望月拓海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに惹かれて手に取った。主人公は尾崎千鳥。両親の事故から約一年。「解離性健忘」という記憶喪失が起こる。そんな中、千鳥は天津真人という不思議な男性と出会い、ある賭けが始まる。
デートはいつも夜で、よくケータイをいじる真人。
注意深く文章を読むと伏線がたくさんあることに気づく。自分のことを顧みず、ただ千鳥の幸せを願って行動する真人の姿に感動した。何か秘密があるのはわかっていたが、まさかそんなことが…
現実味がなくて物足りなく感じる人もいるかもしれないが、私はこういう恋愛小説結構好き!
記憶を失っても感情が覚えてる…とっても素敵だと思った。最後の終わり方も私好み。 -
購入済み
愛ですね
タイトルから、きっと涙止まらないやつだなと思っていましたが、涙出ませんでした。真人の穏やかで理性的な言葉も、千鳥の懸命に生きようとする姿勢も、将来を考えると暗くなってしまう状況の中で、生きていくのに何が大切かを考えさせられました。この先にも二人の困難は山積みだろうけど、心が温かくなる未来しか想像できない素敵な作品でした。
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Posted by ブクログ
一年しか記憶を持つことができなかったら、
主人公は、そんな症状に悩まされながら生きる、女性です。そこに現れる、ある男との出会いで、過去の忘れてる自分にあった出来事を思い出したり、苦しんだりするお話です。
この本を読みながら、自分がもし主人公と同じ症状ならどんなふうに感じるのか、考えながら読み進めていました。
ちょうど、この前の読者が余命が限られた女性の小説だったので、どこかクロスオーバーするところもありつつ、人の生きてる意味とは生きてることでもあり、記憶や思い出なのかと。
本作は、静岡県が舞台で、静岡の方はおなじみの場所も登場するので、馴染みのある方にもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1年経つと記憶を失う女性のどんな物語かと読み始めましたが、謎の男性の登場に誰なんだ?何なんだ?で休日の午後を費やすほどの面白さでした。
ファンタジーものか?と思ったら全く違っていて、主人公の千鳥さんの感情に自分の心がひっぱられ色々な事を考えさせられました。
今回は記憶を無くさずにハッピーエンドかと思いましたが、話はそんな簡単には終わらなかった。
真人も記憶障害の持ち主だった。
それも千鳥よりも過酷な…けれどそれを悲観せずに、
千鳥への愛の深さに生かされ生きて貫ぬく姿にうるうるとなりました。
ラスト、次は千鳥の真人への愛が彼女自身を生かしていくのだと思いました。