友田明美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「批評は現場から」
目下介護の仕事をしながら3人の子育てに勤しんでいる。
どちらにも共通するのは、「不適切なかかわり」が「虐待」につながるということだ。虐待というと大仰で自分は関係ないと思ってしまうのが人情だろう。そこで本書では「不適切なかかわり」を「マルトリートメント」と呼び、子供の脳に与える影響を検証していく。
著者である友田先生は自身も育児の経験があり、かつてしてしまったマルトリートメントの告白をしている。そりゃ完璧な親なんて居ないだろう。
そんな人からの言葉だからこそ親の心に届くのではなかろうか。安全圏から放たれた理想論は響かないのでね。
マルトリートメントを受けた子供の脳は器質的に変化してしまう。受けた刺激を減じるため脳の一部が萎縮したり、あるいは過敏に危機を回避するため肥大化したりするらしい。
自分も親からマルトリートメントを受けてきた。「虐待は連鎖する」と言うが、本書を読んで経験を俯瞰できれば、その連鎖を断ち切ることができるのではないかと思った。不出来な親だから叱ってしまうことも多々あるが、子供の自己肯定感を育むためにも、せめて自分のマルトリートメントに自覚的になって改めて行きたいと思った。 -
Posted by ブクログ
虐待は自分とは関係のないこと、そう思っているすべての人に読んでもらいたいなと思った。そして母として読んでよかったと思う。
直接的な子どもへの身体的虐待…もちろんそれは子どもの人生をめちゃくちゃにする。
でも、もしかするとそれ以上に"子どもへの不適切な養育"=マルトリートメント(子供の面前での夫婦喧嘩や、いやみなど)が問題になることもある。
発達中である子どもの脳が、マルトリートメントによって変形してしまったと結論ずけるいくつもの論文を列挙しながら、どういったことが子どもへのマルトリートメントへあたるのかも記載されている。
具体的には
・夫婦間の喧嘩
・イライラして常に子どもへの口調がきつい
・子どもの尊厳を守らない言動
・すべての体罰
・予防接種を受けさせない
・メガネを買わない
・子どもを置き去りにする
・スキンシップが極端に少ない
・バーバルアビュース
・夫婦がどちらか片方をなじる
など。
マルトリートメントの内容によって影響を受ける脳の部位が変わる
体罰:感情、行動、思考を制御する前頭前野の容積が14〜19%縮小する
性的マルトリートメント:顔の認知に関係する紡錘状回が18%縮小する
面前DV:IQが低くなる
星5つにしなかったのは、もう少し具体的に日常生活で気をつけることが書いてある章があったらな〜と思ったので。
以下、自分用のメモ↓
積極的に使いたい3つのコミュニケーション
1. 繰り返す(オウム返し)
2. 子どもの行動を言葉にする
3. 具体的に褒める
「子どもは許すことにおいて、天才です。」
「幼い子どもにとって親から否定されるということは、全世界から否定されるのと同じです。たとえその場では口ごたえしたり、聞いていないような素ぶりを見せても、子どもはちゃんと聞いています。そして、こころも身体もショックを受け、傷つくのです。」
"夫婦げんかはメールかラインでするようアドバイスしています。これは決して冗談ではありません。"(面前DV予防の観点から)
3〜5歳:記憶と感情(海馬)
9〜10歳:右脳と左脳の連携(脳梁)
14〜16歳:思考や行動(前頭前野)
の感受性期
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Posted by ブクログ
ネタバレ出産前に、子どもとの触れ合いの参考にしたくて手に取りました。本書から、子どもが健やかに暮らすには、夫婦で仲良く、協力しながら子育てするのが不可欠と気付かされました。親や教員だけでなく、人を育てる管理職者の参考になりそうです。
以下、印象に残った3つ。
●『身体的マルトリートメントやネグレクトを受けた人よりも、親のDVを目撃し、かつ、自分もこころない言葉で罵られるなどのマルトリートメントを受けた人のほうが、トラウマ状態が深刻だった』
→親から子へだけでなく、夫婦間の口喧嘩や祖父母が親の悪口を言う行為も、子どもへの精神的な虐待になり脳を傷つける
●『多くの州では、「しつけ」と称して子どもに過激な体罰を与えたり、暴行を加えたりする行為は「暴力」とみなされ、虐待行為として通報されます。』
→日本の体罰によるしつけ、の文化は間違っていた。実は、頭やお尻を叩く行為が脳や心を傷つける。傷ついた脳で普通に暮らしていける人もいれば、トラウマになる人もいる。『自分が体罰されてきた』からといって、子どもに体罰してはならない。
●親や身近な大人が子どもに対して「積極的に使いたい三つのコミュニケーション」があります。
①繰り返す
②行動を言葉にする
③具体的に褒める
→①子ども「真っ赤なりんごを描いたよ」親「ほんとだ、真っ赤なりんごを描いたんだね」(子どもを主役にした会話の頻度を増やす)
②片付けしてるのね!(関心を伝える)
③友だちにおもちゃを貸したあげたの。えらいね!(褒めることは、罰や脅しより好ましい行為を増やす)