石川明人のレビュー一覧

  • 宗教と暴力 激動する世界と宗教

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    アイデンティティがどこにどれだけ存在するのか、どのスタンスからそれを考えるのか、によって捉え方はそれこそ人の数だけ細分化されてしまうのではないか…というとりとめなさを感じました。
    本書を読むことによって「宗教と暴力」について自分なりの考えがまとまる?どう考えるべきか?自分の意見が持てる?と思っていましたが逆にもっと混沌としてしまった…ような…(苦笑)

    本書においても議論は未だ未だ途上である、議論は尽きるどころかこれからだったのにという印象。
    本書の印象だけ言えば松岡さんという先生は容赦がないな、ということと池上さんはさすが場をまとめるのが素晴らしく上手でいらっしゃるということでしょうか(笑)

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    2018年09月25日
  • 宗教と暴力 激動する世界と宗教

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    シンポジウムをまとめる形式の対話型の本。
    なんか評価低いけど、宗教に対するいろんな視点があっておもしろかったけどなー。


    「北朝鮮だからしょうがない」「〇〇だからしょうがない」は思考停止であり分析ではない。

    「殺しあう人数が足りないから紛争が止まらないかもしれない」という分析。第三者の介入ではなく、内部から殺しあうのは嫌だという感情がわかないといけない、というのは衝撃的な考え方。

    エキュメニカルとファンダメンタル

    人間の心の構造はどうなってるかわからないと宗教と暴力の問題は解決できない。心理学が大事。

    テロリストと構成員は異なる。政治的思想を持ち得ない者はテロリストではない。

    宗教

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    2018年08月12日
  • キリスト教と戦争 「愛と平和」を説きつつ戦う論理

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    表題の通り、最終章まではキリスト教と戦争との関係性を創立した紀元前から現代に至るまで簡易にまとめており、初学者にも分かりやすい内容となっている。
    最終章は著者の意見となっているわけだが、それがあたかも人間性への諦念のような終わり方であり、人によっては物足りなさを感じるかもしれない。

    だが、現代において考えるべき諸問題へのヒントを得る一助という意味で、本書は読むに値する良著であると思う。

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    2016年08月07日
  • キリスト教と戦争 「愛と平和」を説きつつ戦う論理

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    新書だけれどずっしりと重い。半世紀前から、聖書は読んできたつもりだった...けれど、キリスト教教徒である著者とはずいぶん読み方が違い、驚きました。日本では0.8%しかいないキリスト教徒も、世界では23億、ピュー・リサーチ・センターの予想では、2050年には29億、イスラム教徒が28億と接近し、2070年には逆転すると。「イスラム教とキリスト教の両陣営が、直接戦争状態にあった時期はむしろ稀である。」著者は書いていますが、心配ですね。参考図書案内も充実しているし、大きな宿題を貰った感じです。

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    2016年04月07日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    信じるという言葉を簡単に使いがちだけれど、その行為の曖昧さを少し理解できたように感じる。
    自分は宗教を日常的に信仰しているわけでなく、行事で接するくらいで、宗教に関する理解がほとんど無かった。宗教に対してなんとなくマイナスなイメージがあったため本書を読んでみたが、宗教を突き詰めていくと人間そのものについて考える事になるのだと分かった。

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    2025年10月08日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    「信仰とは信じると疑問や問いを立て自分なりに多様に信じること」を教えてくれる。信仰とは宗教とは何かという視点で理解度を深める良書と言えよう。
    信仰とは人間に備わっている能力であり、それらは科学分野問わず、様々な分野に影響を及ぼしている。
    だが、盲目的に一方的に「信じ込ませる」という周囲からの影響で押しつけられる信仰とは宗教なのか?という問いを立てることが容易であろう。歴史から近代、現代で多種多様な宗教が生まれ消えた。
    宗教はビジュアライゼーション(視覚化)を手段として用いる。信仰の対象は何なのか、その信仰する対象との悪の存在と何なのかをわかりやすく教え、信仰が始まる。
    宗教として例として神や悪

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    2025年06月19日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    読みたい理由と内容がピッタリ合えばとても満足度が高いんだろうなとは思う
    あと読むタイミングがハマらなかったのかもとは感じつつも面白く読んだ

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    2024年09月02日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    ドーキンスさんの本を読んで、宗教にやっと関心を持つことができたので、今度はこの本を読んでみることにした。(絶対読む順番反対なんだけど、、)
    家族と、宗教を信じる必要性や科学を無視した(正直言って)、科学的に見れば辻褄の合わない論理を、なぜ世界中の多くの人々が信じているのかが謎ということで話題になった。この本を通して宗教、とくにキリスト教を信じる人が何を考えているのかを明確にしたかった。

    まず、「信じる」という言葉をわざわざ使うのであれば裏には「それを疑っている」という前提もあるのではないかという主張はかなり画期的だと思った。ドーキンスさんが言っていたように、聖書にはすべて教えが書かれているわ

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    2024年08月29日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    宗教という営みのわからなさに欧米の思想やキリスト者の言葉を通じて気づく、みたいな本。
    折角第一章で神道は宗教と言えない論についてちらほら紹介されるのに、その後は全く言及がなくなるので肩透かしを食らった気分。宗教は人間に規格を定め、その社会の構成員を標準化するための仕組みかも?って話が面白かった。神義論については参考図書を追いたい

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    2024年03月03日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    う〜〜〜ん
    なかなか難しいというか
    書いてあることは理解できているつもりだけれど...
    この本のタイトルを見て、この本の中に答えがあるような気がして読んで見たが...
    謎が深まるというか...

