猪ノ谷言葉のレビュー一覧
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購入済み
知らない世界を知ることができた
アニメ化のコミックに興味をもち読み始めたら、育人、千雪の頑張りがすごーく感動して、全巻買って読んでしまいました、ファッションには疎い私ですが、ファッションの世界が垣間見れて楽しかったです、これからの展開楽しみです!
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Posted by ブクログ
TCGに参戦する為にカバン作りに邁進する育人達"novice"チーム
まさかここに来て、美依が靴を作っていた経験が活きてくるとは思わなかったな
諦めていた美依の過去の努力を肯定し、今に繋げて現状を打破させる構成はかなり好き
前の巻の後半から美依はかなり成長しているのだけど、それにしたってテルミにあんな要求をするとは思わなかったよ……。しかも、自覚的な要求ではなく無自覚での要求なのだから恐ろしい
普通、ここまで無神経に人の領分を犯してしまうタイプはその性質によって足元を掬われてしまうものだけど、美依の場合はふんわりした無神経さが逆に数多の繋がり、コネクションを手に入れることになるのか
コネ入社と馬鹿にされていた彼女が、その実コネの部分が最大の武器だったとは思わなかった
"novice"の努力が実って遂に形になった試作バッグ。それが育人の手を通じて千雪に渡される描写は印象的。ここから物語は千雪を主軸とし、TCGでテルミのショーに出るために奮闘する物語が描かれる
だからこの流れで千雪は試作バッグをテルミに見せることを一番の目的にしていない
セイラに勝ち、オーディションに残る為のアイテムとして試作バッグを利用する
でも、そこには確かに育人と一緒にTCGに出たいという想いもあって。
土壇場での着こなし変更、それを感じさせない強さに満ちた振る舞い
いつの間にか千雪が大きく成長したと感じられる描写だった
だからこそ、そんな千雪を押しつぶそうとするセイラが恐ろしく見えるし、そんなセイラを一瞬にしてけちょんけちょんにしてしまったシャルの超越的なオーラが衝撃的
TCGを前にして新たな課題を提示された育人と千雪。二人の戦いはどのような勝ちを生み出していくのか、TCG本番が待ち遠しくて仕方ないね -
Posted by ブクログ
ネタバレ当面の目標が決まると共に、"novice"のデザイナーとして出世した育人。だからこの巻は新たな舞台での育人の活躍が所狭しと描かれるのかと思いきやまさかの展開
ここで美依の話を改めて入れてくるかぁ
この巻では美依の覚悟と努力が試されるわけだけど、同時に美依の背景も明かされている
元々は靴職人になりたかった美依。起業環境が滅茶苦茶良かった彼女はあっという間にその夢を叶えてしまうが、結局才能がなかったために挫折。次に初めたデザイナーも親のコネで就職と、美依が自信と信頼を失うには充分過ぎる経歴
ポヤポヤした鈍さを演出しつつも馬鹿にされる自分を受け入れてしまう美依の姿勢には以前から疑問を抱いていたのだけど、こういった背景が有ったわけだね
こうなってくると美依は既に見所がないし救いようがない人間に思えるのだけど、不思議と見捨てない人もいるようで
綾野麻衣は美依と育人の二人体制という話を反故にするし、柳田は美依と顔も合わせない。だけど、どちらも不思議な優しさを見せてるんだよなぁ。麻衣のあれは挑発だろうし、柳田も裏では育人に美依を任せ時にはフォローもしている
こうしてみると、美依という人間はずっと甘やかされた環境で育ってきたから、そこから抜け出し成長するには一旦とても厳しい環境に落とし込む必要があったのかもしれないと思える
デザインの相談を育人とする場面でも最初は育人の意見に反対することなく受け入れてしまう。それが変わるのは「嘘言ったら罰ゲーム」が導入されてから。
彼女は育人の意見を受け入れた自分の発言を嘘だと認める補助を得る形でようやく"novice"のチーフとしての意見を出す
その後、美依がやる気を出してアイディア出しをしたり、スタイリストの加治に意見を求めたりするのは素晴らしい才能を披露しつつ努力し続ける育人に触発されたからか
そして美依が最大の努力を見せるのは育人のアイディアが詰まったバッグを見て、そんなバッグがもしかしたら日の目を見れないと知ってから。
正直に言ってしまえば、ここで美依がした努力や成果なんてこれまでに幾人ものデザイナー達が本作の中で見せつけてきたものに比べればまだまだ高みには達していないもの。それでも美依が"novice"のチーフとしてやるべきことをやりきったのは確かなわけで
何よりも自分の身を差し出してもTGCに出ようとした覚悟は相当なもの
麻衣にも認められたし、ここからは美依を中心として"novice"は動いていく感じなるのかな?
