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マルトリートメント(不適切な養育)の連鎖を断つ「ポジティブ脳」とは? トラウマ治療の権威・杉山登志郎医師と著者友田明美の対談収載 ベストセラー『子どもの脳を傷つける親たち』待望の第2弾! 第一章 こころの発達を阻む脳の傷つき 第一章 親のトラウマと子どもの成長 第三章 「親の脳」が変わると「子どもの脳」も変わる 第四章 負の連鎖を断ち切るための親支援 [特別対談]子どもを守る親子併行治療
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Posted by ブクログ
親や保護者や周りの大人からどのように接されるかで幼子の脳の発達は左右される。 それは、かつて子の立場だった現在の親も、その親も、またその親も…連綿と続く。 なぜ私は子にこのように接してしまうのだろう、なぜうちの親は僕私にこんな風に接するのだろうと思ったら、是非この本の内容を知って欲しいと思います。 ...続きを読む親や子の立場の方だけでなく、あらゆる立場の方々に、きっと何かしらの光明が指すのではないかと思います。
・平均すると1週間に1人以上の子どもが虐待死している 事実 ・研究や診療の中では、「児童虐待」という表現を極力使わずに、「チャイルド・マルトリートメント」という言葉を使うようにしています。日本語では不適切な養育、不適切なかかわりと訳されます。一言で言うなら、「子どものこころと身体の健全な成長・発達を...続きを読む拒む養育」のことを指します。 ・直接子どもを傷つける好意でなくても、暴力が存在する家庭で育った人たちは視覚野が萎縮していた ・マルトリートメントなどの逆境体験によってトラウマが生まれると、社会的障害・情緒的障害・認知的障害の可能性が高まる。また心臓疾患や肺がんなどにかかるリスクが3倍高くなり、寿命が20年短くなるという結果が出ている。 ・人間における虐待の連鎖は、連鎖する可能性が最大で7割 ・社会的なサポートが子どものレジリエンスを高める。 ・ペアレント・トレーニング(PT)PTでは1〜2週間に1回くらいのペースで約10回専門家によるセッションが行われる。 ・親の育児ストレス改善→子どもの注意能力向上→子どもの問題行動が改善 ・母親となった女性の脳は、記憶力は学習能力の強化に加え、空間を把握する能力、恐怖やストレス反応を制御する能力が向上する。さらに視覚・嗅覚・触覚などにおいて、さまざまな刺激を感知する能力が高いという結果、マルチタスク能力が向上する。オスも子育てをすることで学習能力・空間認知量力が高まった。 ・アロペアレンティング(共同子育て) ・虐待を受けた子どもの心の疾患の根底には2つの現象がある。一つが慢性的なトラウマ、もう一つは愛着障害。 ・わたしたちの祖先は共同で子育てを行ってきた。わたしたちDNAの中には、集団で助け合いながら子育てをする仕組みが残っているのです。
2年ほど前に前著「子どもの脳を傷つける親たち」という本で大きなショックを受けたが、それ以来子どもに対する向き合い方、ひいては成人教育という社会的弱者に対する教育の在り方について考え直させれた。 それからすぐに新しく本を出されていたことに気づかずに読むのが今になってしまったけれど、これは常々感じてい...続きを読むることだった。 マルトリートメントの連鎖のように、社会で蔓延る弱いものいじめも結局何らかのマルトリートメントにより傷ついた脳、私の解釈では傷ついた心によって行われているのだと感じていた。 怒りの連鎖という言葉があるように、自分よりも弱い立場の人に対する攻撃性を人は有しており、それを止めるためにも、より上流にいる加害者が悪いと責めるのではなく、その加害者自身の傷を癒す必要があるのだと改めて感じた。 「誰かが悪い」ではなくて「みんな苦しんでいるんだ」という気持ちを忘れないようにしたい。
広く社会に知られて欲しい一冊 マルトリートメント、虐待は認められないが未だに減らない日本。 子どものケアと共に親の育った環境のケアも大切。 目に見えない心の傷を科学で数値化して見える化を図る友田先生、脳科学の観点からも書かれていてとても興味深い フラッシュバックを起こす脳は左右の背外側前頭前...続きを読む皮質/はいがいそく が活動停止。ここが正常に機能しないと、時間の感覚を失う 子どもへの接し方のポイントを掴むことで親に自信をつけてもらい、親の脳を「ポジティブ脳」に変えていく