    ただ思ったのは
    「信じる」事は能動的な事で、受け身なことではないと思っている。
    宗教...を信じる...となるとまた一つハードルが上がる気がしてくるけど...
    何かを「信じる」ことはなんというか明日に繋がる気がする...

    いつだった読んだ本に「自分の本当の気持ちは神様にしかわからない...」みたいなことが書かれたあるのを読んだ記憶があるけど...
    自分の気持ちすらわからない時がある...
    口ではこう

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    2023年08月14日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    ネタバレ

    読んでスッキリする本ではない。
    人類の営み自体が愚かで右往左往しているからだ。
    が、以前からスゴ本ブログで教えてもらった、ハロルド・クシュナー「なぜ私だけが苦しむのか」についてしっかり書かれていて、ますます興味を持った。
    また、中島らも「今夜、すべてのバーで」で知った例の祈りのラインホルド・ニーバーについても、数か所で言及されていた。

    @ 以下コピペだが、【 】は個人的メモ

    科学の時代に神を信じることは出来るのだろうか?この世に悪があることを宗教はどう説明するのか?宗教は人を善良にしたり、世界を平和にするのか?素朴な疑問を通して、宗教と人間のリアルに迫る。

    目次

    はじめに
    信じる者は救

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    2023年08月07日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

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    タイトルがややミスリードで、「宗教」を信じる、ではなくて、内容としては「神」を信じる、とはどういうことか、を論じておられます。内容としては、学術的見地に基づいて、非常に地に足の付いた落ち着いた論を展開されていると感じました。

    と同時に、はじめににも、すっきりしていただくことを目的としていない、とあるように、すっきりしたい人にはお勧めしません。

    自分は宗教をやっていますが、他人には勧めません。それは、自分が他人の幸せにあまり興味がない冷たい人間の表れなんだとも思っていますし、そもそも宗教を勧めることで人間関係を悪くしたくないという、保身のためでもあります。
    自分が宗教をやるのは、その教義を自

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    2023年02月22日
  • すべてが武器になる 文化としての〈戦争〉と〈軍事〉

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     本書は最後の一言にまとめられる。

    「何よりもまず、私たち自身が武器であり、凶器だったのだ」

     本書はまず、武器の定義を「直接、間接に敵の戦力低下を目的として使われる道具」であるとする。

     原始の武器である投槍器から始まり、人は常に武器を改良してきた。
     それは、例えば飛行機という発明品も、発明されてすぐに武器として使われるようになったり、
     ネジの規格化も戦争において、すぐに銃火器を修繕できるためのモノであった。

     そして、文化・宗教に至るまで全ては戦争の道具、つまり武器として役に立ってきた。
     さらに、今後は情報が大きな武器となるのは言い古された事実である。
     
     フェイクニュース

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    2021年10月06日
  • すべてが武器になる 文化としての〈戦争〉と〈軍事〉

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    戦争に使うものを武器だとすれば、日常品だったり犬や馬、情報に宗教、そもそも健康維持が大事だよねとか、戦争のための技術がやがて日常の生活を助ける発展となる。
    平和とはなんだろう。
    平和と戦争が二項対立するものと捉えるのは無理だろうという結論。

    段々面倒臭くなった。

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    2021年09月20日
  • キリスト教と日本人 ──宣教史から信仰の本質を問う

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    著者は洗礼を受けたキリスト教徒とのことであるが、教会・キリスト教に対して非常に辛辣な分析である。実は16世紀のイエズス会の宣教師たちが人身売買をし、日本人への差別意識(特にカプラル)を持ち、戦争商人としての役割も果たしていた。その頃の日本が軍事大国になったために鎖国をすることができ、それが宣教師の「御陰!」など皮肉っぽいお話だ。そして、幕末以降のキリスト教史、ヘボン(米)、ド・ロ(仏)、ニコライ(露)などの各国の各宗派からの宣教師についての説明が詳しい。山本五十六、井上成美が聖書を精読していたという逸話が面白い。一方で、日本でキリスト教がなぜ普及しないのか?キリシタン禁教の影響もあれば、武士階

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    2020年02月18日
  • キリスト教と日本人 ──宣教史から信仰の本質を問う

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    キリスト教が日本で普及しないのは、人工稠密で島国の日本には、内と外を分け、外に対しては厳しい見方をする文化があるためだろう。

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    2019年09月02日
  • キリスト教と戦争 「愛と平和」を説きつつ戦う論理

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    ネタバレ

    「愛と平和の宗教」として語られ、またそのように自認するキリスト教と戦争・暴力の係わりを紹介した書。聖書・神学・信徒の言葉からキリスト教における戦争・武力行使の正当化のあり方を概観し、キリスト教の「平和」と「戦争」に対する態度、ひいてはそこから浮かび上がる人間そのものの矛盾に満ちた本質を説く。
    本書は、「愛と平和」を説くキリスト教が「戦争と暴力」をどのように肯定してきたのか、如何なるロジックで前者と後者を両立させてきたのかを紹介した本である。「なぜ、キリスト教徒は、「愛」や「平和」を口にするのに、戦争をするのだろうか」という素朴な疑問の紹介から始まる本書は、キリスト教と戦争・暴力を巡る関係を様々

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    2019年01月22日