
2025年、1ヶ月に1冊、子供向けの本を読もうと決めて、さっそく1月分はこちら。
タイトルはマレーシア語で「五七五七七」。帰国子女の少女が先輩に誘われ短歌を詠む「吟行」へ踏み出していく。心の動きが素直で細やか。短い章立てで、エピソードの度に心が解放されていく主人公。バイリンガル短歌も愉しいね。
ただ宗教のくだりはちょっと疑問。家族全員が同じじゃなきゃダメ?
ちなみに中学受験でよく使われた本だそうで、ほんとにこれ子供は喜ぶのかな?ネットのレビューは大人の感想ばかりで困ってしまう。それでも「うちの子は熱心に読んでました」というのは幾つか見かけたので、ちゃんと人気はありそう。