あらすじ
警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香(ごうま あやか)。三十二歳、独身、彼氏なし。贈収賄や詐欺などの知能犯罪を追う彩香は、数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため“電卓女”と呼ばれている。そんな彩香に刑事部長から特命が下った。渋谷で発生した銀行立てこもり事件の指揮をとれというのだ。犯人が現場の指揮と交渉役を彩香に任命するよう名指ししたという。彩香は困惑しながら臨場するが……。
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Posted by ブクログ
警視庁捜査二課、郷間絢香警部補、主任代理、女、32才、独身、彼氏なし。
ある日、銀行強盗事件が起こり、犯人から、事件の交渉役と現場指揮に彼女が指名される。
なぜ、二課の私が?
膠着する事態の中で、犯人の1人が元二課の刑事であることが判明する。
二転三転する状況。
果たして、この事案の目的は何なのか?
そして、最後、犯人の射殺で幕を閉じる。
悲しみの中、何らかの違和感を感じてしまう郷間警部補。
実は、この事件の裏には、壮大な目的が隠されていた。
スピード感溢れ、所々ユーモア溢れる話の流れに、一気に読めました。
最後、登場人物の後日談が、簡単に記述され、まるで映画やドラマを見ているようで、思わずニヤリ。
ぜひ、続編も期待大です。
Posted by ブクログ
結構面白かった。
巨悪とたたかうため、銀行強盗にはいった元警察官。
そして交渉役にえらばれた女刑事。
小説としては面白かったが、少し現実味がわかなかった。
そんな長い間、悪いことを思い続けられるのか。
人の心はころころかわるから、成長の過程でかわっちゃうんじゃない。
アニメと思えばいいかな。
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シリーズ1作目。
面白かった。
よく作られてるって感じ。
彩香のキャラクターも嫌いじゃない。
続きも読みたい。
***
第12回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作! 警視庁の“電卓女"vs奇想天外な犯人集団
警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香。32歳、独身、彼氏なし。捜査二課で贈収賄や詐欺、横領などの知能犯罪を追う彩香は、
数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため、周囲からは“電卓女"と呼ばれている。
そんな彩香に、刑事部長から特命が下った。――「渋谷で銀行立てこもり事件が発生している。
至急現場に向かい、指揮をとってくれ」。犯人から、現場の指揮および交渉役を郷間に任命するように名指しされたのだ。
青天の霹靂に困惑しながらも、彩香は立てこもり現場である渋谷に急行する――。
Posted by ブクログ
このミス大賞の受賞作だし、ミステリに分類したが...
ミステリ成分は濃いめにあるにしろ、読後感は
あまり「ミステリ読んだ」という印象ではない(^ ^;
警察が舞台の「お仕事小説」っぽい感じかな(^ ^;
物語のほとんどは、ダイナマイトを持った犯人が
人質を取って銀行に立てこもっている場面。
それを、現場で陣頭指揮するチームと、
何やら悪巧みをしてそうな「警察のお偉いさん」と、
全然犯罪者っぽくない「立てこもり犯」&人質の、
それぞれの思惑を交錯させながら進んでいく。
事件発生当初からぷんぷんと匂ってくる
「ただの銀行強盗ではないな」感(^ ^;
色んな立場の様々な人の思惑が交叉して...