一方、別の場所で戦い続ける千雪
ここで黒セイラと真っ向から対決する流れになるのか。更に前巻で凄まじい存在感を放っていたシャルロットまでTGCに参戦するようで
そこに育人達も絡んでくると慣れば、TGCが大荒れになるのは想像に難くない
どのような波乱が巻き起こるのか楽しみになってきたね -
ただの夢追い作品ではない
ファッションコレクションやモデルの世界をお題にした作品はおおよそ出尽くしている感が否めない。
そんな中で主人公を明確に2人立てて従来と違う視点から物語を進めている。話の組み立てがうまいし絵も丁度いい。ファッション関係にうとい人間でも読みやすい。 -
Posted by ブクログ
これまで育人と千雪が積み上げてきたものが少しだけ報われたかのように思える内容だった
ニューヨークでのカプセルコレクション、柳田が要求した服はそれを作るだけでも高難易度なものだったのに、育人は柳田がランウェイで「何を見せようとしているか」を考慮した上でおそらく柳田が想定していた以上の代物を作り上げてしまったのか
これは育人がパタンナーとして優秀な腕前を持っているだけでなく、デザイナー志望として藻掻いた日々があったから出来たことなんだろうなぁ
そして柳田のショーは確かに柳田のもので有るんだけど、そこに育人の思惑が強く絡んでいるからまるで育人のショーでも有るように思えて何だか芸華祭のリベンジが行われているのではないかと錯覚してしまうほどの熱量だった
また、デザイナーのコンセプトが思うがままに反映され新しいモードが花開いたランウェイが育人に新たな発想を芽生えさせる展開は良いね
これまではただ漫然と良いデザイナーになりたい、良い服を作りたいと思っていた育人に果てしない夢でありつつも手が届く目標が出来た瞬間であるように思えたよ
そんなこんなでチーム柳田は初期の険悪さが嘘のように回りだすし、育人も社長に認められ遂にデザイナーの仕事が来るように。
千雪も撮影の仕事は無事に終わり共演者からの評価も上々、人気も沸騰しておりその余波で東京ガールズコレクションに呼ばれてしまう
自分が今手掛けていることが順調であり、環境も良くなっているなら新たな夢だって見たくなる。思わず言いたくなる。
そういった意味では育人が千雪に提案したことはちょっと先走った想いでは有るんだけど、ファッション業界への道を一緒に歩み始めた二人にとっては共有した夢の再確認となる。とても良い状態だね
だからこそ、その裏でミルネージュの危機が進行している点が……
ミルネージュの危機の始まりは完全に藤戸社長の落ち度に因るものだし、ミルネージュの名前を変えられないというのも完全に藤戸社長のエゴ
でもそれがバカ親の親バカな娘への愛情が原因だっていうのなら簡単には批判できないよなぁ……。千雪の可能性を信じて、信じすぎてしまったから起こった悲劇なわけなのだから
ここで藤戸社長が最後の頼みとして育人に希望を託していたとは予想外だったけど、それ以上に驚かされたのは育人が藤戸社長と同じかそれ以上に千雪の可能性を信じていたことか
藤戸社長が繋いだ細くて頼りないはずの糸がとんでもない大物を釣り上げてしまった展開は初期からの積み重ねを思えば胸にこみ上げるものが有るね
目指す目標、誰のために何をするか、そして今すべき事は何なのか。それらが定まった育人は再び綾野遠とぶつかることになるようで…
時間の展開も楽しみだね -
Posted by ブクログ
ネタバレヒロイン格の千雪や心が僅か数ページしか登場しないってちょっと凄い構成の巻になっているかもしれない
”Aphro I dite”で、そして柳田のチームでパタンナーとしてまずは成果を出すと決めた育人。というか、成果を出さないと他のメンバーからそもそも全く信頼されそうにないという状況が辛い