買ったものの、虐待の話?と思いなかなか手がつけられずにいた。避けるべき子育てという意味でマルトリートメントという表現をしている。 愛着障害でも発達障害。 adhdのこどもは多動の症状にムラがない。愛着障害の子は午前中はうつ気味で、夕方には興奮状態となる傾向がある。adhd の子は比較的素直である。愛...続きを読む着障害は友達との関係がうまくいかなかったり、教師に反抗的な傾向。見極めが難しいという印象。 負の連鎖を断ち切るためには親子併行治療による親支援が必要。
■軽度の体罰(お尻をたたくなど)でも成長段階にある子供の問題行動リスクが高まる。(エリザベス・ガーショフ氏、アンドリュー・グローガン・カイラー氏) ・規範や規則を守る心が育ちにくい ・攻撃的になりやすい ・集団での行動がしづらい(反社会的行動) ・対外的/内面的な問題行動のリスクが高まる ・心の健康...続きを読むが驚かされる ・親子間の愛着形成が損なわれる ・認知能力が低下する ■ペアレント・トレーニング(PT)はアメリカを中心に1960年代頃から急速に発展したトレーニング方式(別名「子育て教室」「子育てプログラム」)で、日常生活の中で子供とどのように関わると親子の関係を良好に築くことができ、子供が健やかに成長していくのかを実践的に学ぶもの。 ■PT受講により親の脳にポジティブな神経回路が作られると、 ①親の育児ストレスが改善 ②子供の注意機能が向上 ③子供の問題行動が改善 という効果がある。
【子どもの脳を傷つける親たち】の続刊にあたる本書。 タイトルからマルトリートメントを受けている子どもだけでなくその親も救いたいという友田先生の想いが伝わってくる。 マルトリートメントを行う危険性は誰もがもっていること、その結果どのような悪影響を及ぼすのか、そしてそれを防ぐためには何が必要なのか。 脳...続きを読む科学の見地から説明してくれているので、前作同様にとても分かりやすい一冊だった。 巻末の杉山登志郎先生との対談も興味深かった。
子どもへのマルトリートメントの背景には、親•養育者の傷つきがある。 子どもの心身的に傷ついている姿を目にしたり、マルトリートメントを受けている背景を知ると、親への怒りや、親を罰したくなったり、行動を正したくなりやすい。 でもそれでは何も解決しない。 寄り添う言葉かけ、態度をスルーされてしまうかもしれ...続きを読むないが、もしかしたら、親が救いの手を伸ばすきっかけになるかもしれない。 その手を取るのは自分かもしれないし、他の誰かかもしれない。 著者の言う「おせっかい」を、私なりに適度にやっていきたい。
著者の『子どもの脳を傷つける親たち』に続き読んだ。こちらの方は、マルトリートメントを行ってしまう親に着目し、親へのサポート、また親と子の同時治療などについて解説されている。
前回の著書の続編にあたる本書。 ああ、親のことを見てくれた、と思った。 前作は確かに子供への不適切な関わりが子供に与える影響の大きさを思い知ったし、子供を皆で守る、という意識が高まった。 けれども、育児困難な子供を持つ親の視点からすれば、 どうしてこんなに頑張っているのに、ダメだダメだとそればかり言...続きを読むわれなくちゃいけないんだ そんな気持ちになってしまったことは間違いない。 確かに子供は一刻も早く救わねばならないし、大人は不適切な方法を改める必要があるのは理解していても、すでに困難な状態に陥っている親にとっては、ただただ、責め立てられているようにしか感じないのだ。 だから、本書は、前作と一緒に読んで欲しいと思う。 ポイントはいくつかあるが、体罰は容認できないということ、そして自己肯定感、レジリエンスということではないか。 未だ古い体質が幅を利かせる日本では、体罰容認派のほうが多いし、褒められる経験が少ないため、自信を失いがちだ。 そして、その落ち込みをまた元に戻す弾力性が弱い。 確かにそれぞれ反論もあるだろうし、言いたいことはわかる。 しかし、子供を育てることについては、科学的根拠(エビデンス)なしに自身の経験のみで判断すべきではない。 スウェーデン、フィンランドといった先進的な取り組みが成果を上げている北欧諸国はもちろん、ドイツも体罰を禁止したことで容認派は減少し、良い子育てが連鎖しているという。 我が国でも、遅ればせながら体罰禁止法が施行されたことで、育児に関する考え方は今後変化していくことが期待される。 甘やかすこと、叱ること、それは本当に難しい。 自身の育児も、マルトリートメントだらけで本当に恥ずかしい。 「ママは悪くない、言われてたのにやらなかったから、ごめんなさい」と言わせてしまう日々だ。 だからこそ思うのだ。 子供だけでなく、親へのケア、そして、第三者の介入は育児の上では必要不可欠であり、社会もそう変わっていかなければならないのだと。
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友田明美
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