ネタとしてはものすごく「でかい話」のような(^ ^;
...その割に、全体的に「軽い」(^ ^;
文体も軽いし、主人公の女刑事やその周辺人物が、
みな一様に「悪のり」というかふざけていると言うか(^ ^;
よく言えば「コミカル」「ユーモアがある」なのだが、
何と言うか印象が「アニメっぽい」ような(^ ^;
ちょっとルパン三世的なノリの軽さがある(^ ^
「でかい話」は、縦にも横にも広がりを見せて、
もはや「壮大な」スケールのお話になる。
荒唐無稽というか、現実感がないと言うか(^ ^;
そう、現実味がないので、マンガっぽい印象を(^ ^;
本書の後書きにも書かれているが、
警察組織を知ってる人が読むと、
ものすごく「んなアホな」という展開が多い、らしい。
警察の「掟」を破った言動をする奴らが続出で(^ ^;
でも、細かいところのリアリティが感じられて、
まぁそういう事情なら、こういうこともあるのかな...と、
何となく説得されてしまうような(^ ^;
とにかくエンタテインメントとしては、
とても面白く読ませていただきました。
壮大な伏線回収も、ウソっぽいが嫌いじゃない展開(^ ^
惜しむらくは、校正が甘くて、誤字が何カ所か(^ ^;
普通に読んでて「え!?」となるレベルで存在してた(^ ^;
Posted by ブクログ
警視庁捜査二課郷間彩香シリーズの第一作。何だろうな、このB級感は?でも、主人公の赤裸々な思いや感情が表現されていて、なんだか親しみが持てる。主人公、結構いい人柄なのだ。反目していた後藤のことも、ちゃんと見直して、通じ合いを持つしね。かかわる人たちと仲良くなっちゃうんだよね。
銀行での立て籠り事件自体は、いろいろはてながあるけど、まあいいか。韓国のことが出てくるのも唐突感があるけどね。でもまあ、読んでいて面白かった。
Posted by ブクログ
郷間彩香のデビュー作。
かなり練られた構想が、とてもスリリング。
電卓女と自ら言うが、半マロとも言われる。
タイトスカート、ハイヒール。
刑事と思えないスタイルの美形刑事。
父親の刑事魂をひきつぐ。
「血の通ったコミュニケーションが全てをかえる」
野呂は、父親と一緒に仕事をして、啓発を受けている。
吉田という警視正の登場。不思議なキャラクターの造形。
警察官というイメージやキャリアというイメージに程遠い。
長官が、直々に対応して、指揮を下す。
ふーむ。ありなさそうなのがいいのかもしれない。
後藤という男が面白いが、郷間彩香のツッコミが、足りない。
やはり、秋山刑事みたいなおっさんが、際立たせる。
ブラッドという組織。
政治家と銀行家の結託によって、警察まで支配しようとする。
それを、暴こうとして、銀行強盗をする。
仕組まれた銀行強盗で、狙いは金にない。
貸金庫に仕舞われている書類などがポイント。
そこから、暴かれていく真実。
物語として、わずかに物足らないが、上出来の部類に入る。
Posted by ブクログ
ストーリー展開の速さ、登場人物の特徴付けの上手さ、奇抜なストーリーに惹き付けられる。一気に読めるエンターテイメント小説。秘密結社のくだりはあまりいただけないがあっと言わせるどんでん返しに感嘆。
Posted by ブクログ
ストーリもミステリ要素も綿密でとても面白い。そちらが際立つせいかキャラの影が薄い気が。次作で主人公の魅力が存分に語られれば、文句なしのシリーズになると思う。
あらすじ(背表紙より)
警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香。三十二歳、独身、彼氏なし。贈収賄や詐欺などの知能犯罪を追う彩香は、数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため“電卓女”と呼ばれている。そんな彩香に刑事部長から特命が下った。渋谷で発生した銀行立てこもり事件の指揮をとれというのだ。犯人が現場の指揮と交渉役を彩香に任命するよう名指ししたという。彩香は困惑しながら臨場するが…。
Posted by ブクログ
女性刑事か活躍する警察モノには何故かハズレが少ない気がする。
美人だけど年齢と仕事の疲れがやや外見に現れているのを気にしているところの可愛さと、仕事上の気の強さに惹かれてしまうのは男の性か。
Posted by ブクログ
立て籠もり事件の前半部分は、どうにも無駄に引っ張ってる感じ。話が進展しないし、主人公も進状況に翻弄されているだけ。
あと背後にある陰謀がもう一つ具体的に見えてこない。首謀者たちは集まって戯れ言を言ってるだけだし。具体的な妨害が作中であると、もう少し戦ってる感が出たと思うんですけどね。
Posted by ブクログ
コミカルさがあり読みやすいかもしれないけど、なんでしょう…。そのコミカルさが若干いらないと感じてしまった。なんかここ重めな感じなのに、その軽さがくると台無しなような?笑
あと主人公が電卓女と呼ばれるその所以というか描写がないため、あまりその設定いきてない気がした。
Posted by ブクログ
このミス大賞、警察小説で女性刑事もの。好きなジャンルも相まってなかなかに楽しめた。途中までは。
第3章からの真相ではユニットの存在がちょっとなんでもありの興醒め感があって残念。どんでん返しというより無理矢理詰め込みハッピーエンドにしちゃいました感が拭えない。
Posted by ブクログ
警視庁捜査二課で贈収賄や詐欺等の知能犯を相手にしている郷間彩香が渋谷で発生した銀行立て籠り事件の犯人から現場の指揮官に指名される。
人質を無事救出し犯人を逮捕できるか。
設定では主人公の彩香は「電卓女」と呼ばれているということだが、そのエピソードもなく、その呼び名要る?