これまでは高校生であるとか実力が足りないとかの理由で信頼を勝ち取りにくい状況は有ったけど、柳田のチームで育人の前に立ちはだかったのは「どうせコネ入社なんだろう?」という社会人ならではの嫌味な環境。その悪意は育人だけでなく柳田や育人に好意的な佐久間にも降り掛かっているというのがこの巻において厄介な点
そんな状況であれば悪評を覆すためには実力を示すしか無い。それは当然の話なんだけど、その果てに待っていたのが柳田の過労によるダウンでもあり、チームの一体感が崩れるから救急車は呼んでは駄目だという佐久間の叫びでも有る
そして柳田への見舞いを通じて柳田と佐久間が掛ける想いの一端が描かれる
柳田がどうしてファッション業界を志したのかって佐久間が切っ掛けだったのね。
空間と服を一体化させるファッションショー。佐久間に誘われた先で、ショーを作り上げる行為に魅せられファッション業界の門を叩くことにした柳田。
最初は趣味で夢みたいなものでしか無かった靴作りが柳田のショーに靴を出すことを切っ掛けとして本格的に起業すると決意した佐久間
二人にとってお互いが自分の今居る道に大きな影響を及ぼした人物だったわけだ。残念ながら佐久間の方は靴作りの夢は絶たれて柳田と同じファッション業界に飛び込んだようだけど
そんなこんなが有って実は柳田に想いを寄せている佐久間。このような佐久間の想いが明かされては二人の仲はどうなんだと気になってしまう。
というか、誰にでも厳しい顔しか魅せない完璧主義者な柳田が佐久間にだけは優しい表情見せてる衝撃……!「俺 デザイナーになるわ」と言った時の柔らかな表情とか、不良品呼ばわりされた佐久間が作った靴を大事に取ってある事とか、佐久間が柳田にとって特別であることが伝わってくる描写が幾つも……!
この辺りはちょっと意外性のある描写が多いエピソードだったね
そして舞台は”Aphro I dite”に戻るわけだけど……、空気がとんでもなく険悪……
早見はブチギレているし、カルロスが設けた腹を割って話す場も不発に終わる。更には聞こえよがしに育人や柳田、佐久間への悪口が…
ここで佐久間の泣き顔を見て、早見に詰め寄る育人は男を見せたけど、それ以上に柳田がプロとしての顔を見せて場を収めたね。結局、悪評を覆すには怒りではなく実力を示すしか無いという原点に立ち返るわけだ
柳田が突如ぶち上げたカプセルコレクションの話。更にはメインとなるミラノ・コレクションも同時並行
柳田の思惑を実現するには育人の力だけでは足りないから、どうしたって他のメンバーの力が必要になる。ただ、育人は育人で自分の実力を認めさせなくちゃと硬くなってるから、育人の方から助力を願うことは難しい
それで事態が硬直してしまうかといえばそうではなく。柳田がぶち上げたカプセルコレクションはいい意味で起爆剤になったように思える。それを契機として周囲が育人をどう見るかが変わっていく
それぞれがそれぞれの理由で育人との関わり、柳田を見る目の変化によってカプセルコレクションに協力するようになっていく
これまでも育人が周囲を自分のペースに巻き込んで協力させていく展開は何度も描写されてきたけど、険悪だったはずのチームでもそれが発揮される展開は読んでていて気持ち良くなるね
仲間の協力を得られただけで凄いと言うのに、柳田のコンセプトを叶える為に更なる改良を訴えた育人。
それがどうなったか明かされるのは次巻のニューヨークとなるのか。
……育人っていつの間にパスポート取ったんだ? -
Posted by ブクログ
社会人編スタート
舞台や人間関係、そして育人の目標が色々と変わったために、ちょっとしたとっつき難さは有ったかな?
