梶永正史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
このミス大賞の受賞作だし、ミステリに分類したが...
ミステリ成分は濃いめにあるにしろ、読後感は
あまり「ミステリ読んだ」という印象ではない(^ ^;
警察が舞台の「お仕事小説」っぽい感じかな(^ ^;
物語のほとんどは、ダイナマイトを持った犯人が
人質を取って銀行に立てこもっている場面。
それを、現場で陣頭指揮するチームと、
何やら悪巧みをしてそうな「警察のお偉いさん」と、
全然犯罪者っぽくない「立てこもり犯」&人質の、
それぞれの思惑を交錯させながら進んでいく。
事件発生当初からぷんぷんと匂ってくる
「ただの銀行強盗ではないな」感(^ ^;
色んな立場の様々な人の思惑が交叉して...
ネタとしてはものすごく「でかい話」のような(^ ^;
...その割に、全体的に「軽い」(^ ^;
文体も軽いし、主人公の女刑事やその周辺人物が、
みな一様に「悪のり」というかふざけていると言うか(^ ^;
よく言えば「コミカル」「ユーモアがある」なのだが、
何と言うか印象が「アニメっぽい」ような(^ ^;
ちょっとルパン三世的なノリの軽さがある(^ ^
「でかい話」は、縦にも横にも広がりを見せて、
もはや「壮大な」スケールのお話になる。
荒唐無稽というか、現実感がないと言うか(^ ^;
そう、現実味がないので、マンガっぽい印象を(^ ^;
本書の後書きにも書かれているが、
警察組織を知ってる人が読むと、
ものすごく「んなアホな」という展開が多い、らしい。
警察の「掟」を破った言動をする奴らが続出で(^ ^;
でも、細かいところのリアリティが感じられて、
まぁそういう事情なら、こういうこともあるのかな...と、
何となく説得されてしまうような(^ ^;
とにかくエンタテインメントとしては、
とても面白く読ませていただきました。
壮大な伏線回収も、ウソっぽいが嫌いじゃない展開(^ ^
惜しむらくは、校正が甘くて、誤字が何カ所か(^ ^;
普通に読んでて「え!?」となるレベルで存在してた(^ ^; -
Posted by ブクログ
郷間彩香のデビュー作。
かなり練られた構想が、とてもスリリング。
電卓女と自ら言うが、半マロとも言われる。
タイトスカート、ハイヒール。
刑事と思えないスタイルの美形刑事。
父親の刑事魂をひきつぐ。
「血の通ったコミュニケーションが全てをかえる」
野呂は、父親と一緒に仕事をして、啓発を受けている。
吉田という警視正の登場。不思議なキャラクターの造形。
警察官というイメージやキャリアというイメージに程遠い。
長官が、直々に対応して、指揮を下す。
ふーむ。ありなさそうなのがいいのかもしれない。
後藤という男が面白いが、郷間彩香のツッコミが、足りない。
やはり、秋山刑事みたいなおっさんが、際立たせる。
ブラッドという組織。
政治家と銀行家の結託によって、警察まで支配しようとする。
それを、暴こうとして、銀行強盗をする。
仕組まれた銀行強盗で、狙いは金にない。
貸金庫に仕舞われている書類などがポイント。
そこから、暴かれていく真実。
物語として、わずかに物足らないが、上出来の部類に入る。 -
Posted by ブクログ
郷間彩香の同僚で年上のやっさんこと秋山。
この男に対する 郷間彩香のつぶやきが実に新鮮。
また、秋山の持つ独特な存在が、ピリリとしている。
理性や思い込みを排除した動物的な処理能力の秋山。
セクハラと自覚しないセクハラ男。
そして、愛することを愛している吉田。
なんとも言えない 間合いと警察の中では、えらいそうだ。
吉田は、ハイブリッドセオリー 雑理論。
原因と結果がある。事件捜査は、結果から原因を探る。
自分にとって都合のいい結果が期待できる要素を優先して取り入れる。
つまり、確証バイアスによって、原因と結果が見えなくなる。
本当の動機とは何かを見つけ出す必要がある。
見渡してカモがいなければ、誰がカモなのか明らかだ。
というのが、実に明快だった。策士、策に溺れるのだ。
山中理沙は、中山になったりで散々だが、女を男と見間違えて恋をする。
とにかくドジというしかない。
復讐なのだが、なぜそんな復讐を。
コチドリ型の嘘。子供を守るためには、偽傷しかない。
とにかく、フィクサーを割り出すには、郷間彩香でなければできない。
ふーむ。どうも、組み立てが、構造的だ。