友田明美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前回の著書の続編にあたる本書。
ああ、親のことを見てくれた、と思った。
前作は確かに子供への不適切な関わりが子供に与える影響の大きさを思い知ったし、子供を皆で守る、という意識が高まった。
けれども、育児困難な子供を持つ親の視点からすれば、
どうしてこんなに頑張っているのに、ダメだダメだとそればかり言われなくちゃいけないんだ
そんな気持ちになってしまったことは間違いない。
確かに子供は一刻も早く救わねばならないし、大人は不適切な方法を改める必要があるのは理解していても、すでに困難な状態に陥っている親にとっては、ただただ、責め立てられているようにしか感じないのだ。
だから、本書は、前作と一緒に読ん -
Posted by ブクログ
身体的性的暴力、ネグレクトなどの、あからさまな虐待のみならず、暴言を浴びせる、無視する、両親間DV(暴力、罵り合い)を見せる、なども成長途中の子どもの脳に強い影響を及ぼし、変形させてしまうのだそうです。
情緒不安、不眠、落ち着きのなさ、集中力や意思決定の低下、記憶容量減少、攻撃的になる、感覚鈍麻、人間関係の不調和、愛着障害など。
現在進行形の子ども時代だけでなく、これから社会と深く関わらなくてはならなくなる大人になっても続いてしまう障害が。
加害してる親(祖父母など養育者)もまた、かつての被害者であったりすることも多く、被虐待児のケアだけでなく親のケアも必要だ、と書かれていました。
何事 -
Posted by ブクログ
・大人の不適切な関わりによって子どもの脳は変形する
・小学生への虐待が一番多い
・マルトリートメント「不適切な養育」
明らかに虐待と分かるものでなくても、大人から子どもへの不適切な関わりを指す。
自分も子どもへ100%マルトリートメントをしていないと、断言することはできない。
子どもが傷つく行為は全てマルトリートメントだと述べてあるが、私はこれからもマルトリートメントをせず子育てしていけるだろうか。可能な限りしないよう努め、起こってしまったら、心の底から反省するしかない。
・体罰は百害あって一利なし
身体だけでなく、脳にも深い傷を残し、心の発達を妨げる
・手を繋いだり、抱っこすることを -
Posted by ブクログ
私の脳は変形してると思う!
だって私の両親はマルトリートメントしまくってたから!
怒鳴る、手をあげる、無視する、物を投げる、私の友達をわざと褒める(私は一度も褒められたことがない)。
怒りの沸点が低いのに、酒が入ると余計イライラしてテメーだの貴様だの言われて罵られ(お酒を美味しく飲めない人は嫌い)、父親が母親に殴りかかったのを泣きながら止めたり、でも私が手を上げられても母親は守ってくれたことなど一度もない。
誕生日やクリスマスプレゼントもなし(でも弟にはよくプレゼントしてた)。
本当の親じゃないのかもしれないと、祖母に電話したことがある。
お陰で結婚、子育て願望など全くないまま育ち、小学生 -
Posted by ブクログ
■「聴覚野」―暴言によって肥大
…聴覚野は言語にかかわる領域で、他人とのコミュニケーションを円滑に行うはたらきを担っています。激しく怒鳴る、威嚇する、なじるなど、暴言によるマルトリートメントを受けると、左脳の側頭葉にある聴覚野の一部、「上側頭回灰白質」と呼ばれる場所の容積が肥大します。脳におよぶダメージの強弱は次のような結果になりました。
・両親からの暴言 > 片方の親からの暴言
・母親からの暴言 > 父親からの暴言
■最大7割弱の確率で次世代へと連鎖する虐待
人間における虐待の世代間連鎖については、イギリスの精神科医ジャック・オリバー氏による研究が知られています。それによると、子ども時