御厨貴のレビュー一覧

  • NHKさかのぼり日本史(3)昭和~明治 挫折した政党政治

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    戦前は二大政党制が実現されていた。しかし党利党略にかたより軍部の進出を抑えることができなかった。その政党政治の源流をたどる。ここに現在の政党の性質の大元をみる。

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    2018年10月20日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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    近現代史を日記などの史料で振り返る。日記といっても様々なものがある。事象だけを書いた日記から、他者の日記や回顧録と併読すると色々なことが明確になってきたりするという。

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    2018年10月20日
  • 政治家の見極め方

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    自ら筆をとって敢えて語りかけ調に書いたのか、それとも語りおろしをライターが文章化したのか? 学者だから自分で文章を書くとは思うが、オーラルを手法として宣伝する意味で、あえてインタビューされる体でやったのかも知れぬ。
    吉田茂から中曽根くらいまでの時代に比べ、今の政治家はマスコミに支配され、プレゼンやイメージばかり重視し、情報洪水に為す術もなく絡めとられ、仲間内でのケータイでの情報交換に明け暮れ、経綸を語らず、TVではお勉強したことしか語らない・・とのこと。
    爺さんの放談にも聞こえるが、確かに、そうだ。

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    2018年10月19日
  • 安倍政権は本当に強いのか 盤石ゆえに脆い政権運営の正体

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    歴代総理との比較や現在の自民党の状況が分かり易かった。小選挙区後の党運営や議員の動きから、政治ニュースを見れば理解出来る。

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    2015年11月22日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    立憲君主制下の君主として、ごく数回の例外を除いて明治憲法で定められた「あるべき君主像」を自らに課し、そしてそれが故に、軍部の独走を抑えられず、却って国土の荒廃と数百万の国民を犠牲においやってしまったナイーブでインテリな君主。戦争を実力で止めなかったが故に法的な責任を逃れえたが、一方で同じ理由で道徳的・精神的な咎に、一生苛まれていたに違いない。本書では、昭和天皇の人間的な姿を、はしばしに見つけることができる。一方で、実録を編纂した宮内庁の恣意的な情報公開と秘匿が、この第一級の資料に与えたインパクトについては評価が分かれるかな。

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    2015年08月29日
  • 政治の眼力 永田町「快人・怪物」列伝

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    90年代から現在にかけて活躍した政治家の評伝。幅広い人が扱われている。なお、筆者は政治学者であるが、時事放談のキャスターでもあり、そこでの取材を踏まえていると思われる。
    筆者の生活において、ずーっと一人の政治家と密着している訳ではないので、ここで書かれていることが外れてしまっていることもあろうかと思うが、それぞれの政治家の特徴や人となりが書かれているので、新聞などでその政治家のニュースを読む時などに参考になると思う。

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    2015年08月26日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    半藤一利氏、保阪正康氏、御厨貴氏、磯田道史氏4名が『昭和天皇実録』を読んでの感想を諸々述べている本。4氏の話の中から垣間見られる『実録』の内容からはとくに「新発見」の類はないようだが、新たな史料の存在も示唆されているようで興味深い(ただし、原本の公開は難しいのかも)。

    最後に保阪氏が「「昭和天皇は生きている」との感がしてならなかった」と述べている。自分も「昭和生まれ」のひとりとして『実録』から漏れ聞こえてくる昭和天皇の息づかいに触れてみたいと思う。

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    2015年08月18日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    ネタバレ

    本当なら、全61巻、12000ページあるという「実録」そのものを読みたいところではありますが、さすがに躊躇してしまうので、とりあえず昭和史の研究家の何人かが語っているこの本で概略をつかんでおこうと思いました。

    ・そもそも「実録」を残すというのは、古代中国の皇帝が亡くなった時に編纂する伝統が生まれ、その後朝鮮やベトナムにも広がったものだそうで、それでも平安時代には世界中で途絶え、復活したのは「孝明天皇紀」。その後「明治天皇紀」が編纂され、今や日本にしか残っていない伝統とのこと。

    ・特に昭和天皇は、世界を相手に戦争を行った昭和という時代の帝であるということから、その時天皇はどう判断し、どう行動

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    2015年05月30日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    「昭和天皇実録」の第1巻、第2巻が書店に並んだとき、思い切って買ってみようかとかなり悩んだ。でも、今後刊行される分を含めてすべてを読み通すことは難しいし、読んでも十分理解できないと思い、この種の解説本を待つことにした。
    本書で取り上げられた部分は、大方の日本人が関心を持つ部分であり、既に知られている資料との異同も含めて触れられているので、一人で実録を読むよりよほど意味があった。できれば、新書一冊というボリュームでは取り上げ切れなかった他のテーマについても、また解説してほしいと思った。

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    2015年05月24日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    2014年に刊行された昭和天皇実録についての対談集。少年時代の遊びや叱られたこと、乃木希典への敬慕。欧州遊学。摂政として国の舵取り。熱河作戦の阻止失敗。2.26事件への対応と石原莞爾への不信。三国同盟と松岡洋右。開戦への気持ちの変化と軍部への不信。嘘の上奏ばかりで短波放送を聞いて情報を得る。終戦工作と陸軍への説得。大元帥と天皇と大天皇。マッカーサーとの信頼。沖縄基地問題。A級戦犯の靖国合祀問題。実録は後世への歴史責任を果たす為、かなり中立に抑制的に書いてある。また天皇の生の感情も抑制的に書いてある。六国史に連なる国紀が書かれていることの重要性。24年掛けた大作に感謝。

