梶永正史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
このミス大賞の受賞作だし、ミステリに分類したが...
ミステリ成分は濃いめにあるにしろ、読後感は
あまり「ミステリ読んだ」という印象ではない(^ ^;
警察が舞台の「お仕事小説」っぽい感じかな(^ ^;
物語のほとんどは、ダイナマイトを持った犯人が
人質を取って銀行に立てこもっている場面。
それを、現場で陣頭指揮するチームと、
何やら悪巧みをしてそうな「警察のお偉いさん」と、
全然犯罪者っぽくない「立てこもり犯」&人質の、
それぞれの思惑を交錯させながら進んでいく。
事件発生当初からぷんぷんと匂ってくる
「ただの銀行強盗ではないな」感(^ ^;
色んな立場の様々な人の思惑が交叉して...
-
Posted by ブクログ
郷間彩香のデビュー作。
かなり練られた構想が、とてもスリリング。
電卓女と自ら言うが、半マロとも言われる。
タイトスカート、ハイヒール。
刑事と思えないスタイルの美形刑事。
父親の刑事魂をひきつぐ。
「血の通ったコミュニケーションが全てをかえる」
野呂は、父親と一緒に仕事をして、啓発を受けている。
吉田という警視正の登場。不思議なキャラクターの造形。
警察官というイメージやキャリアというイメージに程遠い。
長官が、直々に対応して、指揮を下す。
ふーむ。ありなさそうなのがいいのかもしれない。
後藤という男が面白いが、郷間彩香のツッコミが、足りない。
やはり、秋山刑事みたいなおっさんが、際立たせ -
Posted by ブクログ
郷間彩香の同僚で年上のやっさんこと秋山。
この男に対する 郷間彩香のつぶやきが実に新鮮。
また、秋山の持つ独特な存在が、ピリリとしている。
理性や思い込みを排除した動物的な処理能力の秋山。
セクハラと自覚しないセクハラ男。
そして、愛することを愛している吉田。
なんとも言えない 間合いと警察の中では、えらいそうだ。
吉田は、ハイブリッドセオリー 雑理論。
原因と結果がある。事件捜査は、結果から原因を探る。
自分にとって都合のいい結果が期待できる要素を優先して取り入れる。
つまり、確証バイアスによって、原因と結果が見えなくなる。
本当の動機とは何かを見つけ出す必要がある。
見渡してカモがいなけ -
Posted by ブクログ
ストーリもミステリ要素も綿密でとても面白い。そちらが際立つせいかキャラの影が薄い気が。次作で主人公の魅力が存分に語られれば、文句なしのシリーズになると思う。
あらすじ(背表紙より)
警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香。三十二歳、独身、彼氏なし。贈収賄や詐欺などの知能犯罪を追う彩香は、数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため“電卓女”と呼ばれている。そんな彩香に刑事部長から特命が下った。渋谷で発生した銀行立てこもり事件の指揮をとれというのだ。犯人が現場の指揮と交渉役を彩香に任命するよう名指ししたという。彩香は困惑しながら臨場するが…。