あらすじ
『おはようございます。実況はわたし、出席番号三十三番、綿野あみがお送りいたします。』
ひそかな趣味は脳内実況!そんなわたしがなぜか生け花部に……。2019年度中学入試最多出題作『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』で講談社児童文学新人賞受賞のこまつあやこ氏、待望の2作目。
ユーモラスで爽やかな青春小説!
「あ、いえ、そうじゃなくて、生け花ってふつう……」
女の子がやるものじゃないんですか?
その言葉が喉(のど)から出かかってわたしははっとした。
【実況ってふつう男性がやるもんだろ】
むかし、おとうさんが早月ちゃんに向けた言葉が蘇る。
ダメだ。同じようなことはいいたくない。──本文より。
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この本は、まず第一綿野あみの実況がおもしろすぎる〜!一瞬で好きになっちゃいました♪
その次に、早月ちゃんの名言大スキでーす!
ぜひんでみてね!
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従姉の早月ちゃんが、競馬場に連れて行ってくれたことをキッカケに主人公に転機が訪れます。
主人公の脳内実況が面白くて、物語に夢中になりました。華道では枝を様々な面から見て、魅力を引き出すことが大切であると知りました。また、人も同様に色んな表情や知らない一面を見つけることができるので、まずは知ろうとすることが大切だとこの本を読んで改めて思いました。早月ちゃんが主人公のあみにとっては、ヒーローであり憧れでもありました。そのヒーローに恥じぬよう純粋に努力をしたり、自身の過去やトラウマを克服する姿に感動しました。人を狭い視野から見て判断するのではなくて、相手を知る努力をして広い視野で見れるようになりたいなと思いました。
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面白い!主人公綿野あみ、脳内実況が面白い。語彙が素晴らしい!
私立の中高一貫校の生け花部が舞台。生け花部部員一人ひとりの個性が徐々によく分かり、するする楽しく読める。
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面白かったー!
先走った失言で仲間外れになったことのあるあみ。元気づけてくれた従姉妹に脳内実況を進められて。中学生になって入った生け花部の文化祭でのショーで、初めて人前で実況を披露することにして...。
こんな事言っていいのかな...こんな私受け入れてもらえるのかな...悪いイメージを持たれたらヤダな...という気持ちが、部活の先輩や同級生との触れ合いで前向きになっていく。本当の気持ちを知るための引き算って大事。
七十二候や生け花のことも少し知れて為になる。
軽快な脳内実況とストーリーで、楽しく明るい気持ちで読み切れました。
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「周りの反応を気にして当たり障りのない言葉を選ぶより、ヘンテコでも自分の心が生んだ言葉で伝えたい。」
読後感良い。文量も多くなく、一瞬で読み終わった。実況と生け花の組み合わせがすごくマッチしている。「魅力を引き出すことが実況」と作品の中にあったが、主人公の実況を通して語られる物語世界はまさに魅力的だった。
上に引用したセリフは自分でも見習いたいと思った。「自分の心が生んだ言葉」、何より大切にしていきたい。
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私もこの本の主人公、綿谷あみのように心の中でしゃべっているから共感できました♪
本を開いてから一日で読み終わり手軽に読めてよかったです。
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やっぱり読みやすい。
小中学生向き。なかなか素直になれなかったり、恥ずかしがったり、強がったりと自分の内側では大変な騒ぎになってるお年頃の子達を思って読むと納得できる。
そんな子達が前向きになれるように背中を押してるような作品が多く、この作者さん好きだな。
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ちょっとの失敗から居場所をなくした綿野あみ。
でも実況中継が彼女を救います。
生け花と花のようす、部員とその性格特徴、見方を変えれば、いろいろバラバラなものも案外まとまっていたり。
作者のこやまさん、『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』もそうでしたが、リズム感がとってもよくて、あっという間に読めちゃう。
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ハジメテヒラク、タイトルのつけかたがとても素敵。
あみの悩みは中学生らしいなと思った。応援したい気持ちはあっても、応援する方法を間違えちゃうと大変だから。余計なことはしゃべらないように、深く関わらないようにする気持ちはすごくわかる。
生け花部のみんなに会えて、実況が好きなことも言えるようになってよかった。最後の文化祭での実況は読んでてうるっとした。バラバラ・バランス、それも悪くないのかもしれない。
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物事を一面から見るのではなく、別の角度から見ると違う面も見えてくる。その人を知ろうという意気込みは大事だね。それにしてもこまつさん、常に他国の話を入れてくるから色々な国に興味がわくよ。
Posted by ブクログ
前作「リマ・トゥジュ・リア・トゥジュ・トゥジュ」が結構おもしろかったので、読んでみることにしました。
小学生高学年、中学生も向けのとても読みやすい本で、サクサク読めてしまいます。
他の方も感想に書いていたのですが、今回のベトナムや、リマ・トゥジュのマレーシアといい、作者自身が東南アジアに何らかの関わりがあるのでしょうか。
生け花と実況という組み合わせ、前作リマ・トゥジュのマレーシアと短歌の組み合わせといい、なかなか結びつかないものを組み合わせて、多少無理がある展開がありつつも、物語としてかたちづくってしまうのは感心してしまいます。