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    2015年04月28日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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    史料という大海をどう泳ぐか。20人の学者が「近現代の重要人物達の日記」という海の、それぞれの泳ぎ方を披露している。
    それにしても近現代の史料というのは、本当にここ最近になって活字化された物が多い。未だ御遺族の気持ちに整理がつかないので発表できない、政治的に時期尚早なので発表できない、偶然に発見されたが未整理なので発表できない――まだまだ近現代史には未知の史料がたくさん眠っている。泳ぎがいがありそうである。
    所々に入っているコラムも読みがいがあり、単なる史料紹介本ではないのがマル。

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    2014年12月17日
  • 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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    政治史の御厨教授の最終講義6回分のまとめ。
    政治史を、オーラルヒストリー、文献、建築など色々な角度から見ていること、メディアにもテレビや書評を通じて露出していることから、政治史そのものではなくそれぞれの切り口がどういうものかについて6回の講義を行っている。
    オーラルヒストリーについては、西欧からの導入であるが、日本に広まって来た感があり、インタビュイーもこなれて来ている。が一方メディアの出方も多様になっているため真の姿を見極めるのはやはり難しいのかもしれない。御厨教授は元々は官僚を相手に戦後の高度成長を裏付ける政策に取り組んでいたが、近年はより政治家より担って来ている。
    旧来のテレビ新聞といっ

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    2014年08月26日
  • 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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    ○東京大学元教授で放送大学教授の御厨貴氏の著作。
    ○著者の東大での最終講義(シリーズ)を本にまとめたもの。
    ○オーラルヒストリーの第一人者である著者の研究の秘訣や思いが満載で面白かった。

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    2014年04月15日
  • 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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    最終講義の模様が、まるで躍動感のあるエンターテイメントのように伝わってくる。内容も深く、オーラル・ヒストリー,公共政策,政治史,建築と政治,書評と時評,メディアと政治の6章構成。

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    2014年02月26日
  • 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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     政治史という聞きなれない分野の研究者の最終講義録。といっても6回もあるもの。これがまず面白かった。戦後政治史に興味が出てきた段階と思ってたので、本書はタイムリーであり、躍動感を感じることができた。内容詳細については、バックボーン、理解力が不足してるため、把握はままならずというところだが、それでも楽しめた。独特の雰囲気の著者の講義を、ぜひ生でみてみたい。放送大学へいかれるとのことなので、聴講してみようかと画策。時事放談に出てた人だ、と気づくのが読み始めてから、というのがとほほでありました。

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    2014年01月29日
  • 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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    日本政治史を専攻されている氏の最終講義をまとめた本。各回最初に御厨氏が、テーマについて語り、それへのリアクションをゲストスピーカーが語り、御厨氏がこれに対してコメントするという形式。

    語り手の力量が、かなり問われる形式であると思われるが、語り手もゲストスピーカーもかなりの実力者であるので、かなり内容はしっかりしているし、面白い。個人的に興味深かった点は、公共政策のところで、ある政策をめぐり反対派と賛成派が激しくやり合うが、議論の場を離れると両者の仲が良いケースもあるというところである。このような状況からいかにして公共政策が実現するのか見てみたい気がした。

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    2014年01月23日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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     本書は歴史上活躍した過去の多くの著名人の「日記」を取り上げた紹介書である。
     普通は公開を前提としない個人的な「日記」が「発掘」されるということは、「歴史の再発見」につながる場合もあるし、日本の過去の歴史的出来事の「周辺事情」を深く探求することにもつながる。
     本書は明治維新から、昭和後期までの多くの著名人の「日記」とその内容を紹介しているが、発見にドラマがあるものもあるし、その内容を読んで、それまで一般に語られていた人物のイメージが一変した場合もある。
     そして何よりも、読むことにより、過ぎ去った日本のそれぞれの時代を立体的に鳥瞰するように見ることは、本書で言及しているように「ともかく歴史

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    2012年12月04日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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     近現代の史料の特徴とか注意点について書かれた本…だと思います。

     内容は明治・大正・昭和に分かれていて、昭和だけ三つくらいにわかれていたと思います。
     史料がどのようにして書かれたとか、注意すべき点とか書いてあってそれなりに便利でした。特に原史料の状態が載っているのは有り難かったです、ほんと…非公開とか現存しないがほとんどだったけども………

     個人的には伊東巳代治日記の項が楽しすぎて。
     書いている人の文章の特徴はよく知ってるつもりなんですけどね^^;

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    2011年10月07日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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    近現代を生き抜いた政治家、軍人らの日記=史料の解説書といったところか。

    引用はほとんどなし。内容を引用して解説といったありきたりじゃないところがいいと思う。

    私は社会人になってから日記をつけているが、まあ、それだけの話(笑

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    2011年08月07日
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで

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    明治維新〜戦後までの政治家らの日記を取り上げ、解説している。
    「大久保利通日記」から「富田メモ」まで、という副題にあるように日本近現代史の一級史料を取り上げて、それについて其々の項目の著者が詳しく解説を行っているため、非常に読みやすい。
    有名所では「大久保利通」、「木戸孝允」、「原敬」らの日記が取り上げられている。
    また、高校日本史では名前を聞いただけ、若しくは名前すらも出てこなかったような人物が、当時はこのような日々を過ごし、考えを持っていた(考えを文章に出さない人物もいたようだ)のは非常に興味深かった。
    特に軍部台頭の時代の軍人の日記の項目からは、当時の軍部にもさまざまな考えの人物がいたの

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    2011年06月18日