文章は軽妙で誉田哲也の姫川玲子シリーズを彷彿とさせます。
ストーリーのアイデアとしては面白いが、展開にご都合主義的な部分が多くあまりスッキリしませんでした。
Posted by ブクログ
郷間彩香シリーズ第一作。主人公・郷間彩香は32歳、独身、彼氏なし。捜査ニ課での仕事ぶりが不明で、電卓女のイメージが無い。警察庁長官まで出てきて、話がデカいなー。ギャグをはさみながら話が進み、まじめな警察小説とはちょっと違う。
Posted by ブクログ
2013年のこのミス大賞受賞作。以後シリーズ化されて5作出ているが、先に3作目を読んでまあまあ面白かったので読んでみる。電卓女と云う設定が先に読んだ作品でもそうだったが、全く生かされてないようで残念。漫画っぽい内容で、それはそれで悪くない。2016年に松下奈緒と鈴木亮平で2時間ドラマ化されたそうで、それは見てみたい
Posted by ブクログ
普段は警視庁捜査二課で知能犯を相手に、主に数字を武器に仕事をしている郷間彩香、32歳独身。しかし彩香はある日突然、上司でもあり父親代わりでもある野呂に新世界銀行渋谷支店で起こった立てこもり事件の特命指揮官に任命され、捜査の指揮をとらなければならなくなってしまう。
なぜ突然犯人が彩香を指名したのか、犯人が求めていることは一体何なのかがミソになっており、読み終えると意外に警察組織の闇やら政治やら重たいテーマを扱っていたのだなぁと思うが、物語は一貫して軽い印象。現実離れしすぎてる?せっかく“電卓女”なんて設定もあるのに、数字も全然使われないし。ユーモアのセンスが合わないのか、笑いどこなんだろなぁと思うところも、それほど楽しめず。シリーズみたいだけど、次を読むことは無いかな。
Posted by ブクログ
第12回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作。
郷間綾香シリーズ 第1弾
プロローグ
第一章 事件を把握するための猥雑な交渉
第二章 騒動を決するための狡猾な計画
第三章 真相を暴くための面倒な手続き
エピローグ
警視庁捜査二課に所属する警部補・郷間綾香は、父も警察官で、女性ながら懸命に努力し、昇進して詐欺や横領を取り扱う二課の主任代理を務める。
そんなある日、郷間は渋谷で発生した銀行強盗事件の指揮官に駆り出される。
犯人は元警察官で、銀行と政治家との癒着を追っていて、上からの圧力に潰され、警察を去った人間であった。
警察庁から派遣されたキャリアの吉田や、SIT隊長・後藤などを現場の指揮を執る郷間。
犯人たちの狙いが明らかになるにつれ、組織の闇が暴かれていく。
警察モノとして、ちょっと、んっ?と思うところもありましたが、キャラも良いし、意外性もあって、面白かったです。
シリーズものみたいなので、次作も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
作品自体はドラマ化もされているし、大分前から知っていたのだけど、なかなか読む機会がなかった。
4作ぐらいで完結しているようなので、とりあえず1作目を読んでみることに。
「電卓女」こと知能犯専門の捜査二課に主任代理の郷間彩香が何故か、銀行強盗の立てこもり事件の指揮官を命じられることから始まる。
強行犯事件の経験もないことから、現場の捜査官と衝突したり、何故か2人だけで現れたSATに振り回されたり、立てこもり事件なのに、全然緊張感がない。
そして、何より文体が軽い。
普通の警察物ではなく、法では裁けない犯罪を解決する影の組織のことが描きたいのだと分かれば、ちょっと前のアメリカ映画や、今ドラマでやっている作品など、設定が似ていることも多く、ちょっと違うタイプの警察シリーズを目指していることも理解出来る。