そして前巻掲載の次巻予告で「どのように認められ、社員へと上がることができたのか」と書かれていたけど、トワル作製、パターン引き、そしてペンギン袖のシーンで口出ししたことが評価されたという認識で良いのだろうか?それとも本当にコネ就職……?
何はともあれ社員へと上がった育人。だというのに育人が配属されたのはコネ入社のチーフ美依がトップの閑散とした部署で……
これまでも育人の前には様々な壁が立ち塞がったけど、「やることがない」とはこれまた難しい問題。自分が何かしら仕事して功績を認められるだけでなく、部署全体の停滞感も解決する必要もあるわけで
まあ、結局は柳田の部署に移されたけどいずれ美依の問題にも首を突っ込むことになるんだろうな
そして柳田の部署で早速任されたのは本来遠がやるはずだった修正作業。新人の育人が代わりにやるだけでも大変だというのに、同時に遠も服の修正をやることになって、と
図らずも芸華祭のリターンマッチのようになった構図
そこで重要とされるのはこれまでのような才能やデザイン力ではなく知識。育人が良い修正法が思い浮かばず苦戦するのは結局服飾に関する知識がまだ少なすぎるからだね
カルロスが「新しい記事が開発された」という報道を見て萩繊維に行くシーンはその象徴であるように感じられた
だから育人がこの局面の突破口を見つけるには新しい知識の吸収が必要なわけで。
それに千雪が一役買う展開は良いなぁ
というか千雪のヒロイン力が大幅にアップしてるんですけど。カラオケ店での表情とか本当に良かったよ
どうにかこうにか一部分では遠を超えることができた育人
最初の仕事としてはまずまずの結果なのかな
期せずして千雪とご近所さんになってしまった育人。時を同じくして心も帰国したようで次巻はラブコメ方向の展開も期待してしまう
いや、普通にギスギス度が増していく部署がどのような波乱を迎えるのか気になるけどね -
Posted by ブクログ
巻が進んでも話や登場人物に秘められた熱量が変わらないって本当に素晴らしい
心と千雪が組み五十嵐マネージャーを見返す為に奮闘すると知ってしまった育人。いつだって自分より他人を優先してしまう彼にとっては、そんな状況で自分の全力を出して戦うなんて出来ない。どうしたって心を応援する気持ちが勝ってしまう
きっと、デザインが何時まで経っても出来なかったのも全力を掛けるための動機がなく、むしろ心に頑張ってほしい気持ちが強かったからで。
そんなタイミングで病床の母からあんな言葉を貰ってしまったら全力にならずにいられないじゃないか!
それどころか、千雪の「本気の育人と戦いたい」という言葉を思い出して、自分が芸華祭で千雪達といい勝負をする未来だけじゃなくあの綾野を悔しがらせる未来まで想像してしまう
本当にこの作品はそれぞれのキャラクターの心情変化を丁寧に、そして劇的に描いてくれる
そして始まる芸華祭本選。それぞれの才能と努力が示される残酷で、けれど美しいショーステージ。それだけでなく第一巻からここまで展開されてきた物語の集大成のようなステージである
柳田が行ったステージの影響を強く受けた木崎の燃えるようなファッションで読者の期待を盛り上げて、さあ育人の本気のショーの始まりだと思ったら……
一着目は見せてくれるけど、それ以降は時間にお預けか!なんて勿体振ってくれるのだろう。今から次巻が楽しみでしょうがないじゃないか!