御厨貴のレビュー一覧

  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道
    明治の近代化を「官僚」という視点を軸に書かれている。

    日本の近代化を果たすのに大きな役割を担った近代官僚制。その発生には岩倉使節団に随員した大久保が見た、イギリスの官僚制度があり、さらにはドイツ宰相・ビスマルクの政治手腕にあったとしている。

    また、明六政変を経て、殖産興業に重きをなす内務省設立、...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(10)奈良・飛鳥 “都”がつくる古代国家
    ≪目次≫
    第1章  聖武天皇 大仏開眼への道
    第2章  「天皇」の都 誕生
    第3章  白村江の戦い 危機が生んだ大改革
    第4章  "日出づる処の天子”の都

    ≪内容≫
    大変オーソドックスな考え方の著者の本。目新しいのは第3章の「白村江の戦に負けたことを契機に、旧弊にしがみつく豪族を官僚制に移していっ...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(9)平安 藤原氏はなぜ権力を持ち続けたのか
    ≪目次≫
    はじめに
    第1章   摂関家の危機ー1156年
    第2章   藤原道長の栄華ー1018年
    第3章   権力独占への道ー901年
    第4章   摂関政治の誕生ー866年
    おわりに

    ≪内容≫
    大筋は目新しいことは書いてない。ただ、細かい部分で、「知らなかった」ことがあった。
     ①白河から堀河への...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(10)奈良・飛鳥 “都”がつくる古代国家
    大化の改新・平城京遷都など飛鳥~奈良時代のターニングポイントを解説した本

    当時の天皇はどうやって中央集権体制を作り出すかに苦心していたそうな。
  • NHKさかのぼり日本史(8)室町・鎌倉 “武士の世”の幕開け
    ≪目次≫
    はじめに
    第1章  足利義満「日本国王」の権力
    第2章  足利尊氏「京都」に挑む
    第3章  北条時頼 万民統治への目覚め
    第4章  源頼朝「東国」が生んだ新時代


    ≪内容≫
    さかのぼり日本史シリーズの第8巻。中世史で旬な本郷和人なので安心して読める。
    テーマは、野蛮な武士が天皇や貴族を乗...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(7)戦国 富を制する者が天下を制す
    ≪目次≫
    第1章  徳川家康 富の独占
    第2章  豊臣秀吉の物流革命
    第3章  織田信長の開放経済政策
    第4章  戦国大名の経済改革競争

    ≪内容≫
    戦国時代市の第一人者 小和田哲男の著書。特に目新しい物はないものの、手慣れた感じの内容。戦国~安土桃山期、地域を制し、全国を制するには、経済感覚が必要...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(6)江戸 “天下泰平”の礎
    ≪目次≫
    はじめに
    第1章  「鎖国」が守った繁栄
    第2章  飢饉が生んだ大改革
    第3章  宝永地震 成熟社会への転換
    第4章  島原の乱 「戦国」の終焉


    ≪内容≫
    NHK”さかのぼり日本史”の第6巻。①19世紀初めのロシアの接近 ②天明の飢饉 ③18世紀初めの「宝永地震」(元禄時代) ④島原の...続きを読む
  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道
    大久保利通を中心に行われた、官僚主導による上からの国家建設を、肯定的に著述している。クールに国家建設に努力した官僚たちを、評価することは大事だなと思わせる一冊。官僚=悪の固定観念で、中身を見ない評価が蔓延している現代への筆者の提言なのでしょうな。
  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道
    ”大久保利通”万歳がちょっと気にかかるが、明治初めの国家において、
    リーダーシップを持ち、時代の先を読める人材として。彼は
    欠くことのできなかった人物であったことも確かだ。
    この本のキーワードは、「大久保利通」と「官僚」。
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで
    歴史は史料によって創られる。大久保利通日記から富田メモまで、第一級の史料四十数点を一望に取り上げ、紹介・解説し、その意義を説く入門書。

    本書をざっと眺めるだけでも、ため息が出てしまう。史料を紹介するという性質上、概略のみにとどまっており、広く浅くなってしまうのはやむを得ない事であろうか。

    ...続きを読む
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで
    イギリス作家シリーズと、関係ない本との交互が定番になってきた。
    この本は、新聞の書評を読んで気になっていたもの。

    近現代日本の著名人の日記を覗き見るという、いささか不純な動機で読んでみる気になったんだけど、そんなに日記の中身が赤裸々に書かれている本ではなかった。
    といって、面白くなかったわけではな...続きを読む