最近は警察小説も多様化しているが、この作品もそのタイプ。とりあえず、シリーズ最後まで読んでみよう。
Posted by ブクログ
6月-11。3.0点。
警視庁二課の女性刑事が主人公。
経済犯罪を扱う部署だが、渋谷の銀行立てこもり事件で犯人から指揮官に任命される。
何故か警察庁の上層部が、横から出てくる。事件の背景になにが隠れているのか。
シリーズ第一作。広げた風呂敷が大きすぎる感じ。
まあまあ上手くまとめたが、少し消化不良かも。
次作に期待。
Posted by ブクログ
警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香。三十二歳、独身、彼氏なし。贈収賄や詐欺などの知能犯罪を追う彩香は、数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため“電卓女”と呼ばれている。そんな彩香に刑事部長から特命が下った。渋谷で発生した銀行立てこもり事件の指揮をとれというのだ。犯人が現場の指揮と交渉役を彩香に任命するよう名指ししたという。彩香は困惑しながら臨場するが…。
Posted by ブクログ
どちらかというと、もっと軽いタッチで楽しむ物語・・・といった感じだろうか。
設定や詰めの甘さも、文体の読みづらさも、デビュー作だと思えばそれも気にするほどのものではない。
結末の荒唐無稽さも、ライトノベル的なエンターテインメント性を意識的に重視したものと考えれば、作者の意図もくみ取れる。
ただ、主人公である郷間彩香に魅力をまったく感じることが出来なかった。
設定や背景など、頭では理解していても、どうにも人物造形の底が浅いようで響いてくるものがない。
もう少し彩香を魅力的に捉えることが出来たらもっと楽しめただろうにと、残念な気がした。
Posted by ブクログ
犯人に指名されて所属部署が担当する事件とは違う立てこもり事件の指揮をしなければいけなくなった主人公。
という設定が充分興味深いですね。
予め犯人が警察の内部に詳しいことがはっきりしますし、指揮を持って行かれた専門部署との軋轢も描かれていて、かなり愉しめました。
終盤の展開がちょっとトンデモ気味になっているのは人によっては評価を落とすポイントになるかもしれません。
Posted by ブクログ
銀行の立てこもり事件とその顛末を描くミステリー。
真相を知らない三人の視点から描くことで、読者も謎解きに参加できるうまい構成だと思います。
緊張感の中にも主人公の独白や会話など虚脱感があり、それなりに面白かったですが、マックス共感までは到達しませんでした。
どんでん返しがほぼ読み通りで呆気なかったことと、大物黒幕たちの妨害や反撃がなく物足りなかったことが残念です。
最近のこのミスは面白いなりに小粒な感じがします。
Posted by ブクログ
またか…『このミステリーがすごい!』大賞受賞作らしい。
渋谷で発生した銀行立て篭り事件。意外な犯人とようとして分からない犯人の目的。緊迫する事件とユーモラスな描写のギャップは著者の計算か…
はっきり言えば、期待外れ。最近の女性刑事物で、これだけ大きく外した例は珍しい。
それにしても、『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の当たり外れは大きいな。既読作品の中で、面白かったのは、深町秋生『果てしなき渇き』、柚月裕子『臨床真理』、安生正『生存者ゼロ』かな。
Posted by ブクログ
コミカルで読んでいて楽しかったです。たしかに無理があるつくりなのですが、それなりに納得させられてしまうテンポの良さでした。社会派のミステリーかと思いきや、そういう後味の悪さは全くなく、最後は晴れ晴れとした気持ちになれる作品でした。