津野海太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
編集者、評論家出身、和光大学名誉教授の津野梅太郎(1938-)による、日本の読書史。
【構成】
Ⅰ 日本人の読書小史
1 はじまりの読書
2 乱世日本のルネサンス
3 印刷革命と寺子屋
4 新しい時代へ
Ⅱ 読書の黄金時代
5 二十世紀読書のはじまり
6 われらの読書法
7 焼け跡からの再出発
8 活字ばなれ
9 <紙の本>と<電子の本>
本書は構成の通り、前後半で内容が二分されている。
前半は平安時代からはじまる日本の読書習慣の形成過程である。
『更級日記』の菅原孝標娘とその先祖にあたる右大臣・菅原道真の二人を取り上げて、一人で部屋にこもって黙々とストーリーを愉しむ「小説読み」と、オ -
Posted by ブクログ
自分の生活に染み込ませるような、生きる力を静かに養うような、そんな読書
ほとんどジャケ買いのような形で購入したので、著者のことをまったく知らずに手に取りました。読み始める前に調べてみると、アングラ劇団の演出家、出版社取締役、小林信彦や植草甚一などレジェンド文化人との仕事と、”戦後サブカルの生きる地図”のような人なんだと知り期待が高まりました。
御年86歳の著者が自身で「最後のお祭り読書」と表現した、老年の読書について書かれています。ブックレビュー然としてなくて、読書記録や読書周辺のよもやま話など著者の生活や考えが見えてくる、とても読みやすいエッセイです。著者が今まで触れることのなかった30 -
Posted by ブクログ
今年最初の読書のタイトルが『最後の読書』というのは、もちろん狙ったところもある。ただ、それ以上に感じるところもあってさ。編集者、演劇人とのことだけど、齢80になろうとする時期に、読書周辺での年齢からくる苦労など、あれこれというのがね。なんとなく最近年取ってきたなぁという自分の親を観る視点と重なったところがあるんだろうね。
冒頭、鶴見俊輔が脳梗塞となって以降、話すことも書くこともできなくなり、亡くなるまでの3年ちょっとの期間、ただひたすら本を読んでいたという話。幸田露伴の晩年、目が悪くなっていき、読むのに忙しいから、もう書く時間がない、と言っていた話など。読書人の晩年というのは、なんのため -
Posted by ブクログ
広く一般の読書というものが、例えば車なんかのように、20世紀の大量生産、大量消費のうえに成り立っていた一過性のもので、永らくは特権階級のものであったし、その黄金時代は既に過ぎた、というのが、とてもよくわかる
読書の危機は100年前に映画によって既に始まってて、テレビの普及があって、ネット社会が今、やってきてる
本の危機なんて、凄く昔から何度も指摘されてたというのには驚く
あと、音読から黙読へ、と思ってたけど、ちょっと違った
音読と黙読から、音読しない時代へ、というのが正しい
それには、書院造にはじまる、パーソナルな空間の形成が関わってるし、筆者は言ってないけど、通勤電車というのは、つまりパ